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【考え事】強い心とは何か?

■ 強い心ってどんな心?

 「自分、メンタルは強い方っす!」みたいな新人君が来たら、「あっ、この子繊細なんやな。」という感想が自動的に出てくると思います。本当にメンタルが強い子であれば「うぃ~っす。」ぐらいの感じだと思うので、いきなり自分から「メンタル強い」アピールをしてくるという事は相当気にしてるんだろうなぁと勘ぐってしまいます。

 「心が折れる」という表現もあるように、固い鎧でガードしている心は防御力の上限を上回ると「パリーーン」と割れて本来のトロトロのメンタルが世間に晒されてしまい、再起不能になってしまう可能性があります。

 そこでふと、固い心が強くないのだとしたら「強い心」って何だろう?と思ったので調べてみましたが、あまり体系だった内容は出てこなかったので、個人的に「強い心」って多分こういう要素だよなーと思う特徴を思いつく限り列挙しました。もしかしたら心理学の専門書とかには書いてあるかもしれませんね。「漏れあり・ダブりあり」な感じでゆる~く眺めて頂ければ幸いです。

■ 忍耐:粘り強さ

 まずは忍耐です。これは心の周りを固めた鎧のことで、パリーーンと割れるから弱い心やないか!と思われるかもしれませんが、それはそれで立派な強さだなぁと思ったので敢えて書きます。多少理不尽なことにも粘り強く取り組む精神力は、強い心として最も分かりやすい特徴だと思います。日本で非常に好かれる「頑張り屋さん・努力家」タイプですね。一方で日本ではこの粘り強さだけがフィーチャーされ過ぎた感があり、忍耐だけが「心の強さ」だと思っている人が多いのかなと思います。

 そこで、忍耐だけじゃない他の強さも意識した上で、「全部を真に受けない」とか「この理不尽さには粘る価値がない」みたいな割り切りというか、そういうバランス感覚・柔軟さが「強い心」の秘訣なのかな、と考えているので、強い心のバリエーションを書いていきます。

■ 奮起:負けず嫌いの勝負強さ

 負けず嫌いも心の強さの一種だなと思いました。勝負時に「あいつには負けたくない」というやる気が出て思いもよらないパフォーマンスが出ることもあると思うので、「負けたくない相手」をトリガーとして瞬間的に爆発的な心のエネルギーを発揮する「負けず嫌い」のエネルギーは、その瞬間の心をムキムキにしてくれると思います。

■ 対峙:逃げずに向き合う強さ

 何か隠したいことや怒られそうなことがある場合に、逃げたい・隠したい・向き合いたくない・・・という経験は誰しもあると思います。私も日常茶飯事なので逃げ回っています。この感情は教育的には悪の権化のように否定されていますが、ひとりで戦うのが無茶苦茶難しい強敵です。。。こいつを克服出来たら人生の成功者なのではなかろうかと思うぐらい攻略法を教えて欲しいです。。。だからこのような問題に「逃げずに向き合える」というのは立派な強さで、その強さが欲しい人はかなり多くいるのではないでしょうか。。(というかいて欲しい。。)

■ 正直:正直に打ち明ける強さ

 かなりの勇気を出して、やっと向き合って出てきた後ろめたい事実ですが、それを人に正直に打ち明けるというのはもう一段メンタルハードルがあります。。。これができる人は本当に凄い。言い訳をしたくなる気持ちをぐっと我慢して正直に打ち明けて謝罪する。これができる人は相当心が強い人だと思います。

■ 包容:受け入れる強さ

 理不尽な状況や不遇な境遇を受け入れる強さも心の強さだと思います。相手の謝罪を許すとか、持病として付き合う覚悟を決めるとか、なかなか直視できない状況を今後も付き合っていく状況として心の中で折り合いをつけることは、とても大変なことだと思います。相手のダメな部分も愛おしいと思える心を「」と呼ぶとすれば、相手を無条件に受け入れる愛情も心を強くする要素として捉えられます。

