【読書メモ】道具のブツリ
2024.3.1
1. 読もうと思ったきっかけ
デザインハブのリエゾン・ライブラリーで見かけて、面白そうだと思い、家の近くの図書館で借りて読む。
2.全体の感想
身の回りのある道具には、物理の法則がはたらいている。いつも当たり前のように使っているので、その現象について何でこうなるのだろうと思っても、わざわざ調べることなく何十年も生きてきている。
普段からよく使う、スプーン、フォーク、包丁、ファスナー、おぼん等々にはたらいている物理について、簡単に(といっても、物理が苦手な自分にはそうなんですね〜みたいな部分もあったが)とっつきやすく書かれていて、とてもよかった。小中高で習った気がする法則、学者の名前が出てきて、当時学んでいたことは、身の回りの物理法則の基礎だったんだなと再確認。
個人的に、スプーンが四角ではなく丸い理由は、そういうことなのか改めて発見があった。口当たりとか、唇との接触点はなんとなく想像していたけど、口に流れ込む液体の量がスプーンと、升の角から飲むような場合(両方とも唇とは点で接触するが)で勢いが異なるというのは、知らなかったので、面白かった。
もう一つは「包丁」、包丁を研ぐというイメージから、包丁の刃先が滑らかになっている方がよく切れるのかと思っていたが、ミクロレベルで見ると刃先は程よくざらざらしているということ。研ぐというのは、丸くなった刃を鋭くすると同時に、刃先の微細なギザギザを復活させる作業だと初めて知った。ピザカッターが円弧や円になっている理由も書かれていて、これも意味(機能性)が追求された結果の形なのだとわかった。
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