多田洋一(文芸創作誌「ウィッチンケア」発行人)

文芸創作誌「Witchenkare」(ウィッチンケア)発行人。東京都町田市在住。 フリ…

多田洋一(文芸創作誌「ウィッチンケア」発行人)

文芸創作誌「Witchenkare」(ウィッチンケア)発行人。東京都町田市在住。 フリーランスのライター/エディター。

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「ここにはたしか!」のまとめ

相模原町田経済新聞にて月一連載している町田コラム「ここにはたしか!」が30回を越え、♯031まできました。当初の打ち合わせで「あんまり調べたりしないで、個人的な〝脳内マチダ〟の記憶を残しておきたいんですが、それでもいいですか?」とお願いしたら、快くGOしてくださった編集長・宮本隆介さんに、あらためて感謝! そして、開始時からなぜか、話のマクラは〝脳内音楽昔話〟で、回を重ねるごとにその分量が増えていく、という自由さにも重ねて感謝します。もう覚えていることも少なくなり、加齢も順調

    • 写真家・張 子璇さんについて

      今号の表紙を含むすべての写真は上海にお住まいの、Kosenさんこと張子璇(Zhang Zixuan/カタカナ表記だとツァン・ツシェン)さんの作品です。 小誌は第9号以降、寄稿作(テキスト)以外のほぼすべてが写真家の作品発表スペース(紙のギャラリー)となるようなレイアウトに変更しました。vol.9の菅野恒平さん、vol.10の長田果純さん、vol.11の岩田量自さん、VOL.12の白山静さん、VOL.13の千賀健史さん、そして今号では、海を渡ってみました。 張子璇さんは19

      • ウィッチンケア第14号校了!

        暖冬気味なのかと思われた2024年初頭、しかしながら3月になってもけっこうしつこい寒さが続くなか...本日午前、ウィッチンケア第14号無事校了です。寄稿者、制作関係者のみなさま、ありがとうございました。そして、ここからは(ネットを含む)書店のみなさまのお世話になることに。みなさまあっての小誌、と今回もあらためて肝に銘じます! ひとりでも多くの読者に届くことを、切に願いつつ。 今号ではモノクロ面に使用する紙が変わりました。《オペラホワイトマックス》から《アズーリ AT》へと。

        • 次の「ウィッチンケア」、煮込み中。

          2024年4月1日の正式発行に向けて、鋭意編集作業中のウィッチンケア第14号。東京はまさに三寒四温な日々が続きますが...なんだか今年は桜の開花が早めとの情報も。明日から3月、ここからはドドドっと進めたく存じます。 現在、表紙まわりのレイアウトは概ね決定。アート・ディレクションは前号に引き続き太田明日香さんが担ってくださっています。写真家は、第13号の千賀健史さんから日本の美大に留学経験のある中国人の女性写真家・Kosenさんへとバトンタッチ。Kosenさんについては後日あ

          3篇が加わり、全30作品を無料公開中! note版〈ウィッチンケア文庫〉

          新たにはましゃかさん、長谷川裕さん、蜂本みささんの3篇が加わり、note版〈ウィッチンケア文庫〉では現在30作品を無料公開中。すべてを読むと紙の「ウィッチンケア」1冊のテキスト文量、8割程度の読み応え!? 総アクセス数は紙の創刊号〜最新第13号合算部数を越え、個別のアクセス数でも、作品掲載号を上回るものが多数あります。 2024年4月1日には第14号を発行予定で、ただいま鋭意編集作業中。寒い日が続きますが、桜の季節まで、ぜひ下記の作品をお楽しみください! どうぞよろしくお願

          3篇が加わり、全30作品を無料公開中! note版〈ウィッチンケア文庫〉

          ウィッチンケア第14号、2024年4月1日に発行します!

          2023年...令和五年。ふだんは元号なんて役所関連の書類とかくらいでしか意識しないタイプの人間ですが、今年は「ああ、今はもう(『昭和』は言うまでもなく)『平成』でもないんだな」みたいに感じるできごとが多かったような気がします。 とにかく、いろいろ揺れた1年だったな。ジャニーズ、中東、自民党、年末になって吉本興業も揺れて、でも、それらの背景で一番揺れていたのはメディアなのではないか、とも。...なんだか茫洋としたボヤキを書き連ねていますが、2023年に顕在化した事象の「答え

          ウィッチンケア第14号、2024年4月1日に発行します!

          ウィッチンケア第13号のまとめ

          【寄稿者/掲載作品】 ~「もくじ」より 006 荻原魚雷/社会恐怖症 010 中野 純/臥学と歩学で天の川流域に暮らす 016 野村佑香/おしごと 〜Love Myself〜 022 加藤一陽/リトルトリップ 028 蜂本みさ/せんべいを割る仕事 034 コメカ/さようなら、「2010年代」 040 木俣 冬/まぼろしの、 044 久禮亮太/フラヌール書店ができるまで 050 すずめ 園/惑星野屋敷 058 荒木優太/不届きものの後始末 062 美馬亜貴子/スウィート・ビ

          帯とか付けたほうがわかりやすいし売れるよ(第13号編集後記)

          5月最終日に《編集後記》を書くようになったのは、振り返ってみれば2016年発行の第7号からです。以来ずっと「ほんとうは《編集後記》、本体の最終ページにでも入れておいたほうがPR効果あるのに」と思ってはいるものの、しかし、今号でもまた5月最終日にネット上にて。 誌面のミニマル化も前々号以降極まりまして、もう誌上には必要最小限の情報以外、寄稿作品(写真含む)と唯一の自由解放区=《参加者のVOICE》のみしか掲載していない風体となりまして、それは望んでのことなのですが、しかし今回

