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【理学療法士が考える】猫背のデメリット

【動作・歩行の専門家】である理学療法士として、身体の歪みや不良姿勢が及ぼす身体への影響や、生活におけるの悩みとの繋がりについて解説し、その改善方法・予防方法もお伝えしています。

わたし自身が女性ということもあり、女性にとって特に重要な【骨盤底筋群】や【骨盤】、その周囲の筋肉などについて、歩行や胸郭、また呼吸や生理との関係を投稿しています。

昨日は、デスクワークの方に多い【猫背】から、お尻の筋肉がかたくなり、【仙骨や仙腸関節】がかたくなってしまわないよう、ストレッチをしましょう、という話を投稿しました。

猫背には、これ以外にもデメリットがあるのです。

猫背になると、図のように頭や肩は前に出て、ストレートネックになったり、肩から背中にかけて丸くなっていきます。

このような姿勢になると、身体の構造的に以下のような変化が起こります。

  • お腹側が圧迫され、横隔膜の動きが阻害される。

  • 肺が膨らむスペースが少なくなり、呼吸が浅くなる。

  • 胸の前側、わきの近くに位置する【小胸筋】が巻き肩によってかたくなり、胸の前側から肩甲骨が前方へ引っ張られる。

  • 肩甲骨が外側に開き、肩が前のほうへ巻き込みやすくなる。

  • 前に突き出た頭を支えるために首の後ろの筋肉が引っ張られ、常に緊張した状態になるため、肩こりになりやすい。

巻き肩で丸い背中になると、胸の前側、そして胸の筋肉がかたくなっていきます。

老廃物を流すリンパ節は鎖骨~脇にかけて走っているので、胸の筋肉がかたくなることで老廃物が流れにくくなり、腕周りや顔周りがむくみやすくなってしまいます。

また、呼吸が浅くなることで起こりやすいトラブルは以下の通りです。

  • 呼吸が浅くなることで取り込める酸素の量が減り、それを補うために脳の血管が拡張して周囲の神経を刺激する、または頭蓋骨内を圧迫して頭痛が起こる。

  • 呼吸が浅いと緊張状態が続き、睡眠が浅くなる。

  • 呼吸によって得られるエネルギーが不足し、疲れが取れにくくなる。

むくんで、頭痛がして、眠りも浅くて、疲れやすくて、骨盤の動きも悪くなる、、、と、猫背でいいことが全くありません。

猫背を治そう、としても姿勢が癖づいている間は、【正しい姿勢】を取ろうとしても、頭でも身体でも違和感があり難しい場合が多いです。

まずは座ったまま深い呼吸をする時間をつくってみましょう。その時は【深呼吸がしやすい姿勢】を探ってみてください。

また、寝る前などに5分だけでいいので、深呼吸の時に働く【骨盤底筋群】を感じるエクササイズを取り入れてみてください。

姿勢・動作や骨盤の歪み、呼吸の改善には、客観的な指導があることが一番効率的かと思います。

ご自分の身体で気になる部分のある方は、動作・歩行・姿勢・呼吸の専門家である理学療法士視点を入れて、一度ご自身の身体をチェックしてみることはいかがでしょうか。

現在の問題点や、改善するためのセルフエクササイズもお伝えできます。
お気軽にご相談ください。

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