吉本 悟

「遊ぶ」と「学ぶ」を類語辞典に入れることが夢。 なんちゃって国語科を自称し、公立の中学…

吉本 悟

「遊ぶ」と「学ぶ」を類語辞典に入れることが夢。 なんちゃって国語科を自称し、公立の中学校や高校、教育委員会(教育センター)の指導主事をやってきました。 Apple Distinguished Educator 2017 / GEG Fukuoka City Co-Leader

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    教師のための学習評価についての記事まとめ。観点別学習評価や授業での評価方法など。

最近の記事

「主体的に学習に取り組む態度」の評価 悩むより先に考えること②

続編です。 前回の①で伝えたかったことは どう評価するかより、どう発揮させるかを先に考えないとはじまらない でした。 そして、今回の②と次回の③を合わせた結論を先に伝えます。 です。 根本的なことなのに、つい忘れがちなので、いちばん大事な部分をもう一度繰り返します。 学習評価は子どもを伸ばすためのもの。 どの学校でお話する時も最初に確認するのですが、 研修の途中で忘れてしまう人がいらっしゃいます。 だから、しつこくもう一度。 だって本当に大切だもの。 学習評価は

    • 「主体的に学習に取り組む態度」の評価 悩むより先に考えること①

      と相談をいただくことが時々あります。 ほとんどの場合、この相談は という話に似てるなと感じています。 そう、一休さんのアレです。 その答えは「まず虎を屏風から出してください」です。 だから、 と、お答えしています。 当たり前すぎる回答で申し訳ないのですが、「当たり前」は前提条件。 おそらく、「主体的に学習に取り組む態度」を発揮させることに成功している先生ほど、評価のやり方には悩んでいません。 その先生の授業はきっとどこを見ても「子どもが主体的だな〜」としか言えないし、

      • 将来に活かせる探究のパターン

        前回の記事で「総合的な探究の時間」を無理矢理パターン化しました。 課題研究式 ビジコン式 世直しスタートアップ式 地方創生式 詳しくはこちら それぞれに良さ、面白さがあるので「総合的な探究の時間」担当の先生は、自校の生徒にどのパターンで取り組ませるか悩みどころです。 他校の優れた実践を見るとついつい真似してみたくなりますが、私はちょっと危険だと思っています。 その理由は別の機会に書きたいと思います。 まず本稿では、いくつかの探究のパターンの長所と短所を確認します。

        • 「総合的な探究の時間」のパターン

          はじめに高校で始まった「総合的な探究の時間」 本稿は私が見聞した高校生の「探究」をいくつかのパターンに分類する試みです。 しかし、これまでの先進校の実践はパターンに沿って開発したものではなく、各校がうんと考え、ベストなカリキュラムを模索し続けた結果です。 だから千差万別です。 でも、各校の工夫と改善の足跡に敬意を表しつつ、私の主観によって無理矢理パターンとして整理します。 私は以前、中学校で「総合的な学習の時間」のプログラムを開発しました。その際、多くの学校の事例を視察す

        「主体的に学習に取り組む態度」の評価 悩むより先に考えること②

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        記事

          先生なら必ず観ておきたい映画

          映画の名は 「今日も明日も負け犬。」 福岡の高校生たちが創った映画です。 監督も脚本も高校生。 出演、撮影、メイク、照明、AD、主題歌、スタッフ全て高校生や同世代の学生。クラウドファンディングで費用を集めたプロジェクト。 教師には色んな意味での学びが得られる映画です。 テーマから学ぶこと 起立性調節障害をご存じですか? 恥ずかしながら僕は「どこかで聞いたことある…」程度でした。 この映画は、ある生徒の起立性調節障害との闘いを描いています。 実話であり、西山監督(高校生)

          先生なら必ず観ておきたい映画

          卒業生へのメール

          高校1、2年生の間、学級担任、学年主任として関わった学年。 僕が学校を離れ、残念ながら3年生では関われなかった生徒が、大学に合格したことをメールで教えてくれました。 とても嬉しかったので、メールを返しました。 合格おめでとう!!! 君の努力が結実したことが心から嬉しいです。 めっちゃ嬉しいので、めっちゃ長文で返します。 勉強もサッカーも常に高いレベルで維持し、向上に努めてきた君の軌跡は誰からも称賛されることだと思います。 それを支えたのは安定した生活です。 その生活は、ご

          卒業生へのメール

          ICT機器の使い方を教える前に

          2021年の5月の話です。 ある小学校からのご相談。 ICTを使って学校でできることは大きく2つと僕は答えます。 ICT機器などの使い方を学ぶ ICT機器を使って、何かを成し遂げる です。 僕は2が大事だと思っています。 ICTは「使い方」より「活かし方」です。 ICT機器などの使い方を学ぶ例えば、タイピングやプログラミングを学ぶのは「使い方を学ぶ」です。 多くの子どもたちはゲーム感覚で学べるのでプログラミングが好きです。 論理的な思考の育成にも繋がりますし、 今後

          ICT機器の使い方を教える前に

          観点別評価って?  基本

          2020年から2021年にかけ、校内研修で「学習評価」について話してほしいというご依頼をいただくことがありました。 ICTの研修依頼をいただくことが多い時期でしたが、私立、公立を問わず中学校と高校からご相談がありました。 2021年に中学校で観点別評価の観点が変わり、2022年から高校でも観点別評価が始まるからだと思います。 2021年の5月、市内の公立中学校で研修をした時の話です。 僕は、評価は学校の意思表示だと思っています。 基本的に観点ごとに重みづけはしません。 もし

          観点別評価って?  基本

          "いちめんのなのはな" 教材で教える詩の授業 小ネタ

          季節の動きを感じに、菜の花畑へ行きました。 コロナ禍、家族のお出かけは密を避け屋外。 まだまだ冷えるが良い陽気。春は近い。 黄色い絨毯に分け入りながら、娘が口ずさむ。 “菜の花畠に入り日薄れ” 「朧月夜」です。作詞も作曲も誰なのか僕にはわかりません。 続いて僕が思い出したのは ひらがな表記と反復が印象深い山村暮鳥の詩。 帰宅後に撮った写真を整理しながら “そういえば、 この詩を使って授業したことがない” と思い、 ”どうやったら授業になるかな~” と考え始め… 3秒でやめ

          "いちめんのなのはな" 教材で教える詩の授業 小ネタ

          はじめての

          人のいない砂浜。ふと足跡をつけてみたくなった。 経験あります? 先日、冬の海岸の散歩で僕は数年ぶりにそういった気持ちになりました。 自分の痕跡を残したいという顕示欲や承認欲求とはちょっと違うような。 似ている気もするけど もっと子どもっぽい。 いたずら心? それもちょっと違うような。 とりあえずやってみて、振り返って自己満足。 で、その気持ちで note をはじめてみました。 自称「なんちゃって国語」教師です。 公立の中学校や高校に勤務してきました。 「教わる」から「

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