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選手が「夢で逢えたら」の授業で小学校を訪問しました。

2022年7月14日(木)に横浜FCトップチーム6選手が2つの小学校を訪問しました。横浜FCホームタウン活動として長年継続して行われている横浜FC「夢で逢えたら」の講師として、それぞれ教壇に立ち「夢」についての授業を行いました。自身の子どもの頃の夢やプロサッカー選手になる為に努力したことなどを児童の皆さんに伝え、一緒に夢について考える時間を過ごしました。

「夢で逢えたら」とは

「夢で逢えたら」とは、三浦知良選手(現在鈴鹿ポイントゲッターズに期限付き移籍中)がヴィッセル神戸在籍時の2003年2月にスタートし、現在は選手たちが継承して横浜FCホームタウンプロジェクトとして、児童との対話を通じ夢を持ち続けることの大切さを伝えることを目的として、小学校の授業の時間をお借りして選手自身が子どもたちに向け授業を実施する取り組みです。

横浜FCのホームタウン活動は、SDGs「11.住み続けられるまちづくりを」を軸としています。その中でクラブとして2つのミッションを定義づけています。

1.「子どもたちが元気な街づくり」
2.「横浜の課題解決を共に考える仲間づくり」

「夢で逢えたら」を行うことで
「児童たちが自分の夢を言葉にすることで自信をもってもらうこと」
「プロとして活躍する選手たちとの出会いを通して、夢に向かって努力することの大切さを伝える」
。そして、選手自身もオフザピッチの場所でテーマに沿って話をしたり、人に伝えることで「自己のスキルアップ」としてもらいその先のスポーツの普及へ繋げるなどをねらいとしています。

今シーズンは横浜市の企業株式会社テクトレージ様、株式会社アン・デザイン様にこの活動に賛同していただき、活動のスタートとして横浜市立川島小学校と横浜市立宮谷小学校で「夢で逢えたら」の授業を開催することができました。

川島小学校

横浜FC・LEOCトレーニングセンターと同地域にある横浜市立川島小学校へは、イサカゼイン選手、手塚康平選手(7/25にサガン鳥栖へ完全移籍が発表)が訪問しました。

イサカ選手は、小学校の時、中学校、高校と一貫して「プロサッカー選手になる」という目標をもっていました。その根本には、小学生の頃に海外で感じた貧富の差に衝撃をうけ、ちょうどその時、自分が取り組んでいたサッカーというスポーツで有名になってそこで影響力を持つ選手になることができれば、貧しい人たちを将来救えるのではないかという気持ちがあったそうです。また、それはたとえサッカー選手を引退しても、ずっと続いていく大きな夢になっていると話していました。

最後に「好き」や「憧れ」という感情から夢を持っている児童が多く、「その感情を忘れずにいつまでも夢を追いかけてほしい」という言葉をかけていました。

宮谷小学校

横浜FCのホームスタジアム・ニッパツ三ツ沢球技場のすぐ近くに位置する横浜市立宮谷小学校には、武田英二郎選手、岩武克弥選手、田部井涼選手、高木友也選手(8/1にザスパクサツ群馬に期限付き移籍が発表)の4選手が訪問し、6年生4クラスで授業を行いました。

各クラスごとに内容を紹介します。

6年1組 武田 英二郎選手「人間力」

武田選手は「人間力」を主題に夢について話をしてくれました。

選手本人も今もこれからについて悩むこともあるそうですが、その中で「人間力」を大切な自分の軸として考えています。

武田選手の考える人間力とは以下の3つ。
①思いやる気持ち ②ぶれない心 ③正直な心(嘘をつかない)
社会は人と人との繋がりで成り立っていて、大事にするからこそ人間力がしっかりしている人が大きく成長します。

幼い頃はたくさんの夢があったという武田選手。だからこそ児童のみなさんにも「今夢がなくても、悩んでいても、たくさん夢があっても、正解を決めつけずに、色々なことにチャレンジしていってほしい」「その中で、たくさんの出会い・経験を大切に、”本気”で好きなことに挑戦してほしい」とこれまで数々の経験をしてきた武田選手らしい言葉を聞くことができました。クイズなども交えながら昨季の経験者ならではの授業が行われていました。