■ 肯定感:受け入れられる強さ

 愛情は不思議なもので、「自分が相手に受け入れられている」と感じると、その受け入れられている人も強くなるんですね。親子の愛情がいい例だと思いますが、親がたっぷり愛情を注いだ子は自己肯定感や自信が付きやすい一方で、凶悪犯罪者の多くは幼少期の家庭環境に問題がある場合が多いとのことです。

 また職場で良いパフォーマンスを発揮するために重要な要素として「心理的安全性」が挙げられるように、自分という存在が周りに受け入れられている実感というのは心の強さの一種だと思います。

■ 信条:信じる強さ

 「何か強く信じるものがある」というのも心の強さだと思います。昨今の予測不能な世の中だからこそビジョンの明確さが大事だと言われていますが、企業に限らず個人でも人生の目標や座右の銘などを持っている人は強いと感じます。

 また、「思考は実現化する」でおなじみ「引き寄せの法則」でも、潜在意識も含めて全身で強く思い込むことができればそれは現実になる、という風に言われています。

■ 行動力:すぐやる強さ

 「今度飲みましょう」という話が出た時に、「じゃあ来週以降でいつが空いてますか?」と切り出すことができる強さです。フットワークの軽さとも言えると思います。「興味はあるんですが時間が取れず・・・」という言い訳は10000000万回ぐらい経験しているので、この「すぐやる力」みたいな力はすげぇ欲しいです。。。

■ 完遂:やり抜く強さ

 始めたことを最後まで責任を持ってやり抜く力も心の強さだと思います。毎日noteを始めてめちゃくちゃ感じるのですが、日々心境も取れる時間も違うのに淡々と毎日更新できる人はマジで尊敬します。。。しかも副業でやるとなるとさらに時間が限られてきて。。。YouTuberをバカにする方はまず何かを毎日発信してみてください。そうすると大変さが分かると思います。この力にも上には上がいて、その頂点にいいとものタモリさんが君臨されているんでしょうね。

■ 決断:断ち切る強さ

 これは「こんまり力」「断捨離力」「損切り力」です。一日は24時間しかないので、何かを始める時は何かを止めなければいけません。決断は「断つことを決める」と書くので、やることと同じぐらい止めること、断ることは難しいと思います。これが判断できる人は心が強いなぁと思います。

■ スルー:気にしない強さ

 何でもかんでも真っ向から受けてしまうより、あえて気にかけないという態度が取れる人は心が強いと思います。やはり人間のメンタル防御力には限界があり、どんな人でも全部を100%で受けていると、その理不尽さや不整合で押しつぶされるんだと思います。心が強い人はある程度自分の中でスルーする基準を作り、受けないことで自分を守っているんだと思います。アドラー心理学の「課題の分離」がいい例だと思います。

■ ポジティブ:前を向く強さ

 どんな局面でもポジティブな人がたまにいますが、これは凄い強さだと思います。七転び八起きの体現と言いますか、ポジティブは周りを明るくすることに加えて何度凹んでも立ち上がれる強さを持っていると思うので、根がポジティブな人は心が強いと思います。

■ 楽観力:流れに身をゆだねる強さ

 何でもかんでも自分の思い通りにならない世の中で、流れに身をゆだねることができる人は心が強いと思います。かなり努力をしていても最後は天命に委ねるといった判断ができる人は、変化が多い世界の中でも安定的に動き続けられる資質があると思います。

■ 挑戦:リスクをとる強さ

 「失敗するかもしれない」という不安に打ち勝つ強さとも言えるかもしれません。現状維持の判断になりそうな中でリスクをとっても動く判断ができる人は心が強いと思います。

■ 心の強さ=行動し続けられること?

 こうして列挙して見ると、立ち直りを早くするとか、すぐ始めるとか、現状維持を打破するとか、大体の強さが「行動すること」に繋がっている気がしました。やはり状況を見極めて柔軟に行動を変えるという目的のために人間は動いているんだなぁと実感しています。ダーウィンさんの進化論の言う通りですね。

生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。
それは、変化に最もよく適応したものである。

 また、多くの強さが人間が感じる弱さの裏返しとして存在しており、「弱いからこそ強さがある」んだなと思いました。だから「弱くない」と思っている人がもしかしたら自分の弱さと向き合えておらず、一番弱いのかもしれません。

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