五味洋治 Yoji Gomi

関心分野は朝鮮半島や北東アジアですが、さらに関心を広げています。かつて書いた原稿の整理…

五味洋治 Yoji Gomi

関心分野は朝鮮半島や北東アジアですが、さらに関心を広げています。かつて書いた原稿の整理や、英語学習や読書の記録、自分が知りたいことを書いています。いいね、フォロー、コメントは励みになります。

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  • 韓国

    韓国の政治や外交、私の随想を集めしました。

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    歴史書を中心に読んでいます。

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    実状の分からない北朝鮮についてのさまざまな文章をランダムに集めています。

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    英文を読むことがあり、ついでに出会った言葉を書き残しておきます。暗記できるような比較的短めなものを選んでいます。自分用ですが、せっかくなので公開します。動画のリンクも入っています。お時間のあるとき、スマホで楽しんでください。

最近の記事

外国人労働者政策、先行する韓国、遅れる日本

日韓の比較で気になっていたのが外国人労働者対策だ。もちろんなかなか理想的な政策はないが、積極的に生かそうとするのか、管理し、抑えようとするのかで大きく姿勢は変わってくる。 以下の本の中で、89から143pまでを要約してみた。この本は全体的に韓国を肯定的に見ているが、それでも日本の制度に課題が多いことがわかる。 韓国での外国人労働者受け入れの歴史と雇用許可制韓国における外国人労働者の受け入れは、経済成長や人口動態の変化に伴い発展してきた。1980年代から1990年代初頭にか

    • 日本語は、確かに柔軟なことばだが・・・

      本を読む時は、何か知識を得ようと思って読んでいる。体系的に読むだけでなく、図書館で少しでも好奇心がわいたら、借りてきて目を通す。 この習慣だけは、やめられない。お金もかからないしよい趣味だとは思うが、世の中は本が多すぎて、時々自分がやっていることに意味がない気もしてしまう。 結局、本を読むことは、自分が何も知らないことを確認することじゃないかって。 まあ、それでも今日も本を読みましょう。 ここまで日本語を擁護する人、本を見たことがない。 第三章 日本語はなぜ貴重なのか

      • 民族問題は、意図的に作られた。

        単なる参考書と思ったら、さにあらず。地理を政治や気候などとからめつつ、興味深く記述している。 その中で民族問題に触れている「第10章戦争のない世界はつくれるか?——紛争と難民」の部分を要約して、残しておきたい。 詳細は本書でどうぞ。 民族問題とは、異なる民族や集団が対立し、争いを引き起こす問題である。これらの問題は主に多民族国家で発生し、歴史的には植民地支配や貧困がその背景にある。 民族問題の背景 多くの民族問題は、歴史的な背景に深く根ざしている。特に、植民地支配が

        • 雑草は立ち上がらない

          暑いですね。毎年、この時期になると暑さに参るのに、過ぎてみると懐かしくなったりします。 さて、暑いといえば雑草はもっとこたえているはずです。地面に生えていますからね。 雑草魂なんてよく言います。踏まれても踏まれても立ち上がる。 実は違うんですね。 植物学者の稲垣栄洋さんは、「雑草という戦略」という本でこう書いています。 つまり、踏まれ強さ、resilienceが大切ってことだ。

        外国人労働者政策、先行する韓国、遅れる日本

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        • 命がけで海外に渡った人たち
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          I love youを何と訳すか

          人生60年以上過ごして、おかしくも悲しく感じることは 英語の教育です。 もっとわかりやすく、楽しく実際に使われている形で勉強したかった。文句言っててもしょうがないので自分で勉強しています。この本を最近読みました。 いきなり引用です。loveについて。 そうなんだよね。 英語の映画を見ていると、男性同士が I love you と言っているシーンもよく出てくるんです。 例えば、確かタクシードライバーという映画にも出てました。大学時代に友人とみていて、「どうして男が男に向

          I love youを何と訳すか

          フィンランドの職業教育がおもしろい

          フィンランドの教育について、日本で数多くの本が出版されている。そのどれも フィンランドの教育がいかに子ども中心で,優れているかということに集中している。 それもそうだと思うんだが、私はフィンランドの教育、特に 職業教育に関心を持っている。 自分の子供にどんな仕事が向いているか、また子供自身がどんなことをやりたいのか、もし何をしていいかわからない場合、どうすればいいのか。フィンランドに何かヒントがある気がするからだ。 さてフィンランドのキャリア教育は包括的なアプローチを特

          フィンランドの職業教育がおもしろい

          松岡正剛の多読術とは (ちくまプリマー新書 106)

          著作を多く読ませていただいた松岡正剛さんがお亡くなりになりました。本と真剣勝負をした松岡さんのような人は出てこないかもしれません。あらためてご冥福をお祈りいたします。 松岡正剛の読書法は、多読と少読(精読)を同じスキルと捉え、ジャンルにこだわらずに様々な本を自由に読むことを基本としている。 そのエッセンスが、上記の本に集約されている。 彼の方法は、以下のような特徴がある。本書の3-5章を要約してみた。 マッピングとノート作成: 本を読みながら情報を「ノート」や「マッ

          松岡正剛の多読術とは (ちくまプリマー新書 106)

