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#バトル
神影鎧装レツオウガ 第百九十二話
第192話「いつもこんな感じじゃないか、俺ら」 「そうだね、ホントにね」
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「う、お、お、お、おおおッ!!」
|辰巳が吠える。レツオウガ・エクスアームドが唸る。
裂帛の気合の元、繰り出されるは得意の連続攻撃だ。
振るわれる一挙手一投足、それ自体に変わった点はない。術式経路の仕上がりが見事である事くらいか。
だから、特筆すべきは。
そこから生じて
神影鎧装レツオウガ 第百九十一話
第191話「「これがッ! 烈央我だあああッ!!!」」戻る 総合目次 | マガジン | 進む
ゼロワンの、大胆不敵な策略。
それに対し、|辰巳は。
「……。ふうー」
あからさまに、大きな息をついた。
少し、ゼロワンは訝しむ。精神統一のため、にしては妙な雰囲気。だがそれを誰何するよりも先に、辰巳は口を開いた。
「その前に、一つ聞かせて欲しいんだがな。何故『レツオウガ』なんだ?」
「なに?」
神影鎧装レツオウガ 第百九十話
第190話「そもそもここは現実の空間……だよね?」
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轟、轟、轟。
爆裂的な異音を響かせながら、術式が励起する。空気すら震わせ、霊力が蠢き始める。
「こ、れは」
センサーで確認するまでもない、明確な異常。オリジナルRフィールド全域、及び今し方レツオウガ・ヴォイドアームドに伝播した術式が、動き始めたのだ。
「まさ、か」
|風葉には解る。確かにヘルガ
神影鎧装レツオウガ 第百八十九話
第189話「手出しはッ、させねえ!」戻る 総合目次 | マガジン | 進む
閃光。
瞬時発動した遮光フィルターを介して、なおコクピット内を染め上げる白い光。
「ぬ、う」
目を細めながらも|辰巳は、レツオウガ・エクスアームドは構えを解かない。不意打ちへ警戒するために。
だがそれは杞憂に終わる。白光は数秒でかき消える。何事も無かったかのごとく。
だが。
眼前に居る敵は、偽のオウガを筆頭
神影鎧装レツオウガ 第百八十八話
第188話「ヴォルテックッ! バスタアーッ!」戻る 総合目次 | マガジン | 進む
「――」
しばし、|辰巳は呆気にとられた。
確かにオリジナルRフィールドが無貌の男の本拠地かもしれない、という推測を立てては来た。だが、それがこうも呆気なく証明されるとは。
しかも相手はたった一人。この広大なフィールドの中にあって、随伴する禍の一体さえいない。
些か上手く行き過ぎている気もするが……ど
神影鎧装レツオウガ 第百八十七話
第187話「では、賭けますか?」戻る 総合目次 | マガジン | 進む
「さて、準備運動はこの辺にしてだ」
|辰巳は操縦桿を操作。レツオウガ・エクスアームドを取り巻いていた幾枚もの転移術式陣が、一斉に消える。
「本題に入るとしよう」
辰巳は見やる。正面下方。赤色の巨大なドーム――オリジナルのRフィールドが、威容を誇示している。
先程ブチ破ったアフリカのそれよりも、二周り以上は巨大。世間か
神影鎧装レツオウガ 第百八十六話
第186話「超! 神影合体!!」戻る 総合目次 | マガジン | 進む
かくして、オウガは戦列を離れた。会議中に|利英が新しく追加した霊力武装のブースターを展開し、弾道飛行で日本の日乃栄高校へ。そこでようやく生身のファントム5とようやく合流し、辰巳は目指す。敵の本拠地と思われる場所、即ちオリジナルRフィールドへと。
その、道すがら。太平洋上空。
ようやくある程度落ち着いた辰巳は、バイザー
神影鎧装レツオウガ 第百八十四話
第184話「構いません」「やります。やらせてください」戻る 総合目次 | マガジン |
「|令堂、紅蓮」
噛み締めるように、辰巳はその名を呼んだ。
「何だオイ、どっかで聞いた名前だな」
胡散臭げに、グレンは頬杖を突く。画面を指差す。
「で、結局誰なんだよコイツは。そもそも何で顔と名前がオレに似てやがるんだ」
「うん、その疑問はごもっとも。似てる理由は多分、彼自身が前に語った話に理由があると
神影鎧装レツオウガ 第百八十二話
第182話「あれ、言ってなかったっけ」
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ずるりと。
ネオオーディン・シャドーが、ずれた。
首、及び腰部。そこを斜めに走った超高速斬撃による、切断の結果であった。
ゆっくりと崩れていく、ネオオーディン・シャドーだったもの。切断面から霊力光を吹き出すその崩壊は、しかし唐突に止まった。
「な、る、ほど!」
絞り出すような絶叫を、サトウは上げた。崩壊を
神影鎧装レツオウガ 第百五十三話
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Chapter16 収束 06
◇ ◇ ◇
「ちょ、ちょっと待って下さい! 何がどうしてそうなったんですか!?」「うんうん、ソイツは同感だねえ。複数地点で物事が進むとどーしても見落としは出ちゃうもんだけど、これはいくらなんでもでかすぎる。術式の範囲外になるけど、ちょっと巻き戻してみようか。視点もファントム4に移してね」*************** 予
神影鎧装レツオウガ 第百五十二話
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Chapter16 収束 05
ごう、ごう、ごう。
撃鉄を引かれたグランド・カノンが、四方八方へと荒れ狂う。嵐のような激しさながら、その狙いは正確無比。身構える、あるいは回避を試みるシャドー共の急所を、的確に貫き破壊していく。
「……こんなものかな」
程なく、照射は止まる。後に残ったのは、今し方までシャドーだった残滓の霊力光。それと、標的を見失った
神影鎧装レツオウガ 第百三十一話
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Chapter14 隠密 06
ハワード・ブラウン。
何故その声が、今になってモニタから聞こえた?
何故その声は、敵側の機体から発せられたのだ?
疑問は、しかし数秒。結論はすぐに出た。
即座に、ギャリガンは傍らのメイドへ指示を飛ばす。
「ファネル君! ブラウンの通信帯域を塞ぐんだ!」
「了解しました」
言うなりファネルは手早く立体映像モニタ
神影鎧装レツオウガ 第百三十話
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Chapter14 隠密 05
「大丈夫、かな」
思わず、アリーナは独りごちた。
当面の目的地である託宣の部屋に入った辺りから、辰巳の通信と位置情報は途切れている。明らかに通信妨害だ。まぁ本拠地へ忍び込んだのだから、寧ろ良くあそこまで保ったと考えるべきか。
「侵入直後から遮断される可能性だってあったワケだし、ね」
想定されていた最悪の可能性を、アリ
神影鎧装レツオウガ 第百二十九話
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Chapter14 隠密 04
「ふー」
辰巳は息をつく。カップを置き、ギャリガンを見据える。
「……まるで悪の科学者だな」
「おっと、勘違いして貰っては困るねえ。僕は魔術師だよ」
「悪の、ってトコは否定しないんだな」
「そりゃそうだろう? ここまで世の中をしっちゃかめっちゃかにした組織の首魁が、今更どのツラを下げて正義を名乗れると言うのかね」
「ま、