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言葉の宝箱0950【言える相手がいるときに、たくさん言っとかないとな】


『ポニーテール』重松清(新潮社文庫2014/6/27)



小学四年生のフミと、六年生のマキ。二人はお互いの父と母の再婚で姉妹になったばかり。おねえちゃんと仲良くなりたいフミだったが、無愛想なマキの心がわからずに泣いてしまうことも。マキはマキで、新しくできた妹に戸惑っていた。そして、姉妹を見守る父と母も、「家族」の難しさに、迷ったり、悩んだり……。四人家族一人一人の歩みを見つめた物語。

*ついつい怠りがちな挨拶。怒り、苛立ちを露わに無視する愚かさ。躾はまず、挨拶から。どんな時でも笑顔で挨拶する大切さを正していくのも親の責任、ですよね。

・「なあ、マキ・・・さっき、『ただいま』って言わなかったよな。
それ、よくないぞ」(略)
「あいさつは大事だよ。『おはよう』とか『おやすみ』とか、
『いただきます』とか『ごちそうさまでした』とか・・・
ぜんぶ、大切なものなんだ」(略)
「なんでだと思う? なんで挨拶が大事なんだと思う?」(略)
「ひとりぼっちだったら、
あいさつをすることも、されることもできないからだよ」(略)
「『ありがとう』と『ごめんなさい』も同じだよ。
言える相手がいるときに、たくさん言っとかないとな」 p318

*子連れ同士で再婚、
姉妹になった少女達を中心に心のつながりのある家族になっていく話。

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