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【らんまん】必ずまた花は咲く【第25週・ムラサキカタバミ】

「らんまん」第124話感想です。

昨日の放送で、関東大震災が発生。長屋にも大きな被害がありましたが、幸い、家族はみな無事でした。

関東大震災の経験については、牧野博士の自伝には次のように書かれていました。

私は元来天変地異というものに非常な興味を持っていたので、私はこれに驚くよりもこれを心ゆく迄味わったといった方がよい。・・・家は幸いにして多少の瓦が落ちた程度だった。余震が恐いといって皆庭に筵を敷いて夜を明したが、私だけは家の中にいて揺れるのを楽しんでいた。・・・チョット庭に出たら地震がすんだので、どうも呆気ない気がした。

『牧野富太郎自叙伝』より

と、ちょっとビックリな内容でした。どんなことでも究明したくなる、博士ならではのエピソードでしょうか…?

ドラマのお話に戻ります。命は助かったものの、遠くの空が赤く染まり、火災に巻き込まれる危険が迫っていました。
とりあえず持ち出せる分だけの標本を、万太郎と寿恵子、千歳(遠藤さくらさん)、千鶴(本田望結さん)で手分けして持ち、虎太郎(森優理斗さん←幼少期の万太郎との2役ですね)を連れて、寿恵子の店がある渋谷へ避難しました。

万太郎の息子たち、百喜(松岡広大さん)、大喜(木村風太さん)も無事帰宅。そして大喜は、市内では「自警団」を自称する者たちが刃物や拳銃で治安を脅かし、戦場のようになっている…と話します。
しかし万太郎は「標本を採りに行く」と、自宅へ戻ろうとします。大喜は「人間がおかしくなってる。植物どころじゃないんだよ!」と止めますが、万太郎は聞く耳を持ちません。

寿恵子は、図鑑を作るために40年間共に頑張ってきた、と理解を示し、送り出します。

万太郎が長屋に戻ると、神田の印刷所で働いていた虎鉄も無事帰宅。町の皆で火消しに奮闘し、印刷所の大畑も無事でした。本当に良かった…。
少しでも残っていたものを持ち帰ろうとしますが、石版印刷機や原稿はボロボロ。万太郎は呆然と見つめます。

そんなとき、庭先に咲いていた「ムラサキカタバミ」に目が留まりました。

(この子は)株が1つでも残っちょったら、すぐに小株を増やせる。
何があったち、必ず季節は巡る。・・・
必ず、また花は咲く。

万太郎は、ムラサキカタバミの生命力の強さに勇気づけられたようです。

ムラサキカタバミ、私はとても好きなお花です。
上品なピンク色のお花の中心は、清潔感がある緑白色で、花弁に入っている筋も、良いアクセントになっていますよね。。

写真はあまりうまく撮れていませんが… 多分、この↓記事に使った写真です

江戸末期に観賞用に渡来し帰化したとのことなので、この頃(大正12年)には、ドラマのように、道端で見られることがあったのでしょうね。
鱗茎で増えることができるため繁殖力が強く、それが先の万太郎のセリフにつながっているのだと思います。
よく似たイモカタバミには塊茎(イモ)ができます。

私はムラサキカタバミの白い葯も、スッキリしていてきれいだな…と思うのですが、この葯には花粉ができないそうです。

お部屋でもムラサキカタバミを見たくて、切って小さな瓶に差したら、あっというまにしおれてしまいました。そうですよね。暗いと花弁を閉じてしまうということを忘れていました。

外国からやってきて、見知らぬ土地でたくましく生きているムラサキカタバミの花のように、万太郎たちも、新たな場所で、また新しい一歩を踏み出していけそうな希望が感じられました。

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