見出し画像

コミュニティスペースがあってよかった

都会から地方へ移住を検討する際、ほとんどの方は移住先で人間関係が構築できるか心配なのではないでしょうか?
(中には、人と関わりたくないという方もいるかもしれませんが)

2014年に静岡県三島市に夫の転勤で引っ越してきた際、私は東京の会社に新幹線通勤していたので、地域の活動などに関わる余裕や興味もなく、家と会社の往復で終わっていました。
子どももいないので、なおさら地域との関わりはありませんでした。
それは東京に住んでいた頃も同じです。

でも、やっぱり地域の人と関わりたいという思いは高まってきましたが、何をどうしたら繋がりができるのかわかりませんでした。
市の広報を隅から隅まで読んで、イベントや行事に参加してみたりもしましたが、友達はできませんでした。

たまたま近所を散歩中にみしま未来研究所という場所を見つけ、勇気を出して中に入ってみることに。
最初は「怪しげな研究でもしている?」「宗教?」なんて思ってましたが、ちょうどオープンの初日でスタッフの方が丁寧に説明してくれて、地域の人たちが交流するカフェ、レンタルスペースとコワーキングスペースがあることがわかりました。
しかもカフェにはマニアックなセレクトのクラフトビールがいっぱい!
お酒好きの私にはたまりません。

半年後、東京の会社を早期退職することが決まっていましたので、ここに行けばお友達ができるかもって思いました。
そしてある平日の昼間、コーヒーを飲みにいったところ、さっそくフレンドリーなお店番スタッフさんに声をかけられてお友達に。
それ以来、そこからどんどん地域の人とのつながりができていきました。
こういうスペースがあるというのは、すごくいいことだと思います。

当時はコロナ禍の前、地方移住も今ほどメジャーではなく、私たちのように東京から来た人は珍しい方でした。
今では、そこに関わる人達の大半は「移住者」です。
東京の会社に勤めているのだけど、フルリモートになったので東京に住んでいる意味がなくなって、こっちに移住したという方が多いです。
単身者もいれば、家族帯同の方もいて、様々な年齢層の人と出会いました。
自分の意思での「移住」ではなく、私たちのように「転勤」で来た人もいっぱいいます。

最近、ふと気づいたのですが、元々三島にいる人たちって、一見フレンドリーでオープンなように見えるのだけど、実はよそから来た人たちに対して「自分たちの既存のコミュニティに入りたければ受け入れてあげるよ」っていうスタンスなんだろうな~と思いました。
隣接する町や日本各地で地域おこし的活動をしている人たちと積極的に交流しようとしているようにはあまり見えないのです。
元々、三島に住んでいる人は今までのコミュニティで満足していて、そんなに強くは「外との交流」を欲していないのかもしれないですね。

よそから新しく入ってきた人ほど、そういうのを欲しているのかな。
そのためのコミュニティスペースとして、この「みしま未来研究所」はとてもよい場所だと思います。

「移住者」がどんどん増えてきた今、そのコミュニティスペースを活用して「移住者」同士で交流を深めているのだけど、そこに地元の人が1人もいないという場面をしばしばみかけます。
結局、よそから来た「移住者」たちが、どんどん人とのつながりを構築していって、ビジネスを始めたり、子育ての情報交換の場をつくったりしています。

元々、三島で生まれ育った人は多くが都会に行ってしまい、ごく一部しか戻ってこなくて、むしろ三島に縁もゆかりもなかった人が三島の魅力に惹かれて、やってくるケースがここには多いのです。
こういうのも、なかなか面白いな~と思っています。
他の地域ではどうなんでしょうか?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?