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嫌われるのを承知のうえで…

 新型コロナ感染症拡大予防のため、様々な学校が対面授業をとりやめ、いわゆる「リモート(遠隔)授業」に切り替えました。そして今年2022年度からはそれらの学校がまた対面授業に戻ろうとしています。

 柔道整復師や鍼灸師、理学療法士やアスレティックトレーナーの有資格者むけ、いわゆる卒後教育のコンテンツも同じく「リモート」が主体になり、皆さまウェブコンテンツや動画などを駆使して配信なされており、これらは対面より安価に学べることも相まって、対面に戻る気配はどうも薄い気がします。

 我々の業界の感覚は、「もう資格持ってるからこれぐらいでよくね?」なんですかね。

 私も有資格者向けの卒後教育コンテンツをこのnote上でいくつか販売してはいますが、それですべて伝わるとは全く思っていません。だからこそのその値段付けなんですけど、安ければ安いなりに「どうでもよい」感じになるのですかね。


 上に並べたDynamic Tapeにしても、貼り方はお伝えできても、貼られた感触は「ちゃんとその特性を理解した専門家に、適切に貼付されて」初めて実感できるというもの。ましてやキ〇〇オテープと同じ貼り方をされてしまっては効果なんて発揮できません(それどころか、その貼り方、本当にキ〇〇オテープの推奨する貼り方ですか?自己流だったりしませんか?)。対面でないと絶対に伝わらないモノやコトだらけですよ。逆にいうと「リモート」でお伝えできる範囲なんて氷山の一角でしょう…。

 養成校での教え方が「国家試験に合格することがゴール」であるがゆえに、資格が取れれば万能感に浸ってしまうのも無理はありません。でも、養成校の外の社会においては「国家試験に合格したところからスタート」なんです。ええ、僕も1995年に柔道整復師免許を取得してから米国に留学、米国のアスレティックトレーナーの資格(ATC)を取得してからは1年に最低25時間分は決して安価ではないではない様々な卒後教育プログラムを受けて自分に投資してきました。

テクニカ・ガビランなんて絶対リモートでは教えられない…

 先日私が講師を務めたセミナーでは、ATC資格を取得したのち、国内で博士号を取得、勤務先の大学では教授と呼ばれる方が、差し当たって使う予定はないのに、その技術を学びに来られました、別の大学で准教授になったばかりの僕はヒヤヒヤでしたが、その当たり前のように学ぶ姿勢はさすがです。

 「学校出たときが一番優れてるからね…」などと免許更新制度のない職種の方は笑い話にしていますが、学校でたときに優れてるのは国家試験に受かるための記憶力だけじゃないですか?その後臨床の経験を積み重ねてそれでも学校を出たときが一番能力が優れているなら、普段の臨床は思考停止状態で仕事されているとでも?

限られた時間を最大限に生かすために、レポートの添削指導はとても厳しいです。
3人の先生の中で僕が一番甘いかもしれません。

 いま私が育てている学生たち、学んでいる内容の濃さにおいては、私が留学していたときの米国での臨床実習には十分勝りますよ。足りないのは量、週3時間が30週間、90時間、僕が98年から02年まで受けた米国ATCの最低800時間以上に比べて1/9ですが、あるだけ全然マシとはいえ、附属臨床施設に患者が全く来なくて、「やってる感」でお茶を濁してるところ、あると聞きます、どころか、見てきましたよ。それに、その養成教育に臨床実習が義務付けられたのはいつからですか?まだ10年経ちませんよね。それでいい、と思うならどうぞそのままで、私の教え子たちが簡単に追い越してゆきますから。

このnoteをご覧くださりありがとうございます。サポートいただけた際には子供たちが安心してスポーツに打ち込める環境づくりに使わせていただく所存です。よろしくお願いいたします。