街,

この世の全てを知ったかのような自分を
ここに閉じ込めて寄木細工と戯れた

一等ひかり輝くナニカを僕は今も探してる

僕だけが知るあの夢を
僕だけが知るあの碑を

僕だけの思い出と
君だけの思い出は

君も僕も

すれ違わせては

色と音だけ交じらせる

おっかなびっくりで紡ぎ出した二人の言葉は

誰の耳にも届くから

僕は「まだだよ」と大好きな箱に閉じ籠もり
ほんの少しだけ隙間つくって
箱ごと抱きしめるように
目の前の空気 抱かせて

箱の壁に優しくもたれ
そっと密かに キスをする


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