言葉の宝箱0733【女はね、本当にいい男が上手に嘘をついてくれたら、喜んで騙される生き物よ】
天才詐欺師として、かつてその名を馳せた夏目の前に突然現れた女子中学生は自分の娘だという。その小春からの頼み事とあって、ある依頼を受ける。久しぶりに動き始めた夏目に訳ありな依頼者たちが次々と訪ねてくる。己のポリシーに忠実な天才詐欺師が大活躍するミステリ。『神様のペテン師』『ユーチューバーが多すぎる』『回転寿司とルーレット』『怨霊と棲む男』４話連作短編集。
・神様をあてにしているだけじゃ、どうにもならないことがある P26
・金で買えるものの範囲を決めるのは、経済力よりむしろ人間性だ P31
・俺たちが生きてるこの世界は、ひどく不公平にできている。
困った目に遭ったからって、
いつでも救いの手が差し延べられるわけじゃない。
むしろ、そんなことは期待せずに生きてく方が賢明だ。
俺たちにそれを変える力はない（略）
誰かを救えないからって
自分を責めていたら、きりがないんじゃないかな P179
・女はね、本当にいい男が上手に嘘をついてくれたら、
喜んで騙される生き物よ P249