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私と父の闘病記録

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ある日突然父が重い病の診断を受けた。家族で試練に立ち向かう日々の出来事を、読んだ誰かの「心構え」になればと思って投稿していきます。
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4・白血病は治る病気って思ってたよね

4・白血病は治る病気って思ってたよね

父の病気について詳細がわかったとき、私は母と二人で主治医と面会した。主治医は若い男の先生で、多分私より若い。若い医者らしく、勉強熱心でエネルギッシュだった。

私達もそれなりに調べてはいたが、先生はわかりやすい言葉で丁寧に説明してくれた。

白血病とひとくちに言っても、色々種類がある。

急性、慢性、骨髄性、リンパ性、この辺はよく聞く分類だけど、更に異常を来した遺伝子の数や種類によって予後の良し悪

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3・明るい励ましが呪いの言葉になる瞬間

3・明るい励ましが呪いの言葉になる瞬間

もっと簡潔に、調べた知識とか情報を淡々と公開していこうと思っていたのだけれど。能天気が売りの私と母にも、いわゆる「メンタルブレイク」がやってきてしまった。一番の被害者は勿論母だ。その余波が私のところにもやってきた。

メンタルブレイクのきっかけは、共通の知人からもらった「励ましの言葉」だった。

「きっと大丈夫よ、明るい未来を信じましょう」

ありきたりな励ましの言葉だと思う。私だって、友人などに

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いざという時焦らないための療養費の知識

いざという時焦らないための療養費の知識

【attention】この記事は医療事務を5年勤めた私が、自身の経験と知識をベースに高額療養費の利用方法をまとめたものです。正確な情報をお求めの方は然るべき公的機関の提供する資料をご確認ください!難しい資料読むの苦手!って人のとっかかりになりますように。

「高額療養費ってみんな知ってる?」と聞いてみた。弱小アカウントのアンケートですが、ママ垢の子が手伝ってくれたりしてそれなりの数字になりました。

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2・父と私について

2・父と私について

ちょっと書くか悩んだけど、私と父の関係について触れておきます。

父は調理師をしていて、私が小さい頃は自営業もしてました。しかしバブル崩壊後に店をたたみ、その後はチェーン店を抱える会社でサラリーマン調理師として働いてきました。とにかく忙しくて、まともに遊んでもらったことはなくて、それでも父が大好きでした。むしろあまり会えないからこそレアキャラ的扱いで会えたら嬉しい!!と思っていたのかも。子供の頃の

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1・家族の病気が与えてくれた試練と知識、そして鍛えられる心

1・家族の病気が与えてくれた試練と知識、そして鍛えられる心

60過ぎてもモリモリ働いてた父が、コロナ自粛期間中に体調を崩し白血病と診断された。

家族にとっては青天の霹靂だが、容赦なくやってくる出来事を乗り越えていかなくてはならない。感染症対策という名の無常な隔離、迫る医療費(高額)(予定)、勤め先の退職勧告、そして試される家族の絆。

なんかカッコよく始めてみたけど、一度しかない人生で何度も経験しないような体験が始まってしまったので、これを読んでくれたあ

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