足のサイズのクイズを出しています。

6年2組 岩武克弥選手「5つのポイント」

岩武選手は、夢をかなえるポイントを5つ話してくれました。

「友だち」「努力」「壁を超える」「人間性」「感謝」

プロサッカー選手という夢をかなえた岩武選手。数々の努力が実って、掴み取った夢だったと思いますが、本人は「友だちがいてくれたことで努力を努力と思ったことはなかった」と話していました。

岩武選手のポジティブで明るいキャラクターが全面にでた楽しい授業になりました。

6年3組 高木 友也選手「逆算してアクションする」

高木選手は「逆算してアクション」することの大切さを児童のみなさんに伝えていました。小さいころ足が遅かった高木選手はそれを克服するために目標を立てて地道な努力を積み重ねていったそうです。
終了後は「これまでのサッカー人生を振り返って考える機会になってよかった。人前で話すのはやっぱり難しい」と話してくれました。
離れるのはさみしいですが、新たな環境でチャレンジするという大きな決断をした高木選手をみんなで応援しましょう!

6年4組 田部井 涼選手「夢のヒントは日常の中に」

今季、法政大学から大卒ルーキーとして加入した田部井涼選手。

田部井選手が最初に子どもたちに投げかけた質問は「好きな人はいますか?」でした。

「好きな人がいたらかっこ悪い姿を見せたくない」「親切にしたくなるね」など子どもたちと意見交換をする中で、「好きな人」=「夢」だったらどうだろう?「好きな人(こと)のためには一生懸命になれる」「一生懸命考えて行動してみるよね」と児童たちが引き込まれるような授業をしてくれました。

そして田部井選手の夢をかなえるためのキーワードは「夢のヒントは日常の中にある」ということ。1日24時間平等に時間がある中で、サッカーの練習をする2時間以外の残り22時間を睡眠を含めてどう過ごすかということを考えながら学生時代を過ごしてきたからこそ出てくる、田部井選手らしい言葉だと感じました。

本人も手ごたえがあった様子で、終了後には「先生になろうかな」と一言。

「夢」を描くノート。

実は事前に、各学校へ横浜FCからひとり一人に1冊のノートを配布させていただきました。

児童のみなさんにはノートに「自分の夢」について作文を書いていただき、それを授業の数週間前に選手たちへクラス全員分を渡します。選手は授業日までにメッセージとサインを書いて、授業終了後に児童のみなさんにノートをお返ししました。

各選手丁寧に作文を読んでコメントを添えていて、ある児童からは「帰ったらお母さんに見せる!」という声も聞こえてきました。

新しい夢、迷ったときに立ち返るもの、夢に向かって努力した記録などとしてたくさん活用して、自分の夢を掴んでください!

授業を終えて

選手たちは約2週間で、子どもたちに何を伝えるか、どんな流れで授業を運んでいくかなど事前準備を重ねて今回の授業に挑みました。

当日も話す内容をルーズリーフにまとめる選手、頭の中で覚えて挑む選手様々で、各教室で個性たっぷりの授業が行われていました。

田部井選手の原稿・折り紙のカブトムシももらったそうです。

児童のみなさんも最初は緊張していたり、サッカーに詳しくない…という人もいたかもしれませんが、一生懸命自分の夢について発表してくれるなど、積極的に参加してくれていました。

私たちは「夢で逢えたら」を通し、選手たちの授業を聞いた子どもたちが、横浜FCがここにあることで、横浜というまちをもっと好きになるきっかけ、プロサッカー選手を身近に感じることで「夢」への第一歩になってもらえたらという想いを持って活動しています。

選手たちが話したことを、今具体的に実感することは難しいかもしれませんが、彼らが悩んだ時や何かを決断するときになったとき、「こんなことあったな」と思い出してくれたらとても嬉しいです。

ご協力いただいた横浜市立川島小学校・横浜市立宮谷小学校の児童の皆さん、先生方、保護者の皆様、本当にありがとうございました。


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