「マーケティング×フリーランス×ノマド」の働き方&案件獲得方法 by事業開発マーケター
こんにちは、吉田柾長です!
実はこの度、あるマーケター養成スクールで掲題のテーマに関する登壇依頼があり、せっかくなので使用したスライドを交えながら、「どんな仕事・生活をしているか」「どうやって仕事を獲得してきたか」をnoteでも公開します(照)
特に事業開発マーケターとしての仕事の取り方についてボリュームを厚くしました!
ちなみに、ここ1年でメディア露出が急増しており「どんな仕事?どんな生活?」といったご質問を日々いただいております。
(他にもありますが割愛)
本当に多くの方から注目していただいており、自分のような自由な生き方に世間が関心を寄せているんだなあと実感しています。
ということで、少し長くなりますが細かく解説していきます。
1. 今の働き方・生活はざっくりどんなもの?
ある週の睡眠・仕事・休憩の時間配分です。
(ほとんどの週が睡眠or仕事でつまらないグラフになってしまったので、ゆっくりした週で…)
基本的には曜日関係なく仕事して、休憩したい時に休憩してます。
この週でいうと火曜日はご飯食べる以外は夢中で仕事してました。金曜日は10時間寝て、6時間働いて、残りの8時間はスラムダンクを読み返してました。
これはタスク管理を大いに見誤り、加えてトラブルが連発した地獄の週です。
タスク管理を間違えるとこうなります。
次に滞在エリアについて。
基本は自由ですが、仕事において人に直接会う機会を大切にしておりほぼ東京近辺。
ノマドのコミュニティが東京に多いことも理由の一つです。
ホテル・ホステル・シェアハウス・民泊・ワーケーション施設…などなど、滞在先は様々。
地方に行く時はまとまった期間を確保しますが、東京では日単位でその日の宿を予約をしております。
「今日の渋谷での打ち合わせ思ったより長引いたからこのまま渋谷泊まろう」みたいなことができる自由度。
将来結婚して子供も欲しいので、今のうちに生活を嫌になるまで続けるつもりです。
とはいえ最近は転々としすぎることに飽きてきて、週単位で移動しております。
フリーランスのメリット「働きたい時に働く」
ノマドのメリット「今居たい場所に居る」
フリーランスとノマドのメリットを最大限活用している働き方・生活です。
2. フリーランスってどんな働き方?
フリーランスの働き方は様々で、自由にカスタマイズできます。
労働時間も給料も場所も全て案件次第、案件を選ぶのは自分次第です。
とはいえ傾向はあり、大きく2タイプに分類できます。
【受注納品型】
提案→受注→対応→納品の案件を獲得するタイプ。
「○○万円/1件」といった案件単位での契約。
例:デザイナー、WEB制作、動画編集
【チーム所属型】
文字通り特定のチームに所属してメンバーとして動くタイプ。
「○○万円/1時間」などの時間単位での契約。
例:マーケター、CS、バックオフィス
(あくまで傾向の話で、受注納品型マーケターやチーム所属型デザイナーもいます)
吉田は典型的なチーム所属型マーケターです。
今回はマーケティングのフリーランスがメインテーマなので、フリーランスに関する説明は割愛します。
3. マーケティングってどんな仕事?
