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「I LOVE YOU」をどう訳しますか?

職場の上司に紹介されて読んでみたら、とても感動したのでnoteにアップしてみました。
伝えるのではなく伝わることこそが大切な言葉であり、そんな言葉と真剣に向き合ってきた著者の経歴、言葉への想い、コピーや企画書の書き方を本質から学べる1冊です。

■こんな人にオススメ■
・言葉を仕事にしている人
・辞書が好きな人
・クリエイティブな人生を切り開きたい人

■本文抜粋■

この本では「定義しよう」と再三再四繰り返す。さまざまな捉え方ができる言葉でも、マイ定義を持つことで輪郭がはっきりする。向かうべき先を定めることができる。 ゴールがわからないままひたすら走っても、永遠にゴールできないように、「伝わる」に対する定義を持たなければ、「伝わる」なんてありえない。 きっと伝わったら、相手はどんなリアクションをするだろうと想像する。 いわゆる「ゴールイメージ」と呼ばれるものを、あれこれと思い浮かべながら、「伝わる」とは何かを定めていきたい。

言葉の定義は様々。手話だって立派な言葉だと理解出来て目から鱗です。
定義をすり合わせて、相手にこうなってほしいと想像しながら言葉を発する。もっと学ばなければと反省しました・・

広告業界には「ワンキャッチ、ワンビジュアル」という基本の作法がある。一つのビジュアルに対して、一つのコピー。心をつかめるかどうかはもちろん中身によるけれど、その前にまず、見てくれた人が受け取りやすいのはシンプルな組み合わせだよね、という考え方だ。 のちにスティーブ・ジョブズはこんな言葉を残している。 シンプルであることは、複雑であることよりも難しい。 物事をシンプルにするためには、 懸命に努力して思考を明瞭にしなければならないからだ。 だが、それだけの価値はある。 なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、 山をも動かせるから

短く強くシンプルな言葉こそが重要と著者は言います。若手を仕事をしていると、どうも話がまとまっていなかったり、QAが成立しなかったり、もやもやすることが多いのですが、その度にシンプルな言葉の重要性を指導していたりします。
相手が望む結論をまず述べて、シンプルに要約したり、例えで抽象から具体へ落とし込んだり、そういったスキルは職場で誰でも必要なスキルですね。

文章力を向上させるための基本中の基本であり、続ければ必ず成果が現れるのが、書き上げた後に音読をすること。

句読点の打ち方や段落の分け方に迷ったら必ずやっています。

「楽観は意志。悲観は気分」 哲学者のアランが「幸福論」でこの言葉を残している。 どんな状況であっても、未来を楽観する。そのための言葉を探す。 アランのこの言葉も僕は好きだ。 「幸福だから笑うのではない、笑うから幸福なのだ。

他にも最も偉大な発明は「ライオン」という言葉を定義づけした人だといいます。言葉によって人の行動が変わる。ライオンという言葉がなかったら得体の知れない恐怖に戸惑うばかり。なんだか深いなと感じた部分です。

そもそもで問いを立て、たとえばで無責任に考え、つまりで覚悟を持って決める。 反復横跳びをするように、3つの接続詞を交互に行き来して考える。

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企画を考えるためのフレームワーク。とても分かりやすい。

他人と出会い、対話を重ねて、気づく。 あの人にはあって、自分にはないこと。 あの人にはなくて、自分にはあること。 人の持つ「らしさ」は対話で磨かれる。 自分探しは、つまりは他人探しだ。 他人との出会いを通じて、自分という存在が際立つ感覚。

なかなか対話がしづらい現在。リモートでも成立するか実験中です。

「ゆるす」と読むそうだ。相手の話を真摯に聴くことを傾聴という。聴くという行為は、相手の存在自体を受けいれることでもある。だから「ゆるす」なのだと。 言葉術と言うと、こちらから相手に言葉を伝えることをイメージしてしまう。 でもそれだけじゃない。相手の話をちゃんと聴くことはもちろん、自分自身の内なる思いを自分でもちゃんと聴くこと、これも立派な心をつかむ方法の一つ

対話力=傾聴力。聞き上手って伝え上手でもあるのですね。

記事タイトルの付け方は大きく2つ。 ・文章中にある象徴的な1行を抜き出す ・内容全体を踏まえた上で俯瞰したタイトルを付ける 頭の片隅に置きたいのは「距離」だ。

テキストだけではなくて、YouTube動画もタイトルセンスのあるクリエイターは強いだろうなと思いました。コピーライター講座をススメたいですね。

「この案件は派手な仕事になるかな」 当時の僕は、気づけばそんな考えで頭が一杯だった。 いい仕事が巡ってくるのを待つ。いわば「受身の自分」。 「人生を変えるのは、人、本、旅」という話を聞いたことがあるけれど、僕にとって本は身近で、突破口を見つけたい時ほど、本屋に足を運ぶ。世の中で何かを成し遂げている人たちは何を考えているのか知りたくて、ビジネス本を読み漁った。 読んでいく中で気づいたことがある。 「動け、考えろ、続けろ」 どの本も極論、この3つのメッセージしか言ってない

人生を変えるのは人、本、旅→すごく刺さった言葉。書を捨て旅に出ようではなく、書を持って旅に出て出会いを楽しもうって感じです。

これからの時代、自分らしく働いていくためのキーワードはこうだ。 行動、企画、発信。 この3つは漠然と並んでいる訳ではない。 行動←企画→発信 企画というエンジンを積み、行動と発信の両輪で突っ走る。 それさえできれば、あなたの「自分の仕事」の領域はどんどん広がっていく。

著者は自分の名前と関連した甘太郎の取組に感銘を受けて、一緒に仕事がしたいと企画を考えてアプローチします。受け身ではなく自ら可能性を広げる方法が具体的で、とても参考になり実践しようと思った部分です。

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著者が甘太郎さんへ熱量高く送ったコピー企画の数々。そしてそれを以下のような流れで企業へぶつけて、担当者も快く回答をくれたそうです。

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最後に著者の考える仕事の区分けを見ていて、みんな有名な企業と大きな予算のある仕事ばかりやりたがるが、そういった仕事は自由度が低かったり、もっと大きな何かに取り込まれてしまうので、それよりも自分らしくチャンスを活かせる仕事を目指しても良いかなと思いました。
そのためにも、自ら言葉を発信し続けて、チャンスを掴んでいこうと思います。

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