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俺と師匠の情熱seitai life 6

舞台は2018年 自由が丘に戻る。初夏の東京、熱い!去年は暑かったなぁ、まるで俺の情熱のように…。

自己紹介も終え初対面の時からなんとなく気に入らない奴が1人いた。柴田だ(仮名)

プロレスラーの柴田勝頼に似てるからだ。とにかく気に入らない!お洒落でスマートでスタイルが良くクソ真面目でクールな奴。先生にもずいぶん気に入られてるみたいじゃねーか!ムカつくな!

柴田は先生の話を嘘くさいほど真剣に聞いている。そして嘘くさいほどメモを取りやがる。

チラッと見る。全部漢字で書いてるやん⁉︎  しかも絵まで超キレイに書いてるやん⁉︎

そして実技

先生がデモをする。受け手の可動域のチェックをみんなにさせていくのだが、アルファベットの言葉の関節を言う。柴田が自然にサラッとチェック、他のみんなも続けてチェック、悪いがサンボ先生のリハビリの人達より全然しっかりしている。

「ヨシナリもさわって動きを確認してみなよ」

俺はキッパリ言う。どこの関節かもどうさわっていいかもわかりません。

俺は次のセミナーからメモを取るのをヤメた。

柴田に俺のひらがなで書かれたノートを見られたくないからだ。

くやしーいー!全然ハナシにならねーじゃねぇか俺、ムカつくぜーー!ついでにもう1発、柴田のヤローーー!

飄々と肩で風切って帰っていく柴田、お洒落タウンに。俺はまたあの漫喫だぞ。

決めた!絶対に俺が1番上手くなってやる!

そしてもう一つの先生のセミナーブランド、基礎となる頭蓋以外の全関節の調整のクラスの募集が始まる。受けるしかない!とにかく柴田に勝ちたい俺は先生に申し込んだ。

今思えばきっとこれは先生は全て俺のことをわかってて最初から仕込んでくれた俺へのプレゼントなんじゃないかな。日程も次の日、泊まりで行ける。

でも決して先生はそれを言うタイプではない。

カッコ良い!憧れだけで先生みたくなれないことはわかってきたが...。

ちなみに柴田先生には何の落ち度も罪も無い。

そしてここから俺と柴田の情熱 漫喫 五反田 seitai lifeも始まる

つづく。

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