マーケティングの仕事をお伝えする上で、まずは定義から。
マーケティングとは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。
(Wikipediaより)
要は「売上があがる仕組み作り」みたいなことなのですが、マーケティングの定義は提唱者や知見ある各マーケターによって表現が結構違います。
そもそも役割を伝える上ではあまりにも抽象的で、「マーケティング=◯◯している人」と言いにくいです。
なので、マーケティングに関わるスキルを身につけた様々な方がマーケターと名乗っています。
こちらは僕がいつも投稿を見て勉強させていただいている方が作成したマーケター分類図です。
マーケター界隈では「どこまでがマーケターの仕事?」みたいな議論がされており、全国のマーケターが共通認識している解は未だありません。
マーケティングの定義が幅広い以上、マーケターも幅広くなって当然だとは思います。
Twitterでは過激派の方がしばしば「広告運用しかできない駆け出しがマーケターを名乗るな!」とか「実績がないのにマーケターを名乗るやつが多すぎる!」と呟いていることも。
吉田はこの問題について考えることを放棄した「名乗ればみんなマーケターでええやん」派です。
とはいえ「自分が何のプロなのか」を伝えるために肩書きは重要です。
そこで、自分なりにマーケターとしてどう優れているかアピールするために分かりやすく差別化できる表現を考え、今は事業開発マーケターと名乗っています。
事業を伸ばしていく10→100ではなく、事業の初期に該当する1→10のイメージです。
ちなみに「サウナ開業マーケター」「ゲイバー専門マーケター」と名乗っている特殊なマーケターとお会いしたことがあります。
ニーズがあれば何でもアリだと思います。
尖り方については次の章で。
4. 事業開発マーケターのなり方(戦略編)
事業開発を担うマーケターはざっくり3タイプに分類できます。
①スキル特化型
広告運用、SNS運用、WEB解析、市場調査、クリエイティブ制作など特定のスキルを武器に事業開発に貢献します。
特定の課題に対してスキルがハマれば高いパフォーマンスを発揮しますが、変化の激しい事業の初期段階では課題が頻繁に変わるためスキルが活きなくなるケースも。
②業界特化型
特定の業界に詳しく、顧客や競合について深い理解があります。
マーケティングにおいて業界理解は非常に重要で、特定のスキルがなくても業界の知見だけで高いパフォーマンスを発揮できることも。
ただ専門外の業界では仕事を取りにくいデメリットもあります。
③万能型
マーケティング全般に精通しており、課題や業界が変わっても対応できます。駆け出しがすぐに目指すことはできず、時間と労力をかけて培う必要があります。
③万能型は最強ですが駆け出しにはハードルが高いです。
①スキル特化型・②業界特化型からのスタートがオススメ。
①スキル特化型
SNS運用のスキルを身につけて、獲得した仕事で実績を積む中で対応範囲を徐々に広げていく
②業界特化型
これまで営業職で培った不動産系の業界知識をマーケターとしての武器にする
など、自分が得意なこと・好きなことを起点に考えてみてください。
また、「①×②」「①×①」「②×②」などの組み合わせはより良いです。
「①スキル特化型×②業界特化型」
SNS運用×美容業界:Instagramで化粧品メーカーのプロモーション
「①スキル特化型×①スキル特化型」
広告運用×データ分析:精度の高い分析を元に効率的な広告運用
「②業界特化型×②業界特化型」
不動産業界×飲食業界:不動産の知見を駆使して飲食店の開業を支援
差別化しやすくなるため、最初はできる限り尖った方が仕事が取りやすいです。
幅広く薄く経験のある駆け出しマーケターが「なんでも対応できます!」と言っているケースがありますが、飲食店で例えるとファミレスみたいな見え方になります。
ファミレスなら「グループでも各々で好きなものを幅広いジャンルから選べる」ってニーズがありますが、企業で「なんかよくわかんないけど困ってるから助けて!」みたいなニーズあまりはなく、ほとんどの企業が明確な課題を持った上でマーケターを探します。
「サービスをより良くするための市場調査をしたい」
「良い商品を作ったがそれを知ってもらう機会を増やしたい」
「既存のサービスを一度見直し改善していきたい」
「なんでもできます」アピールは実績を積んだ③万能型との比較検討になってしまい駆け出しにマーケターにはあまりにも不利です。
多くのファミレスにカレーがありますが、カレーを食べたい時にファミレスに行きますか?
