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一庶民の感想

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エッセイ、感想をまとめたものです。
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#エッセイ

『一庶民の感想』20 つまんない人生

 つまんない人生だ。恋はいつだって一人咲きだし、気になるあの子からの返信は帰ってこないし…

森田義貴
2か月前

『一庶民の感想』19 今がさびしいから

 失恋の傷も癒えた。過度に後ろ向きであることはなくなったが、通常運転の自分は基本的にネガ…

森田義貴
4か月前

『一庶民の感想』 18 無価値な自分へ

 疲れてしまった。自分で自分の機嫌をとり続けることに。自分で自分を慰め続けることに。自分…

森田義貴
4か月前
1

『一庶民の感想』17 社会という牢獄

 全くもって嫌な時代である。先日も17歳の少女が、21歳と19歳の若い女性に殺されたというニュ…

森田義貴
4か月前
2

『一庶民の感想』16 政治家という仮面、大衆、庶民

 相変わらず日本政治が酷い。国民が重税と経済、財政政策の誤りによって貧窮に苦しむ中、自民…

森田義貴
5か月前
3

『一庶民の感想』 15 いつ死んでもいいのさ

 独身研究家の荒川和久さんによると、現代で最も幸福を感じていないのは、40〜50代の未婚男性…

森田義貴
5か月前
3

『一庶民の感想』 14 孤独を楽しめるわけなんかねえだろ

 孤独は楽しめない。原理的に孤独は楽しめない。極上の孤独や、自分の時間を確保するなどという技術としての孤独は、孤独とは呼ばない。技術としての孤独とは、単なるライフハックだ。普段喧しく周りから何かを言われているから、たまには、少しくらいは他者から干渉されない、何をやっても何にも言われない、そんな時間が欲しい、それだけの話だ。技術としての孤独は、人と触れ合っている時間が主であることによって支えられている。簡単な例をあげれば、結婚した夫婦がたまの休日にはお互いにばらばらのところへ出

『一庶民の感想』 13 孤独とともに生きる

 作家の中村うさぎさんが出演されている、インターネット番組を見た。その番組の中で中村さん…

森田義貴
5か月前
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『一庶民の感想』 12 青春は終わったんだ

 ぼくは今、31歳だ。最近思うことがある、ぼくの青春は終わってしまったんだと。  31歳とい…

森田義貴
6か月前
1

『一庶民の感想』 10 人間嫌い

 人間が嫌いだ。人間が不快だ。自分が人間であることが不快だ。自分が人間であることに嫌悪を…

森田義貴
6か月前
2

『一庶民の感想』 9

 失恋による傷は、新しく愛されることによってしか、過去にならない。  愛することを知り、…

森田義貴
6か月前
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『一庶民の感想』 8 女はフィクション

 女はフィクションだ、実体がない。観念としての女、ぼくの中で女はフィクションだ。女は画像…

森田義貴
6か月前
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『一庶民の感想』 7 書くこと

 ぼくは片岡義男さんの小説が好きだ。もちろん、エッセイや評論、翻訳も好きだ。それは片岡義…

森田義貴
6か月前
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『一庶民の感想』 6 幸せな顔と一人でいることの技術

 ゴールデンウィークだ。外は子連れやカップルで溢れている。彼ら、彼女らの顔を見ていて、気がついたことがある。愛し、愛されている人間の顔は輝き、そして幸福そうであるということである。何とも形容し難いことだが、愛し、愛されている人の顔には険がない。表情の奥から滲み出てくる陰のようなものがない。その表情は適度に弛緩し、温かみに溢れている。ほのぼのとしている。  一方で自分の顔を鏡で眺めてみる。険がある。陰がある。目が暗く、表情は緊張し、眉が少し吊り上がっている。愛し、愛されている