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途上国ベンチャーで働いてみた(バングラデシュ編)

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この記事は、2019-2021年の間にバングラデシュ(ダッカ市)にてとあるヘルスケアベンチャー事業の立ち上げに奮闘した30代女性の記録として書かれたものです。 (すべての内容は個…
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#海外ビジネス

途上国ベンチャーで働いてみた:M&Aプロジェクトはじまる

途上国ベンチャーで働いてみた:M&Aプロジェクトはじまる

2019年にバングラデシュに渡り訪問健診事業の立ち上げに関わり始めたころから、すでにとある現地病院の開設プロジェクトと当該病院における院内臨床検査室の受託・運用を請け負う計画が持ち上がっていることは聞いていた。

病院側経営陣との間で正式な契約交渉に決着がついていない中、病院から提示される開設スケジュールと現場工事の進捗状況には大きな乖離があり、いったいいつからこちらの資本を投入してプロジェクトに

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途上国ベンチャーで働いてみた:PCR検査室をゼロベースでつくろう!(通算390日目)

途上国ベンチャーで働いてみた:PCR検査室をゼロベースでつくろう!(通算390日目)

バングラにやってきて1年が過ぎ、当初はバックオフィス担当だったはずがCEO代理になり、気がつけば私は引いたこともない臨床検査室の図面とやらを引いていた。

上図はほぼ最終形に近いレイアウト図で、面積もわかるように実際の床タイル(2フィート×2フィート)の数に合わせて製図されたものだが、初めはとりあえず白紙に手書きで動線を書くところから始まった。

あらためて書くが、私たちは2019年からバングラデ

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途上国ベンチャーで働いてみた:PCR検査ビジネス戦国時代(通算360日目)

途上国ベンチャーで働いてみた:PCR検査ビジネス戦国時代(通算360日目)

2020年7月、人口2億人近くを擁するバングラデシュ共和国内のコロナ陽性患者は一日5000人程度に押さえられていたが、政府系検査機関が無料で提供するPCR検査は供給量に制限があり、有症状者のみに検査受診枠を絞ってもなお、検査予約から検査実施までに一週間の待ち時間があるといわれている状況であったことから、感染者数の実態は誰にも把握できない環境だった(一週間も待っている間に治るよねっていう…)。

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