          北朝鮮外交官の亡命ラッシュ その原因を知ったら驚いた

          世界各地から脱北 北朝鮮の外交官の亡命ラッシュが起きている。明るみに出ているだけでキューバ、フランス、中国、アフリカ各国で、北朝鮮の外交官が帰国を嫌って、韓国やアメリカに亡命申請するケースが続出しているという。 その中でも最も注目を浴びているのはリ・イルギュ氏(52)だ。キューバの北朝鮮大使館のナンバー3、参事官として勤務していたが、昨年11月に妻子と共に亡命し、現在は韓国で暮らしている。 リ氏は韓国の有力紙、朝鮮日報のインタビューを受け、初めて公の場に登場した。貧しい

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          ドイツの悲劇は、指導者の病気がもたらしたのかも

          指導者が健康でピンピンして、判断も正常。そんなことはあるはずがない。 最近もバイデン大統領が、トランプとの討論会で冴えず、その後も言い間違いをして、認知症ではないかという疑いを招いた。 上の新書の筆者は、医師である。だからこそ見えてくるものがあるはず。特に第一次大戦後のドイツの指導者の病気が何をもたらしたのかが興味深い。まとめてみた。 ヴァイマル共和国のヒンデンブルク大統領は、第一次世界大戦後のドイツの混乱期において重要な役割を果たしたが、77歳で大統領に就任した時点で

          ドイツの悲劇は、指導者の病気がもたらしたのかも

          幸福感は西洋と東洋でどう違うか

          数年前に読んだ本の中で、幸福感は国によってどう違っているのかの説明がありました。 西洋と東洋における幸福感の違いについては、文化的な背景と哲学的なアプローチの違いが大きく影響しています。 西洋の幸福観 個人主義: 西洋では個人の独立性や自己実現が強調されます。幸福とは自己の成就や個人的な達成感に基づくものであり、他者からの承認や社会的な役割よりも自分自身の内面的な充実が重要視されます。 快楽主義: 幸福はしばしば快楽や楽しみの追求と結びつけられます。古代ギリシャの哲学

          幸福感は西洋と東洋でどう違うか

          欧州でドイツはどう見られているか

          1993年出版の古い本ですが、日本との比較で読んでみました。 最後の章は「永遠のドイツ問題」と題されています。 この章をざっくりと要約して残しておきます。ドイツの歴史的変遷にもっと関心をもつべきでしょう。 「ドイツ問題」とは、歴史的に何度もその姿を変えた ドイツの存在自体が引き起こす、内外の政治的・地政学的な課題 の総称である。 この問題は、ドイツの統一、分裂、再統一の過程を通じて、常にヨーロッパ全体に重大な影響を及ぼしてきた。 まず、 ドイツという国のアイデンテ

          欧州でドイツはどう見られているか

          余分な富は余分なものしか買えない。魂に必要なものを買うのにお金は必要ない。 ヘンリー・デイヴィッド・ソロー

          佐藤優さんの「自分を動かす名言」(青春出版社)を読んでいたら、ソローの言葉がいくつか出ていた。 アメリカの作家、ヘンリー・デイヴィッド・ソローは、19世紀のアメリカを代表する作家、思想家、詩人、そして博物学者だ。 ハーバード大学を卒業後、様々な職業を経験したが、最終的に作家としての道を歩んだ。 彼の代表作『ウォールデン 森の生活』は、自然の中での簡素な生活を通じて、個人の内省と社会の客観的理解を追求した記録である。 自然との調和を重視し、シンプルな生活と自給自足を実践

          余分な富は余分なものしか買えない。魂に必要なものを買うのにお金は必要ない。 ヘンリー・デイヴィッド・ソロー

          人生後半に必要なチェックリスト50

          斎藤孝さんという人は、子どもの教育から文学論、人生論までなんでもこなす人だ。著書が多すぎて、いったいこの人が主張したいことはなんなんだろうと思うこともある。 先日図書館で見つけたこの本、ちょうど私に当てはまる内容なので、勘所である三章「いろいろあった人のための人生論」を要約して、記録しておきたい。 最後には、この本が提唱する50のチェックリストも載せてある。関心のある方は是非、本書を手に取ってください。 100歳まで生きる時代、後半戦で心がけることは、以下の通り。 自

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          マンモスは復活するのか

          興味深い本です。 最終章のエッセンスを紹介します。 絶滅動物の復活は科学的に可能かについて、現在の技術と理論に基づいて議論されています。 技術的な可能性: DNAの復元: 絶滅動物を復活させるためには、その動物の完全なDNA配列が必要です。古い化石や保存状態の良い標本からDNAを抽出し、それを解析・復元する技術は進歩しています。 しかし、完全なDNA配列を得ることは非常に難しく、現実には部分的なDNAしか得られないことが多いです。 クローン技術: クローン技術を

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          西側メディアが台湾について誤解していること foreign policy magazine

          フォーリン・ポリシー誌 報道と台湾の日常のギャップを、冷静に描いている。ウェブでは一部しか読めないが、全文を日本語にしてみた。文中の分かりにくい部分は、リンクを張ってある。 西側メディアが台湾について誤解していること 2022年9月、私は台北でフィクサーとして、両岸の緊張を伝える米国のニュース番組のために働いていた。フィクサーとは、ジャーナリストとツアーガイドの中間のような役割を担うフリーランスのスタッフのことで、インタビューの手配から翻訳、ホテルの予約まで、ほとんど何

          西側メディアが台湾について誤解していること foreign policy magazine