見出し画像

「愛がなんだ」を読んだ感想

アマゾンプライムに入っているので、この間ずっと見たかった「愛がなんだ」という恋愛映画を観た。そしたら愛というか、執着心のおぞましさを感じた。そこで、原作小説を読みたくなって、図書館に行って借りた。今日やっと全てを読み終わったので感想を残しておく。

「顔が好みだの性格がやさしいだの何かに秀でているだの、もしくはもっとかんたんに気が合うでもいい、プラスの部分を好ましいと思いだれかを好きになったのならば、嫌いになるのなんかかんたんだ。プラスがひとつでもマイナスに転じればいいのだから。そうじゃなく、マイナスであることそのものを、かっこよくないことを、自分勝手で子どもじみていて、かっこよくありたいと切望しそのようにふるまって、神経こまやかなふりをしてて、でも鈍感で無神経さ丸出しである、そういう全部を好きだと思ってしまったら、嫌いになるということなんて、たぶん永遠にない。」ー153頁

この一節から、私の自論を丁寧に説明してくれたなって思った。その自論というのは、「男の人をかっこいいと思って好きになったら良いけど、かっこいい+可愛いとまで思ってしまったらもう沼だ」というものだ。ダメな部分までひっくるめて好きになってしまったら、もう全てを許してしまえる。恋は盲目っていうけど、愛も盲目なんじゃないだろうか、と思ってしまう。盲目じゃないと愛なんてそんな不安定な感情、すぐ変わってしまうんじゃないかって思う。だから盲目なうちに結婚しておきなさいね、というのがうちの母の自論。結婚してもいずれは嫌な部分って絶対見えてくるんだろうけど、それを許せるか許せないかだよなあ、って思う。

『「ねえ、恋人ができたときにさあ、その恋人を身内と考えるか、一番したしい他人と考えるかって、二通りあるでしょ?身内派は、恋人に絶対気をつかったりしない。みんなで飲んでる時も、ビールついだりお皿まわすのは恋人が最後。他人派はさ、したしき仲にも礼儀あり。ちゃんと友達より優先してくれる。わかる?田中は絶対、身内と考えるほうだと思うんだ。ああいう子って絶対、彼女にたいしてわがままにふるまうよ。母親がわりみたいにさ。」』ー160頁~161頁

この一節も本当に心に残った。田中というのは主人公が異常に執着している相手の男の人なんだが、身内と考えて一切気を遣わないというのは、主人公に対する態度で本当にそうなんだなって思う。でも私は断じて、身内だと思われて気を遣われない人とこれからお付き合いしたいとは思わない。何故なら、初めて出来た恋人が完全に身内派で、私は捨てられないように嫌われないように気を遣いながら、思いやりを忘れずに行動していたからである。でも、それは本当の自分を大切にすることじゃないんだなってようやく気付けた。だから全部絶った。もう私は二度と最初の恋のように狂わないようにしたいし、いつも自分の恋を見つめ直して客観視して、狂っていないか、他人と自分の価値観を大切にできているか、というのを考えるようにしたい。そしてそういうのをお互いに考え合える仲の人とお付き合いをしたい。そう強く思ったからこの一節が本当に心に残った。

結局感想といっても、この二節がすごく心に残っただけなんだけど。でもすごく映画も小説も良かったので、本当におススメの映画と小説だと胸を張って言いたい。皆見て読んでみてくれ。以上だ!!!!!!!!!!!!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?