何らかの悩みを持っている企業に対しては、刺さるアプローチをした方が仕事は取りやすいです。
ただ、カレー屋のない駅ではファミレスでカレーが売れるように、マーケターが少ない地方では経験が浅くても③万能型として活躍しているケースも多く見られます。
実力があれば仕事が生まれるわけではなく、困っている人に求められなければ仕事が生まれます。
自分がどの市場で誰に求められるか嗅ぎ分ける嗅覚が試されますね。
自分が得意がこと・好きなことを起点に尖り方を考えた後は営業活動(自分自身の売り込み)が始まるわけですが、「今の自分では①にも②にもなれない…」というまだ尖れない方はまだ独立には早いかもしれません。
思い当たる方はこちらを読んでみてください。
そして、次はいよいよフリーランスが一番気になるであろう仕事の獲得方法についてです。
獲得方法は世の中に無数にありますが、今回は自分のやり方を中心に紹介します。
ちなみにフリーランスとしては獲得方法を語るリスク(クライアントに見られるとよく思われない、真似されると競合が増える)が大きいのであまり公開されない情報です。
少々ビビりながら身を切って公開します。
獲得の方法を大きく3つに分けて解説します。
5. 事業開発マーケターのなり方(営業編):①プラットフォーム活用
まずは実績やコネがない状態での初動におすすめ、プラットフォーム活用。
案件獲得できるプラットフォームを駆使してなりふり構わず手当たり次第に仕事を取りに行く方法です。
もちろん得意、もしくは興味のある案件に絞りましょう。
働き方が多様化する昨今、ここ数年で仕事を獲得できるプラットフォームが活性化しております。
自分が主に活用していたのはWantedlyとbosyuです。
「マーケティング 業務委託」でひたすら検索しました。
ここで意識したいのは求人広告を大量に浴びること。
求人広告は「これをやってほしい、助けて」というニーズの生データです。
数をこなすことで市場にあるニーズの感覚を掴むことができます。
(これを見た採用担当者さんエージェントさんプラットフォームの担当者さんは「もっと数を絞って応募して!」と思うかもしれませんが、駆け出しフリーランスとしてはやらない理由がないので仕組み自体を変えた方がいいかもしれないですね…)
大量の広告を浴びることで自分がどの市場で誰に求められるか嗅ぎ分ける嗅覚が研ぎ澄まされていきます。
フリーランスに限らず社会を生きていく上で糧になるはずです。
5. 事業開発マーケターのなり方(営業編):②ダイレクトアプローチ
事業開発マーケターとしての勝ち筋が見えてきたら、自分が力になれると思った企業に対してのダイレクトにアプローチが効果的です。
僕の場合はTwitterのDM、オウンドメディアのお問い合わせフォームに直アプローチ、異業種交流会などで繋がった方に直接提案する方法でアプローチしました。
決裁者に届けばどんなアプローチでも良いと思います。
ダイレクトアプローチで気をつけるポイントは3点。
・簡潔性
簡潔に自分の実績と実力を綴りましょう。
長すぎると読んでもらえません。
・明確性
何で力になれるか明確に提示しましょう。
曖昧だと響きません。
・熱量
熱量を伝えましょう。
「こいつ直接連絡するくらいやる気あるのか!若さっていいね!」と思わせることができるダイレクトアプローチのメリットをフル活用。
5. 事業開発マーケターのなり方(営業編):③紹介・オファー
実績を積んでフリーランスとしての差別化ができてくると紹介で仕事を獲得できるようになります。
もしくは直接オファーが来ます。
「紹介してください!」「オファーしてください!」と叫んでも仕事は降ってこないので、実績を積んで信頼を勝ち取るしか方法はありません。
完全実力主義のフリーランスの世界では覚悟するしかないです。
ただ、地道に実績を積めば紹介やオファーが来るわけでもありません。
そこで、自分の実績を外部にうまく発信するセルフブランディングが非常に有効な手段です。
僕の場合は「飲食業界のアップデート」「飲食業界のマーケティング」「ノマドフリーランス」「自由な働き方の若手」などで第一想起されるよう実績や考察をSNSで発信してきました。
対面であった方にはできる限りSNSで繋がり、その方がSNSを見て吉田の印象を強くしていくイメージです。
そのためにSNSの発信内容や口調などを変えており、対面で会った方と繋がるSNSを使い分けています。
・Facebook:飲食業界のアップデート
・Instagram:ノマドフリーランス
・Twitter:事業開発・マーケティング
また、自己紹介文も無数にパターンがありメモ帳にプロフィール文をストックしております。
相手(対面している相手や掲載するプラットフォーム)に自分をどうアピールするべきか常に考えていて、セルフブランディングはもはや習慣です。
息するようにセルフブランディングしています(なんだか性格悪そうw)
紹介やオファーは対面であった方からがほとんどです。
多くの方がそうだと思いますが、会ったことがない方は基本的に信用しにくいです。
同じように仕事を獲得しているフリーランスとの繋がりを作っていきましょう。
ちなみに、ある程度実績を積んだフリーランスはもうお腹いっぱい仕事を獲得しているケースが多く、お互いに仕事を振り合っています。
同じようなスキルで同じクライアントを獲得していると競合に思えるかもしれませんが、良きパートナーと捉えて情報交換や案件の振り合いができるといいですね!
