睡眠不足がどうして痛みを生じさせるのか
はじめに
痛みと睡眠障害の関係性については数多く報告されています。
痛みを抱えていると、睡眠障害になりやすく。一方で、睡眠障害を抱えていると、痛みを生じやすくなります。
ヒトにより、痛み→睡眠障害のパターンもあれば、睡眠障害→痛みのこともあります。
痛みには、急性痛と慢性痛があります。
睡眠障害には、不眠症、睡眠時無呼吸症候群、むずむず症候群などがありま
す。
今回は、睡眠不足になるとなぜ、痛みが生じやすくなるかをまとめていきます。
睡眠不足が痛みを生じさせる理由
①痛みの抑制が効かなくなる
ヒトには、痛みを抑制する仕組みが備わっています。
具体的には、内因性オピオイドや下行性疼痛抑制系などがあります。
内因性オピオイドとは?
要するに、ヒトは、オピオイドと呼ばれる物質を作り、痛みの抑制をする機能が備わっているということです。
下行性疼痛抑制系とは?
要するに、オピオイド、精神的興奮、精神的集中、恐怖などにより脳から痛みを感じにくくするシステムが備わっているということです。
睡眠不足になると、この痛みの抑制が効かなくなります。
つまり、痛みを感じやすくなることを意味しています。
②ネガティブ感情になる
痛みは、大きく分類すると急性痛と慢性痛に分けられます。
急性痛から慢性痛に移行する際に、ネガティブな感情が大きく関わっています。
順調に痛みが回復していくパターンでは、痛みが生じても恐怖心がなければ良い方向に進んでいきます。
しかし、ネガティブな感情(破局的思考)があると、さらなる痛みが生じてしまい、痛みの悪循環から抜け出せなくなります。
このネガティブな感情を引き起こす一つの要因が、睡眠不足です。
まとめ
・痛みと睡眠不足の関係性は、多くの研究で報告されています。
・ヒトには、痛みを抑制するシステムが備わっていますが、睡眠不足により働きが低下します。
・睡眠不足によるネガティブな感情が痛みを長引かせます。
痛みを感じていて、「自身が寝不足だな」と思っていたら、睡眠時間を確保していただけるとよいと思います。
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