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【鉄道旅行】春の青春18きっぷ旅① ~まずはクルマで山越え~

2022年4月9日・10日に一泊二日で東京に行きました

旅行の経緯

新型コロナ禍以前は年に数回東京に行っていました。
しかし、新型コロナ禍の影響で大都市圏への旅行はし辛くなり、辛うじて2020年11月に東京で行われた同人誌即売会へのサークル参加の為に新幹線で往復し一泊二日で上京しましたが、それ以後は上京の機会を逸していました。
2021年は広義の「首都圏」では神奈川県西部をかすったものの、とうとう東京に足を踏み入れる事はありませんでした。
2022年になり、オミクロン株の蔓延で二の足を踏んでいましたが、それでもワクチン接種を受けてもうそろそろいいだろう、と東京に旅行する事を決意しました。

東京への移動手段選定

富山から東京へ向かう交通手段としては真っ先に思い浮かぶのが新幹線、次いで飛行機、高速バスの順番だと思います。
しかし、今回は「青春18きっぷ」が手元にあった為、それを活かす事にしました。富山の場合は北陸新幹線に並行する北陸本線が第3セクターになってしまい、ごく一部の例外を除き使用不可となっています。南に向く高山本線は現在でもJRで残っていますので利用可能ですが、富山から始発列車で南下しても高山で次の普通列車まで2時間以上の待ち時間がある上、一旦岐阜まで行ってから東海道本線で東に向かう事になる為時間がかかります。
後はクルマで始発が早いJRの駅まで向かい、そこにクルマを停めて普通列車に乗る方法ですが、この場合は幾つか選択肢があります。
① 糸魚川駅→大糸線(南小谷・松本方面)
② 直江津駅→信越本線(柏崎・長岡方面)
③ 高山駅→高山本線(岐阜・名古屋方面)
④ 金沢駅→北陸本線(福井・米原方面)
⑤ 松本駅→篠ノ井線(塩尻・甲府方面)
この中で、一番利用しやすく、速く着ける経路は実は⑤の松本から普通電車に乗る方法です。
意外に思えるかもしれませんが、富山から松本までは途中峠越えがあるものの距離としては約130km、クルマで約3時間の道のりです。但し途中標高が最高1,400mまで上がり、峠の部分はトンネルが開通しているものの「酷道」とも揶揄される国道を走る必要があります。
厳冬期ですと降雪する上路面が凍結する経路であり、余り走りたくない所ではありますがそれでも必要に迫られて何度も厳冬期の深夜に走った事があります。4月ですので路面状況は大分良くなっているだろう、と考えてこの松本経由で行く事にしました。

旅行の準備

時刻表を見て松本発の篠ノ井線・中央東線の始発電車の時刻を確認しました。何と東京都内の高尾まで直通する電車です。
一応「松本経由」としましたが駐車場代の相場が松本駅周辺は高いので普通電車である事を活かし周辺の駅で安く停められる場所を2~3ヶ所ピックアップしました。
1年5ヶ月振りの上京であり、東京都内の宿を手配した後どこを見に行こうか計画を立てました。
4月ですが上述の通り険しい峠越えがあるのでクルマのタイヤはスタッドレスのままにしておきました。
出発直前に慌ててはいけないので、荷造りも事前に済ませました。

いよいよ出発

4月8日金曜日、帰宅した後早めに就寝しました。
そして決行当日の4月9日土曜日は午前1時に起床し、簡単に身支度をして自宅を出ました。以前であれば夜通しの運転も平気だったのですが新型コロナ禍の巣籠りと加齢で体力が落ちた事を自覚しており、短くても睡眠を取る事を心掛けています。
富山から松本までの経路はまず、国道41号で岐阜県飛騨市旧神岡町まで南下し、そこから分岐する国道471号で岐阜県高山市の平湯温泉まで標高を上げつつ南東に走り、「中部縦貫自動車道」の一部である有料の安房トンネルで峠越えして長野県に入り、引続き国道158号で松本まで東に向けて走ります。
この中でも国道158号の長野県内は首都圏~岐阜県飛騨地域・富山県への短絡路として年間を通じてトラックを中心に交通量が多く、その上沿道に白骨温泉・沢渡温泉などの温泉地、上高地・乗鞍高原など有名観光地がある為シーズン中は大都市圏から観光バスや乗用車が殺到しています。そのような道でも途中に大型車同士のすれ違いが出来ない箇所もあったりします。
自然災害も多く、毎年どこかしら土砂崩れや雪崩に遭い、バイパスやスノーシェッドの建設や補修工事、壁面の補強工事が行われています。

年中どこかで工事が行われている。(国道471号、2021年10月)
GWでも道路状況の電光掲示板に「ユキ走行注意」の文字が。(2021年5月)

富山から国道41号を南下します。途中富山市旧大沢野町までは郊外型店舗が沿道に立ち並ぶのですが、JR高山本線が合流して旧細入村に入ると急に山間部に入り、神通川も峡谷となって並行します。ごく一部区間でバイパスが完成していますが建設途上の区間もあります。

富山県を出る

越中と飛騨を分かつ関所があった猪谷を通ると神通川もJR高山本線に並行する宮川と国道41号に並行する高原川に分かれます。岐阜県飛騨市に入って暫く走ると「カミオカンデ」がある東茂住の集落を通ります。民家は静まり返っていますが、研究施設の建物の窓には煌々と灯りが点いています。
東茂住の集落を過ぎると旧神岡町の中心部まで10km弱、延々とスノーシェッドや洞門が続きます。カーブも多く頻繁に対向車が来るので油断大敵です。昼間でもヘッドライトを点けて走っています。
この間でも年中災害復旧やスノーシェッド補修などで片側交互通行を伴う工事が行われています。深夜帯でも途中で信号があったりしますので停止する場合はハザードランプを点けないと後ろからトラックに突っ込まれかねません。
旧神岡町の中心部に近付くと高原川を挟んだ対岸に「環境安全最優先」と大きく書かれた神岡鉱業の精錬工場が見えてきます。こちらも昼夜連続操業らしく照明が煌々と輝いています。
この辺りから国道471号に入り、数河峠を越えて高山・下呂・美濃加茂・名古屋に向かう国道41号とお別れです。一気に道路の等級が落ち、道幅も狭くなります。暫く走ると道の駅スカイドーム神岡に着き、トイレ休憩をします。車中泊をしているクルマをよく見掛けます。

道の駅を出て1kmもしない内に24時間営業のコンビニがあります。この経路では貴重な岐阜県内の新聞を入手するスポットとなっています。岐阜県最北端ですが、旧神岡町内にはここと中心部の計2ヶ所にコンビニがあります。現在は2軒とも「デイリーヤマザキ」ですが、以前は地場コンビニの「タイムリー」でした。
ここでもクルマを停め、新聞を入手します。ここでは「岐阜新聞」「中日新聞」の他、「朝日新聞」名古屋本社版の夕刊を売っています。愛知県北名古屋市の工場から約200km離れており、届くのは19時を過ぎるそうです。



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