記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

【らんまん】それぞれの「植物学」を生きる【第15週・ヤマトグサ】

「らんまん」第74回感想です。

今日はまたも神回? 名言が続出でした。

昨日の放送で、万太郎に打ち明け話を始めた、東大植物学教室講師の大窪。
就職先が見つからず、何の興味もなかった植物学の道に入ったが、父や田邊に認められるために、崖っぷちの思いで頑張っていた…というのが、昨日までの話の内容でした。

「なのに、お前が来たせいで…」

私は、大窪のこの言葉に続くのは、もしかしたら、「万太郎のせいで自分の立場が危うくなった」という、恨みつらみではないか? と考えていたのですが…
今日の放送を見て、そんな自分の心の狭さ、浅はかさを反省しました。。

「お前はただ、草花が好きだと笑った。そんな人間は、一人もいなかったんだ」
「みんな気づき始めた。このままじゃ、だれもお前に勝てない」

だから、万太郎と一緒に研究して、どうすればそんな風になれるのかを知りたい(←この部分のセリフはあいまいです…)というのが、大窪の話でした。

しかし、万太郎は「それは違いますき」と否定しました。
大窪が植物学雑誌に書いた、マメヅタランの原稿。好きでなければ、あんな原稿は書けないと。
徳永助教授は、和歌に出てくる植物。田邊教授はシダ。藤丸はスッポンタケ。波多野は、植物のもっと奥を見ようとしている…。万太郎は、それぞれの興味のある分野をあげながら、次のように言いました。

「みんなここにおって、今日も植物学を生きゆう」

良い言葉ですね…。植物が本当に好きな万太郎だからこそ、みんなの植物に対する気持ちを、しっかり受け止めていたのですね。

そして万太郎と大窪は、土佐で見つけた植物が新種かどうかを、共同研究することになりました。

二人は、東大にあるあらゆる文献を調べ、同じ植物があるかどうかを検証します。なければ、それは新種ということになるのですね。

徳永助教授(田中哲司さん)から共同研究の話を聞くと、田邊教授は激怒。
「学歴もない、留学もしていない、ただの素人だ!」とまたもや暴言が飛び出し、どんどん本音が露になってきます。
徳永助教授は、これは教室の実績につながる、万太郎が、自分の発見が東大植物学教室の実績になっても良いと言ってくれたのだと話しますが、田邊教授は、自分のトガクシソウがある、と声を荒げます。
しかし、トガクシソウは花が咲いた個体を得られていない(栽培したものも開花していない)ため、標本が足りず、新種として発表するための材料がそろっていないのです。

そのことを「花は咲いていない!」と強く指摘した徳永助教授。そして言いました。

今、私たちがすべきことは、槙野に礼を言うことですよ。

言ってくれた…! スカっとしますね~! 朝から胸が熱くなりました。

そしてついに二人の研究していた植物が、新種だとわかったようです。「植物の名付け親になる」という夢がかなうときが来たのですね。

余談ですが、今日徳永助教授がつぶやいていた和歌は、弓削皇子の

いにしへに 恋ふる鳥かも 弓絃葉の 御井の上より 鳴き渡り行く

万葉集より

という歌のようです。

良い言葉がたくさん出てきて、色々な思いで胸がいっぱいになった朝でした。


この記事が参加している募集

#テレビドラマ感想文

21,700件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?