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世界の約6割を描く人たちを見て思うこと ~大芬油画村を訪れて~
ども。
欲しいアーティストのステッカーを買い逃した吉史です。
いきなりだが、大芬(ダーフェン)油画村というのを聞いたことあるだろうか。
「村」とあるため、山奥にあるイメージがあるかもしれないが、そんなことはない。
なんてなって、世界で最も熱い街ともいえる中国の深圳にあるのだから。
深圳中心部から少し離れた場所に、大芬油画村と呼ばれるエリアがある。
深圳自体、香港と隣接している都市のため、香港経由で訪れる人もいる。
IT都市であるゆえに観光スポットが少ない深圳の中でも、大芬油画村は人気のスポット。
評判も、地図を見て分かる通り、4つ星以上だ。
村の近くまで歩けば、最初の画像のようなものが見えてくる。
「世界」と打ち出しているが、それくらいの絵画を世に送り出している。
ダイヤモンドオンラインによると、大芬油画村には8000人もの画家が絵を描いており、世界の約6割の絵を描いているのだとか。
ホテルの受付や部屋などに飾られる複製画の60%がこの大芬で「生産」されているが、近年はオリジナル絵画を中心に年間700億円の売り上げを生み、新しい画家がデビューする街でもある。(ダイヤモンド・オンラインより引用)
僕が訪れたのは、2017年3月。
天気も少し曇っており、涼しい雰囲気だった。
香港滞在中、「変なスポットいきたいな~」と思い、偶然ネットで見つけたのが深圳の大芬油画村だった。
思い立ったが吉日。早速向かうことにした。
深圳に到着後、まず見えたのがこの景色。
無機質な高層マンション?がいくつも立っており、この風景を見るだけでも、どこか日本とは違う異国の雰囲気を感じた。
同時に、めちゃくちゃうるさいキャッチに捕まったことを覚えている。
「プーヤオ」っていえば大丈夫って聞いていたが、全く聞かなかった。
そんなことはさておき、地下鉄を乗り継ぎ、大芬油画村へ向かう。
なぜが、最寄り駅の一つ前で降りた。
日本とそっくりなショッピングモールを眺めつつ、大芬油画村へ徒歩で向かう。
歩いて5分後、「大芬」という文字が見えてきた。
ようやく大芬油画村へ到着。
写真の建物の反対側に、村への入り口がある。
早速足を踏み入れると、明らかに数々の画家が絵を描いている雰囲気が感じられた。
まだら模様にちょっぴり飛び散った絵の具が彩る道路。
何とも言えない油絵の匂い。
そして額縁職人による作業で生まれた、ふんわりとした木の香り。
絵が好きな人間にとって、「絵」をまだ見ていないのに心躍らされることはないのではないかと思った。
(写真で見たら、絵の具飛び散ってないじゃん・・・記憶間違えた・・・?)
オマージュ作品から、オリジナル作品まで無数に展示されている。
しかも、一枚500円と、値段も安い。
交渉次第では、さらに安くすることが可能。
額縁付けるかどうかも決めることができ、僕の場合は、テープで取っ手をつけてくれた。
確か、親へのお土産も含めて3枚も購入した。
インターネット上では、「中国はクソ!」みたいな意見もあるが、大芬油画村ではそんな気持ちになることはない。
画家は、真剣な面持ちで絵に取り組み、店員は気さくに話しかけてくれる。
初めて中国本土を訪れた人間としては、「また中国行きたい!」と思えるほど、のんびりとした空間だった。
大芬油画村の中心部に向かうと、ちょっとした広場がある。
近くには、学校があるため、子供たちが元気に走り回っていた。
この写真から、真っ直ぐ奥へ進むと、大きな美術館がある。
入場無料のため、気軽に中国のアートを鑑賞することが可能。
油絵から現代芸術まで、幅広く展示されている。
ちなみに、行く途中にはこんなものも。
きっと、触れてはならぬものだろう・・・
大芬油画村を訪れて思ったことは、中国のアート界隈も侮れないということだ。
若者からベテランまで集まる大芬油画村では、毎日画家が切磋琢磨している。
少し悩んだら、無料の美術館を訪れてインスピレーションをもらうことだってできる。
近年では、大芬油画村を舞台にした映画まで登場しているが、まだ見てないので感想は言えない。
ここまでしっかりとした土壌が揃っているわけだから、「中国のアートなんて笑」とか「どーせパクリばかりでしょ笑」なんて言える状況じゃない。
もちろん、今回の流れて日本のアーティストを馬鹿にする気はない。
ただ、日本には大芬油画村のようなアーティストたちが切磋琢磨できる環境が少ない。
いくらネットでつながれるとはいえ、実際に会って話をしたり合作を作ったりなどと比べると、しょぼいものになるだろう。
「あったらいいな」と思えることがあるなら、さっさと作れ!と思うわけだが、何しろ僕にはそんな友人が非常に少ない。
また、「絵は好きだが、どんな人か書いているかまでは、さほど興味がない」という性格もあるため、まずはこっちを直さないといけない気がする。
でも、実際に絵を描くことが好きな友人も「身近に同じ絵が好きな人がいない」と言っていたことが、今でも胸に残っている。
そして、身近にはそんな人たちを支えたい人が行うギャラリーやバーがあり、それらをちょっぴり僕は知っている。
・・・うーん、誰かやろう。そういったアーティストとギャラリーを繋げる活動を。
できれば、「人に興味がある」方と一緒に。
最後に、僕の友人の絵を紹介。
冗談で「エロい絵でもかけばいけんじゃねーの」みたいなことを言ったことを後悔している。だって、こんなに臨場感あふれる絵を描くんだもん。すごいよ。
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