“壊れないビジネスパーソン”の4つの肝とは?
こんにちは。米川(@yoneshi0320)です。
閉塞感がただよう昨今、心身の状態はいかがでしょうか?
ぼくのクライアントや企業勤めの方の周りには、多かれすくなかれ、心身の不調で休職・退職されているかたがいるとのこと。
一方そんなことなく、むしろアクティブに過ごしている方が多い領域があります。今回はそんな彼ら彼女らから、ビジネスや私生活に病んで壊れないための、4つの肝をお伝えします。
鬱での離職は少ない、コンサル業界
結論から言います。
アクティブに過ごしている方が多いのはコンサル業界。中でもとくに、独立されてフリーランスや1人法人で活動されている方々です。
コンサル業界自体、うつや自律神経失調症等での休職・離職が少ないと聞きます。マッキンゼーの元パートナー(=役員クラス)の方と食事をした際、具体的な数字も伺いました。世界でもトップクラスに厳しい業務・長時間労働環境にもかかわらず、年間1〜数%とのこと。
日系企業の正確な数字は把握していませんが、クライアントから聞く肌感覚的と比較しても、かなり低い印象です。
コンサルタントがやっている、壊れないための思考法
もちろん、キャリアアップ含めた転職が活発な業界なので、「病む前に転職する」「一旦リフレッシュのために辞める」と選択肢が多い。報酬も数年勤めれば1,000万円は超えるので、気質的にうつになるまで働く方が少ないのも事実です。
一方で、コンサル業界の方やその後に独立した方をみても、気質や性格問わず、心身面で健康な方が多い印象。
その秘訣はなんなのか?
彼ら彼女らからみたこと/聞いたことをぼくなりに整理すると、次の4つに分類されます。詳しくはそれぞれ解説していきますので、ここでは全体を把握すれば大丈夫です。
1)決められず無力だと、病む
独立したコンサルはクライアントの経営に関して、自分の思考と表現物による示唆のみで、対価を得ています。そこに「言い訳」は存在せず、クライアントから評価が得らないコンサルは、容赦無くチャンスや次の契約を失います。
このように厳しい業界ですが、言い換えると商品の「価格」や「品質」、「納期」「影響範囲」など、ほぼ全てを自ら決め、自らが関わっている実感をダイレクトに味わっています。これは大企業の製造ラインなど、既存の仕組みが強固であればあるほど、味わいにくい実感です。
ひとは、自らの行動が周囲や仕組みにほぼ影響を与えないと自覚している場合、無力を感じ、心的ストレスが発生します。これは認知心理学の領域で「学習性無力感」と呼ばれ、うつのトリガーとも言われています。
2)なやむと、病む
ぼくが新卒1年目のとき、仕事をともにしたコンサルから言われ、いまでも胸に残っている言葉があります。
このときのぼくは恥ずかしながら、「悩む」と「考える」の違いがわからず、ごちゃまぜになっていました。
正解がない「経営」において、つねに意見=ポジションを取る訓練をしてきたた彼ら彼女らにとって、悩むことの損失は相当に身に染みているのでしょう。
3)からだが弱っていると、病む
数年前まで、マッキンゼーは新入社員研修で「移動に電車を使うな。タクシーを使え。」と教育したといいます。理由は、「君たちの思考にいくらクライアントが払っているか。移動時に思考ができない損失がいくらか、考えろ。」
外資系コンサルになると、入社してすぐのジュニア/アシスタントでも、クライアントが支払う額は月間70〜100万円。中堅どころになると200万円以上です。
どんなに優秀なビジネスパーソンでも、フルマラソンを完走した直後に「上場企業A社の成長戦略と今後の投資額を算出せよ」には、応えられません。思考、つまり脳のコンディションは身体のコンディションに大きく影響を受けます。
ゆえに前述のタクシーと同じく、コンサルは体調管理にコストを惜しみません。あるコンサルは、プロジェクトが終わると箱根の行きつけの旅館で2−3泊療養したのち、かかりつけの整体院で鍼(はり)治療を受ける。
総額30万円ほどかかるそうですが、プロジェクトの成果に対すると、かなりコスパの良いリカバリー方法だそうです。
4)「世界で自分だけだ」と思い込むと、病む
「年間100冊は当たり前。クライアントの業界について一晩で10冊本を読み、翌日にクライアントの管理職と対等で話せるくらいになる。」
一部”盛っている”部分はあると思いますが、おおむねどのコンサルに聞いても同じようなことを言います。特に「戦略コンサル」と呼ばれる、経営において領域が限られていないコンサルは、本などから日々すさまじいインプットをしています。
中世で「悪魔つき」と呼ばれたひとの一部は現在、「統合失調症」や「てんかん」などと呼ばれ、国から社会保障を受けています。
またぼく自身、あるときADHD (注意欠如・多動症)とHSP (非常に感受性が強く敏感な気質)と診断を受けてから、「接客業のホールで応用がきかず、またイライラする人が近くにいると仕事がうまくできないこと」に自ら腹落ちをしました。
世の中において、「自分自身がその事象の唯一の当事者」なのは、極めて稀です。あなたが抱える悩みについては、映画や小説のなかで既に描かれており、世界有数の大学が論文にまとめています。その事実を知るだけでも、心が軽くなるはずです。
最後に
ぼくは「どうしたら人の能力が最大限発揮されるのか?」をテーマに、プロジェクトで得た経験や知見、本や周囲の素晴らしい仲間から得た学びをnoteにまとめています。
しかしそれ以前に、「仕事ごときで心や体を壊さないのが第一優先」という考えです。
ぼくにとって仕事とは、人生というコース料理を豊かにするための、彩りの一品です。無くてはならないですが、コース全体の調和を乱すくらいなら、躊躇なく外すか別の一品に差し替えます。
どうぞあなたが「自分はどんなポジションをとりたいか?」の軸を考えながら、彩りあふれる働き方/環境を選ぶ一助にこのnoteがなったなら幸いです。
まとめ
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
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また、こういった考えを「バフ人材」としてマガジンにもまとめています。よろしければどうぞ。
次回も書きます。
がんばるぞ。