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言葉の宝箱0797【老いをいかにみごとに生きおおせるかによって、人間の価値は定まる】


『軽井沢殺人事件』内田康夫(角川文庫1990/10/25)


謎の言葉「ホトケのオデコ」を遺して、インチキ商法で世間を騒がせた商事会社の幹部社員が事故死。全国手配で浮かんだのは政界に隠然たる力を持つフィクサーの影。一方軽井沢で警視庁の公安部員が不審な死を遂げた。浅見光彦と「信濃のコロンボ」こと竹村警部が初共演。霧の軽井沢を舞台に上流社会と日本の暗部を暴くミステリー。

・老いるということは、
生が死に、ゆっくりとその席を譲ることなのだ P22

・老いというのはいずれは経験しなければならない、
一種の通過儀礼のようなものなのであって、
老いをいかにみごとに生きおおせるかによって、
人間の価値は定まるといってもいい P99

・渦中にいると、
いま自分の置かれている環境や状況の全体像が見えない P205

・他人の言うことをいちいち右顧左眄しとったら、
あんたのええところは死んでしまいます P230

・同情は侮辱と同義語ですわよ P365







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