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言葉の宝箱0863【寂しいのが人生です】


『十三の冥府』内田康夫(光文社文庫2011/2/20)


『都賀留三郡史』なる書物の真偽を確かめるため、青森に赴いた光彦。三郡史を発見した八荒神社=アラハバキ神社の宮司は史実であると譲らない。一方、偽書だとする人々の死、大学教授がその学会発表の直前に病死、神社に出入りする大工の棟梁が事故死、その唯一の目撃者が刺殺と相次ぐ。アラハバキ神の祟りを思わせる死と前後して、一人のお遍路の女性が殺されていたが、そのお遍路さんと八荒神社の巫女に接点があったことがわかり、そこに隠された真実を探り当てた時、光彦は神をも嘲笑うような人間の底なしの業に翻弄される。旅情ミステリ。*浅見光彦のミステリー紀行総集編Ⅲ30

・寂しいのが人生です P204

・たかが食い物のことだが、されど食い物でもある。
通りすがりやイチゲンの旅行者相手だから、
その場かぎりの手抜きをしても構わないーーというのでは情けない(略)
安価な料理にさえ、丹精を込める気持ちは尊い。
それがそのまま人間性を推し量るモノサシにもなりうる P232

・気持ち次第で病気にもなる P493


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