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組織文化の発展・維持のためにはバリューを定義するのではなく「meme」をフル活用するのは、筋がいいのではないか。

とんでもなく久しぶりにnoteを書くような気がします。(1年ぶりだった)

さらっとした報告になりますが、起業しまして仲間と会社をやっています。またその報告や事業の展望はおいおい....ということで最近はひたすらコードを書いている毎日です。もうすぐβ版のリリース!(Podcastやってるんで良かったら聞いてください。最近は開発佳境なんでできてませんが...!あとでする!)


バリューがなければ組織文化は作れないのか

さて、起業して組織を作ろうと思うと「カルチャーに投資せよ」という金言に触れます。本当にその通りだと思いますが、じゃあそのカルチャーはどうやって事業・組織の拡大と伴って作られ、発展していくべきなのでしょうか?

バリューを作ること、そしてそれを言葉にして繰り返すこと、採用を妥協しないこと、合わない人をXXしていくこと。どれも大切だと言われ、ノウハウが公開されてきているような気がします。実際、組織文化を作っていくフェーズの企業さんは第一手としてバリューを定義している企業さんが多いんじゃないかと思います。

その通りで、きっとすごく大切なんです。ただ、なんか自社には物足りないなと感じていました。ここは賛否両論あると思うんですが、バリューをたくさん定義しても私の足りない脳みそでは覚えられないし、利用頻度には差が出るし、組織の成長に伴ってやり直すのも増やすのもめんどくさい。バリューと行動の落とし込み難しいニンシキアワネェメンドクサイ、ドコモイッテルコトニテナイカ。

そもそも文化ってなんやねんということに立ち戻ったりしてみると、文化人類学の父エドワード・バーネット・タイラーさんが「人間が後天的に学ぶことができ、集団が創造し継承している(いた)認識と実 践のゆるや かな体系のこと」と定義しています。(※いろんな定義がありますが、父に頼ってみることにします。)これはヒントがありすぎる。組織の文化を作っていく上での条件が見えてきた気がします。

エドワード・バーネット・タイラー

<条件1> 集団で作られ、改善し継承・伝播されていく

<条件2> 認識と実践が繰り返されていく

逆に言えば、トップだけで決めて標語として掲げられ行動と紐づかないものは良くないですし、利用頻度が少なくてもダメ。認識と実践が近ければ近いほど良いのではないかと思います。

この条件を考えていると、頭の中にミーム(meme)の概念が浮かんできました。ミームとは「文化の中で人から人へと拡がっていくアイデア・行動・スタイル・慣習」のことで、文化的情報が広がっていく方法・メディアのようなものです。ドーキンスさんが「利己的な遺伝子」で定義したものですね。(実は私の専門はバイオインフォマティクス😵)

これをうまく使っていくことで、新たな文化の作り方が生み出せるんじゃないかと思い始めました。

良いミームの条件を考える

ネット界隈でミームはいろんなところに登場しています。(こういうの)画像を使ってオオキリをしていたり、TikTokで見るような踊りやTwitterのおじさん口調もミームと言っていいかもしれません。文化が乗り込んでるフォーマットと捉えるとわかりやすいんじゃないカナ😅

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ということは、当然社内のコミュニケーションをうまくミーム化(= 今のフォーマットに文化を乗せる、新たな文化を乗せたフォーマットを作る)することによって、スピード感をもって磐石な組織文化を作ることができるのではないかということになります。ここで良いミームについて考えてみます。

<条件1> シンプルでわかりやすいフォーマットを用いること

<条件2> コピーされてたくさん生まれるもの

<条件3> 終了後の参加感、一体感があること

さて、これまで出た5つの条件で社内でミーム化していくことを考えていきます。

▼ここでも話したので良かったら聞いてください。

ミームの使い所〜ユーザー目線を浸透させる〜

例で考えてみた方がわかりやすいと思うので、Goolgeさんの大事にしている「1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。」をミームを使って組織に浸透させようと思うと何ができるのか考えています。(このようなセンスの良い標語はない前提)

1. 日々のフィードバックに盛り込む

まず職種の関係なく全従業員にインパクトを出せるものとして評価やフィードバックがあるかと思います。例えば、毎月簡単な360度フィードバックをするとして、その項目に「XXさんはユーザーのことを第一に考え、行動していると思うか。さらに良くなるために新しく始めることをおすすめすることは何か」など入れます。お互いフィードバックをする中で、認識と実践が繰り返されます。かつ、このフィードバックはオープンにします。オープンにすることでフォーマット・行動が模倣されていくことを期待します。

2. 企画書の項目に盛り込む

また、プロダクトバックログや企画の企画書に「ユーザーはこの企画(機能)によってなぜ猛烈に喜ぶのか。その根拠と理由。」なども加えておきましょう。より業務に近いレベルに文化を持ち込むことで文化的情報の拡がる速度が上がることを期待します。

もし、業務に近いレベルで活用できないのであればその文化は事業を拡大していくにあたって必要のないものだと思います。

3. 日報に盛り込む

私はtoCの事業をやる予定なので、日報に「ユーザーの興味深い行動やコンテンツ」なども盛り込みます。

と、テキトーに3つ出してみました。まだ出せそうですね。事業計画やら戦略発表やら企業の中にはミーム化可能な「フォーマット」がたくさんあります。そこに文化を乗せる、これがすごく大事だと思います。

またこれらは進化可能である、進化の余地があることを公言するということも重要なポイントです。企画書の項目や書き方、書くポイント、視点などはどんどんノウハウ化されて模倣され進化していくことが期待できます。すごく楽しそう。

終わりに

というわけで、自社ではバリューを作ることはせずに、社内でミームを用意していくことで爆速で成長を支える組織文化を作る実験をしていきたいと思っています。

社内の今のフォーマットに一工夫を加えて文化を乗せてみる、ということはぜひおすすめしたいのですが、また実験した結果なども書いていければと思いますので勇気が出ない方は続報をお待ちください。成功も失敗も惜しまず出そうと思います。

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