根腐れした人間
時々どうしようもなく無気力になるときがある。
大の字で横になり、天井を見つめ、何も考えずボーッとする。
酸素を吸い二酸化炭素を吐き出すただの固まりと化し、
心は空っぽで、ただただ無になる。
きっと幸せを吸い上げることが出来なくなっているのだろう。
*
母は厳しい人だった、
あれをやりなさい、これをやりなさい。何でそんなことも出来ないの!
時々僕をぶち、物が飛んできた。
母の言うことは絶対で、逆らってはいけない。
暗黙のルール。
自分のやりたいことは否定され、芽生えた自己顕示欲はことごとく摘み取られていく。
少しずつ根が枯れる。
大人になった今なら分かる。それは母なりの教育であり、愛情であり、親心だったのだ。
*
植物が自立するには、根っ子が必要だ。
それは、きっと人間も同じ。
根がしっかりしていれば、放置していてもある程度は勝手に育つだろう。
より強い根を育てるにはどうしたらいい?
それは環境を整え、声をかけてやることだと思う。
子供にもそれぞれ個性がある。
明るい子、暗い子、勉強のできる子、そうでない子。
皆それぞれ必死に生きている。
環境を整え、生き方や考え方をそっと囁いてあげてほしい。
根から幸せを吸い上げ、
自立出来るように。
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