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言葉の宝箱 0606【愛の反対は憎しみじゃなくて無関心だぞ】

『チームⅡ』堂場瞬一(実業之日本社文庫2015/10/15)



マラソン日本記録保持者「陸上界の至宝」といわれる山城は怪我と所属チームの解散危機で引退の瀬戸際にいた。かつて箱根駅伝を学連選抜チームとして共に走った仲間たちがサポートを申し出るが、果たして山城は再起できるのか?
『チーム』7年後の物語。『チーム』の続編だが『ヒート』『キング』の登場人物が多く集い、そのかれらが揃って待つレーススタート地点に主人公が現れ、
「どうした」「俺たちはチームだから」という言葉で終わるマラソン小説。


・こういう些細な痛みは、本格派のランナーにはつきものだ。
少しぐらいの痛みで立ち止まっていては、
フルマラソンの距離は走り抜けない。
止まらず、走ること―――それは最低条件で、問題はずっと先にある P11

・休み時には休む。
それが難しいのだが、
きちんと休めない人間は、自己管理ができないのと同義である P37

・走って後悔した自分のような人間もいるが………
だが、走らないと何も始まらないのは間違いない P44

・気にくわない奴の動向なんか、一々気にしないだろう。
愛の反対は憎しみじゃなくて無関心だぞ P110

・一つの怪我が、次の怪我を生むんだ。
人間の体はデリケートなんだから P142

・「暇は少しずつ持ち寄れば何とかなる」(略)
「時間は足し算できないんだぜ」 P144

・あらゆるスポーツで起こり得ることだが、
自分の実力以上の力を出せる場面がどこかでくるのだ(略)
ただしそれは、
平常心で、練習通りの力を常に出せるようになった後のことである P221

・基本に立ち返れば、見えてくるものがある P301

・走ることは、基本的にシンプルなのだ。
迷ったり、考え過ぎたりすると、ろくなことにならない P400

・夢は見ているだけの方がいい。
実現しようとして、もう一歩で手が届くかと思ったところで
すり抜けたらショックは大きいのだ。
夢のために努力するなど馬鹿げている。
夢ではなく、目標を持つべきだ P414

・「いい勝ち方と悪い勝ち方があるのは知っているんだ」
「だったら、いい負け方もあるんですか」
「ない(略)負けは負けだ。負けて何かを得ることは絶対にない」 P433

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