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文フリ初陣日記①「エントリーと心構え」

製本経験ゼロのよさくが、試行錯誤しながら文学フリマ東京38(5/19)に初出店する日記。本作りやブース作りにアワアワしながら、ずんどこ乗り越えていくプロセスと揺れる感情をお届け。記事一覧はコチラ

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「『文学フリマ東京38』への出店のお申込、ありがとうございました」

震える手で申込フォームを送信した後に、映り込む文字。やってしまった。やってやった。

11月。文学フリマ東京37にはじめて足を運んだ。そのときの会場の熱気が忘れられず、気がつけば「出場する」という選択肢を心の中で温めていた。

そしてとうとう、勇気を携えて出場を決めた。

本作りなんてしたことがないし、身近に詳しい人もいない。何から手をつけていけばいいか全くわからない。無事に出店できるか心配極まりない。

でも、こんな人が1から本を作るプロセスをお届けできたら。試行錯誤しながら、奮闘している日々をお裾分けできたら。もしかしたら共感してくれる人がいるかもしれない。「自分にもできるかも」って思ってくれるかもしれない。

そんなわけで、「文フリ初陣日記」をはじめます!なるべくプロセスを分解しつつ、戸惑った部分も惜しみなく詰め込んでいく予定です。本作りに興味がない方も、「なんかやってんな」とあたたかく見守っていただけると嬉しいです。

というわけで、さっそくいってみましょう!

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今日のテーマは「文学フリマにエントリーする方法と心構え」。

・ワクワク度 ★★★★☆
・めんどくさい度 ★☆☆☆☆

【必要なもの】
・ノリと勢い
・エントリー料(6,500円)

エントリーするにあたり、出場するには抽選などがあるのでは?と思っていたのだけど、文学フリマ東京38はこのような要件に。

・募集2000ブース(先着1200ブースは抽選対象外)

というわけで、早めに申し込めば誰でも出られる。けれども12/7時点で申込が1113ブースに達したという情報を見て、慌ててエントリーをした。おおまなな流れは「会員登録」→「申込情報入力」→「エントリー料支払」というイメージ。

肝心の申込情報だけど、住所や名前以外はこんな感じ。

5分くらいでできちゃう

意外と少ない!この段階で作品の情報はほとんどいらない。紹介文も後から編集できるし。すぐに終わってしまい、正直拍子抜けしてしまった。

必要なのは「ノリと勢い」なのだ。作品のイメージが固まってなくても、エントリー自体は全然できてしまう。

強いて言えば、出店名(サークル名)は変えられないので、考えなきゃいけない。「よさく文庫」などなんでもいいのだけど、思い入れのあるポッドキャスト名と同じにした。

そしてエントリー費をクレカ決済。本音を言えば当日の売上でエントリー料くらいはペイしたいところ。でも一般入場料(1000円)も含まれているし、ペイできなくても「1日遊べるテーマパークに参加しているようなものだからいっか〜」という心持ちでいる。


なぜ文学フリマに出場するのか

せっかくなので心構えも含めて。正直エントリーするのにネックだったのは、「自分の本が本当に売れるのか?」という不安。

ぼくはリアル友達に出店することを言わない予定なので、確実に見込める売り上げがゼロに等しい。つまり、noteのフォロワーさんが来てくれるか、会場で気に入ってくれた方が買ってくれるくらいの選択肢しかない。

何部刷るかと価格設定によるけど、この感触でいくと利益はほぼ出ないと思う。なんなら在庫を大幅に抱えて赤字になる可能性も高い。それでも、ぼくは出場することを決心した。

文学フリマに出場する人の動機は、本当にさまざまだと思う。新しいファンを獲得したい、自分の実力を確かめたい、ただただ目の前の人に作品を手渡したい…など。ぼくの場合、突き詰めていくと2つの理由になった。

①noterさんと対面の機会を設けたい
noteを続けていく中で、文章を読み合うことで生まれる不思議なご縁にいくつか遭遇した。日常と感情がリンクしていき、会ってもいないのに自然と価値観が交換できるような感覚。

そんな方々と直接お会いすることで、もっともっと自分にフィットするような言葉や感情に出会える気がした。

ということで、noteでぼくの文章を読んでくださっている方と言葉を交わせる機会を設けたかった。ブースを構えて、そこでおしゃべりができるという「文学フリマ」はうってつけのイベントなのだ。

②新たな人々との出会いのきっかけにしたい
先ほどの通り、文章でつながった人との関係性は特別に感じる。そんな「文章友だち」をもっともっと増やしたいのだ。

そうなると、文学が好きな人たちが集まるイベントで「ここにいるよ〜!」と旗を振るのが1番だ。自分の文章にシンパシーを感じてくれる人と出会うきっかけになるはず。

ということで、広告宣伝的なイメージが強い。製本に関わるコストはなるべく省いて、1人でも多くの人に手に取りやすい価格設定にしようかなと。

そして本が売れなくても、チラシを配りまくればnoteに誘導できるかもしれない。エントリー料は「文学好きイベントで自由に広告宣伝させてもらえる費用」だと思っている。


①と②が目的として強いので、赤字になったとしても「noterさんと交流できたし、友だち候補の人に本を宣伝できたからいっか〜」という心持ちで自分をなだめさせたい。

正直、動機をハッキリさせとかないと(思ったより全然売れなかったぁ〜うええ〜ん!)と咽び泣いてしまうかもしれない。心のリスクヘッジ、大事。

最近、文章を書くことは「究極の友だちづくりの方法」と思うようになった。自分の感情を言葉で切り取ることで、共感してくれる人がいる。生活の一部をWeb上に散りばめることで、見守ってくれる人がいる。

そんな方々たちとのつながりをもっと深く。もっと広く。それを叶えるのが、ぼくにとっての文学フリマ。

製本という手段を経て、文学フリマに出場する。文学フリマ出場という手段を経て、文章友だちとつながる。そんな風に、なったらいいな。

まだ何も始まっていないけど、本作りを投げ出したくなったら、この気持ちに戻ってこれますように。

文学フリマ初陣、はりきって行くぞ〜!!

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