見出し画像

A4一枚でまとめてこい!?

ヒトが持つ視野角から言うと、人が視点を動かさずに一覧処理(把握と理解)できる限界&ベスト寸法は、 だいたいA4サイズらしい。

で、私の先輩たちはこれを『仕事の一覧的把握サイズ』だと言って、いつも資料枚数が多くなる私の仕事を、「A4一枚にまとめ直せ!」と。

資料枚数を多くして「がんばって仕事をやりました!」感を醸し出す狙いもあったのですが、格好ばかりで中身の薄い仕事は、いくら資料枚数が多くても、まったく通用しないことを早々に学んだ20代でした。

教えられたのは、「思考をまとめきれ」や「論点&要点を見極めろ」ということだったと思う(同時に、意志力も試されていたはず)。しかも、この「A4一枚にまとめる」という資料の作り方は想像を絶するほど、大変。まず間違いなく『作文力』では通用しません。出しては戻され、戻されては出し直しながら、出来るようになっていきました。

そういう意味で言うと、パソコンという道具は危ないですね。

画面の上下左右やその奥に、いくらでもページが作れて『思考』は自在に逃げられます。仕舞いには『データ』というもっともらしい成果物になって出来上がる点も、なかなか厄介です。頭にあることを時間を掛けて搾り出した超大作なので、その可愛さのあまり疑うこともしない。

論点や要点がとっ散らかった思考整理の甘い仕事を見ると、「パソコン、捨ててみればいいのにな」と、思ってしまいます(思うだけではなく、それをそのまま言うことも多い)。

… 当時の自分を見ているようです(笑。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?