氷河期世代は犯罪を犯しやすいのか?
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安倍元総理の銃撃事件、京アニ放火事件といった凶悪事件を見ると、犯人が40歳前後という共通点が浮かび上がってきます。ひろゆきさんがこれらの事件について、こんなことをおっしゃっていました。
(動画の6:43あたりから)
一理あるなと思いつつ、「本当に40歳前後の検挙率は高いのか」疑問だったので調べてみました。
まずは検挙者の年齢別の割合を調べてみました(犯罪白書より)。
年々20歳未満の割合が減少傾向にあり、逆に65歳以上の割合が増えていることがわかります。
このうち、最新のデータ(2020年)を円グラフに変えてみます。
20代を除いて、年齢が上がれば上がるほど割合が多くなっています。ただし、これは世代別の人口比率を考慮していないため、高齢者の人口が多いほどこのようなグラフになりやすいです。
そのため、同じ年の人口の年齢層別の割合も調べてみました(総務省統計局より)。こちらも年齢が上がれば上がるほど割合が増えています(高齢者社会を表していますね…)。
先ほどの2つのグラフを見比べてみると、65歳以上の検挙割合は人口割合に比して5.8ポイント低くなっています。つまり、人口に比して検挙される割合が少ないということです。逆に20〜40代の検挙割合は人口割合に比して多いことがわかります。
この数値は全犯罪を対象としたものなので、殺人以外などの凶悪犯罪以外も含まれています。また、犯罪の動機は必ずしも1つではないので、「報われないと犯罪を犯しやすい」という一対一の因果関係があると結論づけるのは避けます。
しかし、ひろゆきさんのいう「不遇だった40歳前後の人が無敵の人となってしまうも仕方ない」というのは、データの上では関係性があります。
では、どうしたら「無敵の人」を少なくできるのか。ひろゆきさんは動画の前半でこのように話しています。
たしかに、社会から疎外されている人が社会にルールを守ろうとか貢献しようとか思わなくなるのは、人の心理からしたら当然かもしれません。だからと言って犯罪を犯して良いとはなりませんが、少なくとも社会は自分に合わないから排除しようという考え方を捨てる時期にあるのかもしれません。
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