自分が案件を紹介し合っている方々は、ビジネスパートナーではなく友達がほとんどです。
日々情報交換や悩み相談をしていて、自分にとっては戦友でありライバルでもある大切な人たちです。
社会人になってからもこんな仲良い友達ができるのか!とびっくりするくらい仲良くしていただいております☺️
そして多くのフリーランスと繋がる機会となったキッカケはノマドでした。
6. ノマドについて
働き方を自由にカスタマイズできるのがフリーランスなら、暮らしを自由にカスタマイズできるのがノマドです。
ノマドワーカーは、ノートパソコン、スマートフォン、タブレット端末などを使い、Wi-Fi環境のある喫茶店やコワーキングスペースなど、通常のオフィス以外のさまざまな場所で仕事をする人を指す日本語の表現。また、そのような働き方を、「ノマドワーク」という。
(Wikipedia)
ノマドが何かは多くの方がご存知だと思いますので、ここではどんなタイプがいるか解説します。
ノマドの楽しみ方を四象限「都市⇄地方」「短期⇄長期」で9タイプに分解してみました。
※短期は日~週単位、長期は月~年単位のイメージ
都市短期型:都市で様々な場所に短期滞在
地方長期型:地方で同じ場所に長期滞在
都市型:滞在期間は様々だが基本は都市
地方型:滞在期間は様々だが基本は地方
自由型:場所と滞在期間は気にせず気分で動く
など、暮らし方は本当に人それぞれです。
吉田の場合は下記の変遷です。
2020年8月~2020年9月:都市短期型(ホテル・ホステル)
2020年10月~2021年3月:都市長期型(シェアハウス・ホステル)
2021年4月~2021年5月:地方短期型(ワーケーション施設)
2021年6月~:郊外長期型(家)
一通り経験したく意識的に暮らし方を変えていました。
自分の場合は短期(日〜週単位の移動)は2ヶ月が限界で、長期型は自分にあっていそうです。
今は神奈川県相模原市の家を拠点に、たまに短期で都市や地方に短期滞在しています。
色々な暮らしをするうちに暮らしの最適解(自分が何を重視しているか)見えてきます。
主な滞在先はこちら。
誰にも会わず仕事に集中したい
→コワーキングが充実しているMillennials 渋谷
東京のフリーランス仲間に会いたい
→フリーランスコミュニティがあるGRIDS 上野
伸び伸びした環境でゆったり仕事したい
→暖かい人と素敵な環境のLivingAnywhere Commons下田
リラックスできる環境に身を置きたい
→相模原の家(住民票はコチラ)
仕事中心の生活のため作業スペースがある拠点を選んでいます。
また、フリーランスには嬉しいコミュニティができている宿泊地もオススメ。
7. ノマドの始め方
まずは自分の理想の暮らしを整理します。
・ずっと自宅に篭っていたい
・基本は自宅だけど週末だけ外に出たい
・たまに帰る家はほしいけどホテルやワーケーションを増やしたい
・都内と地方で二拠点生活したい
・家はいらない、全国のホテルやゲストハウスを転々としたい
などなど、様々なパターンがあります。
吉田のようにいろいろ試しても良いと思います。
それを整理していく上で、ノマドになる必要がないことに気付く方もいると思います。
実際、ノマド生活をやめていく人を数多く見てきました。
例えば自分の生活は物が持てない、拠点が頻繁に変わるのでプライベートスペースが確保できないこともある、といったデメリットもあります。
その上でノマドになりたい方は、仕事と家・物の調整をしていきましょう。
仕事の調整
全国飛び回りたい方はフルリモートの仕事を取る必要があるし、たまに場所を変えたいだけ方は出勤があって良いかもしれません。
一口にノマドといってもパターンは色々あるので、自分が好きなように仕事をカスタマイズしてみてください。
家・物の調整
家や物をなんとかする必要があります。
自分は無拠点ホテル暮らしのスタートだったため、所持品を外部収納サービスに預けて身軽になる必要がありました。
詳しくは下記の記事で語っています。
移動に必要な大きな鞄の用意や、滞在する場所も調べる必要がありますね。
拠点を持っている方も家賃を落として狭い物件に引っ越すなど、今の生活を変える上では色々と方法がありそうです。
8. これから挑戦しようと思っている方へ
自分に合わない働き方をして辛かった時期があったからこそ、今の働き方はしっくりきています。
同じように自分に合った働き方をしている人が増えることに少しでも貢献したく、今回は詳しく情報公開することにしました。
ちゃんと書いたら7,000字以上の長編となってしまいましたが…
ここまで読んでいただき大変嬉しいです…
もっと詳しく聞きたい方はSNS経由でお気軽にご相談ください!
自分自身が転職や独立で助けてもらった過去があり、転職や独立の相談は受け付けてます!
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