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板金工場・ミューテック35さんの工場見学レポート

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
新年一発目のnoteですが、昨年末見学に行かせていただいたミューテック35さんのレポートをしたいと思います。
どうぞ最後までお楽しみ下さい。

ミューテック35さんとは?

東京都日野市にある板金工場さんです。
もともとは精密機器などの部品を生産されていましたが、最近ではオリジナルのアクセサリー(the BLOSSO)などにも力を入れられています。
三越伊勢丹さんに出展されるなど、非常に高品質で美しいジュエリーを作ってらっしゃいます。

部品などは少量生産OKで、1個から作っていただけるのも製品デザイナーにはありがたいですね!

<業務内容>
・精密板金(精密板金加工・機械加工)
・粉体塗装
・各種機械装置の販売及び保守
・中古機械の買取及び販売
・オリジナル商品の企画・開発・製作及び販売
・アクセサリー、インテリア用品、家具、事務用品の製作・販売及び輸出入

https://myutech35.co.jp/about/company/

<社名由来>
「㈱ミューテック 35」の「3」には、近江商人の「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」の考え方を踏まえ、その実現を私たちの五(5)感を最大限働かせて目指すという意味を込めました。また、「35」には十五夜の月、満月の意味もあります。まん丸は幸せと暖かさの象徴です。社員の家族を含めたみんなと会社、社会がさらに繁栄すればと思っています。

https://myutech35.co.jp/about/company/

中でも他の工場と違うな!と感じたところはここです!

社長が女性!

訪問した際にも、女性の活気が職場にあふれていました!
男性社員さんもジェントルな感じ。
(応接室もインテリアがお好きな社長のセンスで仕上げられた、素敵な空間!)
女性ならではの視点の物づくりは、私の目指すところでもあるので、非常に勉強になりました。

前置き長くなりましたが、いよいよ工場へ!っとそのまえに、、

そもそも板金とは?

名前のとおり、金属の板から様々なものを作ります。
加工は主に、切断・溶接・曲げ・穴あけなどです。
他に機械加工による削り出しレーザー刻印などもミューテックさんではされています。
ではではいよいよ工場へ!

裁断

ミューテックさんでは主に3種類の方法で金属を裁断しています。

レーザー裁断機(白い紙の部分に金属板をのせます)
抜いたあとの板・高出力レーザー裁断機

レーザー裁断機は名前のまま、レーザーをあてて
金属をカットしていきます。
比較的厚みのある物のカットに向いています。
線画の通りの形に切り抜けます。
レーザーが金属の板に反射して、目に入ると危険なので、高出力のレーザー裁断機にはスモークガラスのようなカバーがついています。

直線の裁断機

こちらは直線のみの裁断機です。
ギロチンみたいに歯が下りてきてカットするので、早いです。
厚みのある物のカットに向いています。


電気ワイヤーでの切断機

最後にワイヤーに電気を流して切断する切断機。
こちらはアルミ箔のように薄いものを切断するのに向いています。
ワイヤーを動かしながら切るので、様々な形に切ることが可能です。

バリ取り

切断方法によって切断後バリ(本体に残ってしまった金属の削りカス)と言われるものが出ます。
バリは鋭く手が切れてしまったり、めちゃくちゃ危険なのでバリをとる装置にかけます。
手作業でバリ取りされる場合もあります。

バリ取り機

筒状のモップの様なものは、実はサンドペーパーです!
職人さんが一つ一つ手作りでサンドペーパーを筒に植えていくので、この筒一つでもウン十万円します(もちろん消耗品)。
この筒が回転して金属の表面を磨き、バリを取ります。

曲げ加工

金属の板を曲げる場合は、機械を使って金属板を金型ではさんで、希望の形に曲げます。
既存で会う金型がない場合は、特注でつくります。

金型の山(これでもごく一部)
この機械に金型をセットして曲げます


穴あけ

穴あけはボール盤という機械でやります。
回転しているドリルの刃を下に下していくことで、穴が開きます。(ドラえもんのしっぽみたいな物を手で回転させて、刃を下ろします)
ドリルのサイズを変えることで、穴のサイズを変えることができます。

全部ボール盤

溶接

金属同士をくっつける溶接は、電気やガスで金属を溶かしてくっつけます。

巨大な溶接機
こんなにきれいにくっつきます

機械加工(NC)

自動切削機で金属を削り出して部品を作ります。

赤い枠のアームで削るものを挟む
青い枠の方に削る刃がいくつもついている
こんな小さな部品も削り出し可能

レーザー刻印

部品番号などの細かな印字ができます。
以前はシルク印刷で版を作っていたので、番号に変更があった場合は作り直していましたが、レーザー刻印の場合はデータを書き換えるだけです。

白い紙の上に部品をセットして印字します
仕上がりはこんな感じ

まとめ

ざっくりでしたが、ミューテックさんの工場見学楽しんでいただけたでしょうか?
工場というと、機械がすべてやっているように思われがちですが、使う人の腕がないととても製品として仕上がらないことを痛感しました。
日本の物づくりを守っていく、職人を育てていくことの大切さを実感した、一日でした。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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【今回の訪問先】
(株)ミューテック35
即日見積!精密板金・試作板金の(株)ミューテック35 - 東京都 日野市 (myutech35.co.jp)

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