          帯とか付けたほうがわかりやすいし売れるよ(第13号編集後記)

          『幻アルバム+α』(Witchenkare発行人の小説集)について

          文芸創作誌「ウィッチンケア」発行人・多田洋一の、これまで同誌に掲載された小説6篇、未発表のもの1篇、をまとめて『幻アルバム+α』という1冊の本にしました。WebサービスのBCCKS(ブックス)を利用して、5月23日に開催された〈文学フリマ東京36〉に間に合うように制作。まあ、世の中に「見知らぬ一般男性の自主制作小説集」を購入したいneedsがどれだけあるんだろうか? 無謀で孤独な挑戦...それでも「この人が買ってくれた!」という微かな手応えは数回あって、結局〈文フリ〉では一桁

          『幻アルバム+α』(Witchenkare発行人の小説集)について

          イベント報告と一人出版者(not 社)内在庫について

          ウィッチンケア第13号を正式発行して、そろそろ2か月。今年の桜は早足だった、なんて記憶も彼方となり、気がつけば2023年も半分近く過ぎ去りました。 今号では5月にふたつのブックイベント予定があり、恒例だと5月いっぱいかけて進めていた「寄稿者&寄稿作品紹介」も早めにスタートしました。第1回の荻原魚雷さんから第37回の我妻俊樹さんまで公式ブログ(とnote)にアップ済み。週明けにはもうひとつのお知らせと編集後記を、そして6月1日には「ウィッチンケア第13号のまとめ」をアップ予定

          イベント報告と一人出版者(not 社)内在庫について

          VOL.13寄稿者&作品紹介37 我妻俊樹さん

          今年の3月29日に初の短歌集『カメラは光ることをやめて触った』(書肆侃々房)を上梓した我妻俊樹さん。版元のサイトには〈わたしがポストニューウェーブ世代でもっとも影響を受けた歌人は我妻俊樹だ。/この歌集を前にして、可能な限り無力な読者として存在してみたかった、と思った。(瀬戸夏子)〉〈心がないものにこそ心があると思うから、こういう歌だけを信じられる。/我妻さんの歌は、無数の蛍が放たれた小さな暗がりのようで、一首の歌がいくつもの呼吸をしている。(平岡直子)〉という、我妻さんより二

          VOL.13寄稿者&作品紹介36 山本莉会さん

          不穏な表紙ヴィジュアルを装ったウィッチンケア第13号、総ページの終盤になって、なぜか動物の話が続くのです。かとうちあきさんの「おネズミ様や」のバトンを受けた山本莉会さん作品の冒頭は、ネズミの「ちがいます、ぼくじゃありません!」という叫び声で始まって...あっ、私(発行人)、「なぜか」なんてとぼけてますが、もちろん編集者として、ここは繋げてみたかった(種明かしw)。でっ、登場する《かわいいみんな》=動物は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥+ネコで13種(にんげんは除

          VOL.13寄稿者&作品紹介35 かとうちあきさん

          ウィッチンケア第13号に、語り手「わたし」と同居鼠(!?)との共棲についての一篇を寄稿してくださったかとうちあきさん。前号(第12号)への寄稿作「鼻セレブ」は恋愛、そして政治の気配すら漂っていたのに、今作はすっかり《おネズミ様》イシューでして...まあ、私(発行人)も悩まされた経験があるので他人事とも思えずに拝読致しました。10年前まで住んでいた下北沢の家では、殺鼠剤を置いたら台所でお亡くなりになったお姿を発見して、そのあまりにも切ない死相がトラウマになって「今後はあやめず出

          VOL.13寄稿者&作品紹介35 かとうちあきさん

          VOL.13寄稿者&作品紹介34 東間嶺さん

          前号(第12号)に続き、ウィッチンケア第13号でも戯曲スタイルの一篇を寄稿してくださった東間嶺さん。まず、なによりも長〜いタイトル(口にしちゃいけないって言われてることはだいたい口にしちゃいけない)のインパクトが大ですが、この文言、作品の主要“登場”人物である成田悠輔さんへのメッセージというか、成田さんの公式Twitterのプロフィール欄にある「口にしちゃいけないって言われてることは、だいたい正しい」をRemixしたもの。...反論ではないんですよね。成田さんは「〜だいたい正

          VOL.13寄稿者&作品紹介33 宮崎智之さん

          前号(第12号)での〈寄稿者&作品紹介〉で触れた、宮崎智之さんのWeb連載『モヤモヤの日々』(晶文社)。昨年8月に書籍化されて、幅広い層の読者に届いています。noteやTwitterでも話題になり、吉本ばななさんが〈すばらしい日々の記録をありがとうございました😍読んでる間幸せでした!〉と宮崎さんに直接コメントしていたり。ページ数約500、厚さ(いま測ってみたら...)3センチ越えの大著なのに、滑らかに流れるような読み心地なのは、やはり宮崎さん特有の文章スキルに裏打ちされている

          1日限りのウィッチンケア+ひだりききクラブ書店、無事終了!

          「BOOK LOVER'S HOLIDAY」at BONUS TRACK(5/13)、無事終了。悪天候をものともせず、遠くは関西から「ひだりききクラブ」の2人に会いに来てくれたファンのみなさま、すずめ園さん、出雲にっきさん、木村重樹さんに、あらためて「ありがとうございました」。そして来週は文学フリマ東京、こちらもどうぞよろしくお願い致します!

          1日限りのウィッチンケア+ひだりききクラブ書店、無事終了!