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【未来経営】戦わずして勝つ!〜競争から共生へ〜組織論と心理学を通して新しいマーケティングを知る

はじめに

「戦わずして勝つ」と聞いてあなたは、どう思いますか?

『えっ、本当にできるの?』

『そんなこと、できたらいいけど』

「戦わずして勝つ!」というと、多くの方からそのようなお答えをいただきました。

 私の名刺の左上には、キャッチャーコピーである「戦わずして勝つ!」が青色で書かれています。私も初めは、それが可能なのか模索していましたが、ある時、ピンとくるものがあり、「戦わずして勝つ!」ための仕組みを編み出すことができたのです。

  ご存知の通り、「戦わずして勝つ!」とは、孫子の兵法にある最高の戦術からヒントを得て構想を練っています。

 私は大学、大学院で経営学を専攻し、特に経営管理論、経営組織論、経営戦略論を体系的に研究しました。また、多くの学者や経営者に支持を得ているアメリカのハーバードビジネススクール(経営大学院)の教授、マイケル・E・ポーター(Michael E. Porter)がその大家であることで有名な競争戦略論を通して、いかに競争に勝っていくのかを研究し、社会に出てからも競争に勝つことを考えて行動してきました。営業時代にはこの専門知識を駆使して、相手との交渉をいかに有利に運ぶのか、また、いかに優位なポジションに立つのかを考えて行動しました。そのおかげか、営業成績で全国トップになることができました。

 理論と言うのは、実践で効果のあったものを体系的にまとめたものです。効果のない理論は、理論自体が的確では無いのです。

 よく「世の中は、教科書通りにはいかないよ」と言われる方がいます。その通りだと私も思います。なぜなら理論は「効率の良い考え方」の基礎となるものであり、現実と教科書は違うからです。そこで、理論の本質を理解し、自らが直面している現場に当てはめて応用させる作業が必要となります。そうすると、驚くほど理論は役に立ち成果が出てくるのです。私は、それを自ら実践して成果を上げてきました。

 自分自身が、理論を咀嚼して理解できていない初期段階は、スムーズにことが運ばず、トークもうまくいかないので、成果は出ませんでした。それでも、いつも手帳やメモに理論や気づいたことを書き、手元やポケットに入れてチェックしていました。商談の後には、どこが良かったか、いけなかったかを客観的に分析しました。いわゆる、セルフレビューです。

 これを何回か繰り返していくと、理論が頭に入り、体が行動を覚えていきます。すると、如実に効果が現れてきました。頭に叩き込んだ理論や法則、ノウハウを使って、直面している事態にすぐさま対応することができるようになったのです。

 本書は、私が今まで学んできたことや体験したこと、また失敗から学んできたことを精査し、成果の出るものだけを選択してまとめたものです。この本を活用すれば、効果的に「戦わずして勝つ!」を実践できると考えています。 

 現在、私は経営コンサルタント、ブランドプロデューサーとして、多くの企業や個人の方たちに成果を実感していただいています。そのことを私は、心より敬服し、喜んでおります。また、かつてmixiや今現在もFacebookの日記や記事には「勇気をもらえた」「元気になった」「ほっこりと癒された」と言うコメントをいただきます。これも本書執筆のきっかけでした。自身の経験を多くの方にお読みいただき、お役に立ちたいと言う熱い気持ちが、ふつふつと湧いてきたからです。なお、本書では、私が「まぐまぐ!」で発行しているメールマガジンの一部を改定して掲載しています。

 この本のもう一つの特徴は、マーケティング論と組織論の2つの理論を組み合わせて書かれていることです。 

 私がかつて所属していた組織学会は「組織」に関する学際的な学会で、主なメンバーは経営組織論の研究者や大学の教員です。学会誌では毎号テーマを決めて、各研究者が論文を発表しています。ある時、経営戦略論の研究者とマーケティング論の研究者が、それぞれ「戦略」をテーマにした論文を発表しました。その中で、経営戦略論とマーケティング戦略論は類似した領域を研究しているのに、今まで双方の壁を超えた学問的交流はされていなかったと書かれていました。

 研究者は、ミクロな視点で細かく深掘りした研究を行う傾向があります。経営戦略論、経営組織論、マーケティング戦略など、学術論文で自分よりも前に研究されたものである先行研究が異なるため、当然のように学問のアプローチの仕方は異なります。1つの文献から枝のように分かれて、広がりながら研究を深めていくわけですから、読むべき文献が異なれば、広がり方は当然異なってきます。ですから、同じ方向を向いていてもアプローチの仕方が異なり、ゴールへの到達の仕方も異なります。 

 経営組織論の基礎である組織均衡論や意思決定理論、行動科学などが、マーケティング論ではあまりなじみがないと言う場合があります。また、マーケティング論での考え方であるターゲット顧客層選定や消費者行動、セグメンテーション、キャッチコピー、ブランド化などの考え方や手法は、経営組織論ではほとんど取り上げられません。

 前述のように、私は大学、大学院で経営管理論、経営組織論、経営戦略論を体系的に学んできました。大学時代に専門科目でマーケティング論を履修しましたが、社会人になり営業、販売、コンサルティング会社で、必要に迫られて現代マーケティング論の第一人者、ノースウエスタン大学ケロッグ校のフィリップ・コトラー教授(Philip Kotler)の理論を始めとするマーケティング論(消費者行動や消費者心理、マーケティング戦略など)を研究し、実践で応用させてきました。結果として、私は経営組織論、経営戦略論、マーケティング論を横断的に研究することとなり、それぞれの観点や視点から、現状分析や思考を行うことができるようになりました。

 すると、あることに気づきました。マーケティングに組織論を取り入れると、新しいマーケティング論を開くことができ、マーケティングがよりよく理解できるようになる。まさに、当然と考えられていた認識や思想、社会全体の価値観が劇的に変化する「パラダイムシフト(paradigm shift)」が行われたと言っても過言ではありません。 

 営業時代、同僚や他の仲間が「営業は、戦いだ。勝負だ」と言っていました。この考え方では、営業はいかにポジショニングを優位に取って交渉を優位に行うかのパワーゲームであり、営業(自社)とお客様(取引先)とは敵対関係にあるといえます。 

 しかし、私はこの考え方に違和感を覚えていました。営業(自社・自分)とお客様は協働体系であって、1つの組織として同じ輪の中に入る味方同士なのです。この考え方は、組織論から来ています。本書で紹介するWin-win-winの関係が、より良い人間関係、組織の長期的な力関係を維持させるのです。そうすると商談もうまくいき、業績も上がってきます。

 このように、組織論の視点や思考が今までと違ったアプローチとしてマーケティングに生きてきているのです。その点が、本書が今までにない、画期的な独自化したオリジナリティーとなっている理由です。 

 オリジナリティーは、ブランド化に必要な要因です。本書は、私のブランドとなり得る存在となります。 

 あなたが本書を通して夢の実現、ブランド化を行い、自己実現を達成していただけましたら、本書を執筆した大きな喜びとなります。

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https://note.com/yoshidaconsul/n/n91ffa8f21a0e

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