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古代ギリシアのひろゆき氏!?「論破王ソクラテス」を漫画にしました!

ども!横井です‼

今回の記事は、新たなマンガの発表ではありません。
「文学コミカライジング‼特別編」として、過去に自分が手掛けた作品の紹介をしようと思います。

こちらは「マンガで読む名作 ソクラテスの弁明」(日本文芸社)という作品で、有名な哲学の古典をコミカライズし、今から10年以上前に発表したものとなります。

これを描いたことがきっかけで、自分は現在「文学コミカライジング‼」
発表していると言えると思います。それほど自分にとって思い入れの強い作品です。(とにかく描いてて楽しかった!)
それでは、簡単に内容を紹介していきましょう!

物語の舞台はこちら。古代ギリシアです。

都市国家(ポリス)の一つである「アテナイ」は「スパルタ」という都市国家と戦争を行いました(ペロポネソス戦争)
そして「アテナイ」は敗れてしまいます。

敗戦の責任を取らせるべく、やり玉にあがった人物こそが・・・

・・・とまあ悪いことをしたやつらの師匠ということで、訴追されてしまうのがこの人

そう。物語の主人公ソクラテスおじいちゃんです。
「無知の知」という言葉で超有名な哲学者ですね。

彼は「国家の認める神々への不敬」「若者を堕落させた」という罪で起訴されるのです。

アニュトスを親玉とする3人の告発者によってソクラテスはアテナイの法廷で裁かれることとなりました。
この日のために抽選で500人の市民が選ばれ、裁判官として審理をおこない
これに議長を加えた501人の投票によって判決が言い渡されます。
この法廷でソクラテス自身が語った内容こそが
「ソクラテスの弁明」なのです。

ところでソクラテスは具体的にどんなことをしてアニュトスたちの反感を買ってしまったのでしょうか?

ずばり!その答えは、アテナイの住民に(政治家から一般市民に至るまで)
議論を吹っ掛け、、、、


その度に、論破しまくっていたのです!


そもそもなぜソクラテスは、そんな事をおこなっていたかというと、ある時彼の友人が、デルポイの神殿で「ソクラテスより賢い者はいない」という神託(神のお告げ)を受けた事がきっかけです。

ソクラテスはこれに困惑しました。そこで智者(ソフィスト)らと議論し、自分より賢い人間を見つけようとしました(問答法)
問答してソクラテスが負ければ、神託を否定できるからです。

しかし、一向にソクラテスより賢い人物は現れません。
そのうえ、そんな彼の行動は世の大人たちから・・・

その一方、普段偉そうにしている大人たちを手玉に取るソクラテスを見て、若者たちは彼に心酔し、弟子となる者も少なくありませんでした。

「ソクラテスの弁明」の著者プラトンもその一人です。

こうなるとアテナイの大人たちは黙っているわけにはいきません。彼らにとってソクラテスは、社会を乱し、若者をたぶらかす不届き者に映ったことでしょう。

こういった事情から、裁判にかけられることになったわけですが、、、

ソクラテスの無双っぷりは裁判中でも健在でした!!

そしてあの有名な「無知の知」という言葉も出てくるわけです。

しかしどんな時も決して考えを曲げないソクラテスは、この日も大半の裁判官の反感を買ってしまいます。

融通が利かないと言われればそうかもしれませんね(笑)


裁判の結果はソクラテス「有罪」そして・・・

彼は死刑に処せられることとなってしまったのです。

「ただ生きる」のではなく「善く生きる」。こちらもソクラテスを語る上で大事なキーワードですね。

しかし最後まで堂々と言いたいことを言いまくり、裁判所を後にするソクラテスおじいちゃん。めっちゃかっこいいですね!

ところでソクラテスは、弟子のプラトンとの議論の中でこんなことを言っています。

この言葉の意味を自分なりに考えると、人間は組織に属したり、立場ができてしまうと、自然とその立ち位置からの発言になってしまい(ポジショントーク)いつのまにかその組織、立場を守るために多少の矛盾もお構いなしの行動を起こしてしまう。(政治家や官僚なんかが特にそう!)

逆に言えば、所属する組織や、それに付随する立場がない人間は、自由な発想から、自分が信じる考えを遠慮なく言えるし、行動もできるので、議論も強いし、正しい行いもできるのではないでしょうか。大前提として頭の良さは必要ですが。

そういう意味で「王様は裸だ!」と言える事ってすごく大事で、上も下もなく、誰に対しても「それはあなたの感想ですよね?」「なんだろう。嘘つくのやめてもらっていいですか?」等と言えるひろゆき氏が議論が強いのもうなずけるなあ・・・なんてことを思いました。(あくまで僕の個人的な意見です)

その後ソクラテス「悪法もまた法なり」の精神で死刑を受け入れ、最後は毒人参を飲んで、あの世へと旅立ちます。
最後まで自分の信じる道を曲げなかったソクラテス。皆さんもそこに痺れるし、憧れるんじゃないでしょうか?(笑)

体調を崩してソクラテスの最期に立ち会えなかったプラトンさん。(かわいそう・・・)

その後、彼がソクラテスの考えを世界に広め、自身も「イデア論」でヨーロッパ哲学に大きな影響を残し、さらにはアリストテレスという超有名人の師でもあるんだから、プラトンもまた物凄い偉人であることは間違いないですね!

とまあ長々と「ソクラテスの弁明」を紹介させていただきましたが、より詳しくその内容を知りたいという方は、こちらからkindle版、紙版、共にお買い求めいただけますので、読んでもらえると嬉しいです❕❕
2400年もの時代の風雪に耐えた名作を、マンガでお楽しみください❕

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それではまた・・・!!


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