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心の持ち方と行動経済

従業員の心の持ち方で企業業績は確実に変わる

会社を経営していると…
企業の業績は従業員の心の持ち方一つで、
大きく変わる事が殆んどと言われています。
これは確実に言える事です。
その為に会社は社員教育に投資を行い、
常に改善策を練りながら
成長しようと努力を行うのです。
単純な話ですが…
利益を上げる方程式は、
様々な外的要因は抜きにして、
売上を上げて経費を抑える事です。
あえて当たり前の事を書くのですが、
事業計画を立てるには、
売上目標を作り
経費計算を行います。
どの企業も様々なやり方を駆使して、
業績改善を行っています。

とある航空会社のナッジ理論利用例

こんな実話があります。
とある欧州の航空会社の話です。
目的は「燃費の節減」と「炭酸ガス排出量の削減」です。
そのためにパイロットには、
努力をして貰って「燃料消費を抑えてもらう必要」がありました。
会社側はその目的をパイロットに言いました。
しかし結果は…
単にパイロットに伝えても大して効果はなかったのです。
そこで「ナッジ理論」を使ったのです。

社会貢献が業績改善を導き出す

「燃料節約のためにどんな方法が適切」なのか…
と言う事で335人いるパイロットを、
4つのグループに分け実験を行いました。
あるグループには、
燃料削減の研究の一環と言う事で、
「パイロットの燃料使用状況がモニターされている」と言う事を、
「手紙」で伝えたのです。
他のグループには「パイロット個人」が実験した、
月間どれだけの燃料を使ったか?を、
「個人的」に伝えました。
その上で!
「満たされるべき燃料消費量の目標値」や、
「燃料消費が削減できたら慈善団体に寄付しよう!」と言った、
【ナッジ理論(ひじで軽く突いて注意を促す)】を、
組み合わせて実施したそうです。

その結果!

結果的に…
全グループで燃料削減効果は大幅に改善したのです!
全体として8ヶ月間の実験結果で、
537万ドル(6億円弱)の費用削減!と、
21,500トンの炭酸ガス排出の削減!という、
大幅な改善成果が得られました。
そして4つすべてのグループ実験は、
ナッジ理論として効果を発揮したのです。
これは本当にすごい結果です。
冒頭に書かせて頂きましたが、
従業員の心の持ち方で企業業績は確実に変わると言う証明です。

人間は感情で動く

行動経済の原点は「人間は感情で動く」と言う事です。
では…なぜ航空会社は成功したのでしょうか?
「燃費の節減」と「炭酸ガス排出量の削減」を行って貰うために、
一度はパイロットに伝えています。
この話からすると…
一度や二度ではないでしょうね。
私が思う結論として、
「満たされるべき燃料消費量の目標値」は、
現在抱えている〝課題と解決する為の指標〟です。
どれだけ訴えても改善はされませんでした。
しかし!
「燃料消費が削減できたら慈善団体に寄付しよう!」は、
目標達成を会社の為だけではなく、
社会生活を営む大人として、
〝使命感である事を感情に訴えた〟のです。
「おい!ちゃんとやろうぜ!」と「肘で突っついた」のです。
ナッジ理論を少し入れた事で、
予想以上の結果を導き出したのですね。
基本的に改善はお金では無いのです。
いかに心に届かせる事が出来るか?なのですね。

新しい仕事術

コロナ禍で環境は大きく変わりました。
今までの常識は非常識となってきたのです。
「以前はこうだった」は通用しなくなりました。
しかし!
人間自体が変わるわけではありません。
ナッジ理論を活用した感情を揺さぶる表現。
訪問型ではなく提案型の営業手法。
だからこそ頼られるのです。
心の持ち方一つで、
仕事の結果も大きく変わって行きますね!
今までと同じ経済手法のやり方で進むのか?
新しく行動経済を深く学び実践をし続けるのか?
時間が経った時の結果として、
答えは明白であると感じます。

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