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仲良し姉妹でいたかった。きょうだい差別が生みだす「いがみ合う関係」

わたしは3人姉妹の長女だ。

よく、他人からは
「3人姉妹ってなんかいいですね」
「仲良しでしょ?」
って言われる。

うん、たしかに。
おんな3人きょうだい。

なんか響きがいい。


わたしも世間からイメージされる、
そんな、なかよし姉妹に憧れる。




大人になっても、
お互いに結婚して子どもができても、

一緒に買い物や遊びに行ったり、
助け合えたり、

他愛のない話ができたり、

そんな関係でいたかった。




「姉妹」に関わらず、なんだかんだ言って、
まわりの人から「仲良しきょうだい」の
自然な話題を聞いたり目の当たりにすると、
うらやましさを感じる。


自分の家族やきょうだいのことを、
なんのためらいもなく
自然と話題にできるのが、

きっと、ふつうなんだろうな。


自分だけが「ふつう」から外れているようで、

どんなに望んでも決して
それは手に入らないんだ
という虚無感のようなものも
同時に感じるのだ。




わたしの姉妹関係は、
世間の一般的な「きょうだい関係」とは
きっと程遠いから、


「妹たちとは、もう何年も疎遠なんです」
なんて、ふつうの会話の中じゃ、
気軽に話題になんてできやしない。

話せたとしても、虚しくなるだけだけだから…。



じゃあ、きょうだい仲が悪いの?と
訊かれるだろうけど、
「仲が悪い」という言葉でまとめられる
ハナシでもないんだよね。




どうして、こうなってしまったんだろう…。


姉妹関係が、
ふつうから外れてしまったのは、


わたしの努力が足りないせい
だと思ってたから。

わたしの性格が悪いせい
だと思ってたから。


ぜんぶ自分のせいだと。



でも、そうじゃなかったことに気づいた。

母に心を虐待されなければ、
あの家庭環境でなければ。


わたしも、自然に、それなりに、
ふつうのきょうだい関係を築けていただろう。

環境や虐待のせい。


「過去の呪縛」が解けつつある今だからこそ、
やっと、あの時の苦しみの意味がわかったのだ。



*********

前回のnoteでも、

きょうだい差別が兄弟姉妹の関係を歪ませる
と書いた。


わたしは、幼い頃から
よく妹たちと比べられた。

※ここで1つ言っておくと、
お互いに切磋琢磨する“いい意味での比べる”とは
全く違うからね。


振り返ると、わたしはいわゆる
搾取子だったと思う。
(精神的な意味でね)




(必ずわたしの弱点を引き合いに出して)

「お姉ちゃんのクセに恥ずかしい」

「あんたのせいで妹たちに負担をかけているのよ」




「妹と比べて、いかにお前はダメなやつか」
という否定や罵倒を日常的に受けていた。

幼い頃、精神的虐待は、
すべてわたし1人が引き受けた
と言っても過言ではなかった。


スケープゴートの詳しい話はこちら↓

勉強面でもそうだった。


妹は、
学校では読書感想文で表彰されたり、
中学受験を成功させ有名私立中大学進学の
エリートコースに進んでいたり、

そういうのとも比べられて。


「優秀なお父さんとお母さんの娘だから
アンタもできるはず」

というプレッシャーや教育虐待も輪をかけて。



でもわたしは妹たちみたいに、
母や祖母が望むような目に見える形で、
賞状とか結果を残せなかったから、

「わたしは存在する価値がない」って
本気で思うほどコンプレックスを
感じるようになった。


だから、
親に褒められたくて、愛されたくて、
存在を認められたくて、

妹たちにお金かかるから
わたしは我慢しなきゃで
一浪までして必死にがんばって国立大学入った。

それしか見えてなかった。
自分の人生失うとも知らずに。
今から思うとほんまにアホやわ。


勉強面だけじゃなかった。


年ごろになると、人間関係の干渉や監視も
わたしだけがキツかった。


恋愛に対しても、

「男女交際はよくない」

「男はレイプするいきものだ」

という謎の教えを散々吹きこんで、
わたしの恋愛を邪魔したクセに、


妹に彼氏ができたときは、

「あの子は愛想がいいけど、あんたの性格じゃねえ」と鼻で笑ってきたり、


そうかと言えば、
まだ就職したて20代も半ばなのに、


どうせ、アンタには結婚相手もいないんでしょ
と言わんばかりに
突然お見合いしろと言って、
よく知らんオッサンのお見合い写真持ってきた。
(もちろん秒でお断り)


幼い頃から母の期待に応えるように、
いじめ役にも耐えて、
グチやストレスのサンドバッグにもなって、
人生かけてこんな尽くしてきたのに…

認めるどころか
「もっともっと…!」と
わたしの大切なものを搾取し続けた母。

わたしってなんなん…!?


ずっと、妹ばかりが褒められたり守られて、
虐められるのはわたしばかり…

そう思っていたけど、
今なら分かる。


母は、ほんとうは、
わたしのことも、妹のことも
何も見ようとしてなかったってこと。


子どもそれぞれの個性や長所を伸ばす
姿勢なんて全くなかった。


世間体や見栄がいちばんで、
親の承認欲求を満たすための道具だったのだ。

そういう真実が見えていたら、
きょうだい関係も少しは違ってたのかな。



わたしたち姉妹は、
健全な家庭で育っていたら身についた
「助け合う」関係を身につけられなかった。
お互いに助け合い支え合う関係。

「お姉ちゃんはズルい」
あんなに親からいじめられてたのに、
妹たちから見るとそういうのが根強いみたい。
でもわたしだって思うんだもん、
「アンタらは被曝から逃れてずるい」って。

代わりに身につけたのは「いがみ合う関係」。


最初は小さなほころび程度だったものが、
ささいなきっかけで、いつのまにか、
修復できないくらい溝ができてしまったのかな。


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