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山脇、毎日。(1)2016.5〜10

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山脇が考えた日々のこと。平日毎日更新。
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2016年8月の記事一覧

熱い海で夏の始まり

昨日、熱海で開催された第17回海辺のあたみマルシェに出店してきました。幸い天候にも恵まれ、ちょっと暑すぎるんじゃないかというほどの晴天の元、多くの方にジーンズを手にとっていただけたこと、とても嬉しく思います。

あたみマルシェは、ぼくが予想していたよりもずっと年代がバラバラな方たちが訪れていてびっくりしました。

熱海という土地柄も関係するのでしょうか、さいきんは特定の価値観を共有する人を目的にイ

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”EVERY”たらしめてくれる”みんな”の存在

昨日から8月になりました。今月からはEVERY DENIMとしてさまざまな新プロジェクトが始動する予定です。どれも、とっても大切だと思う取り組みばかりで、考えただけでワクワクしてしまいます。

ぼくたちがやること、やろうとしていること、やりたいことは、2人ではできなことです。なので、デニム工場はもちろん、素敵だなぁと尊敬するいろんな人たちの力を借りて、いっしょに楽しんでいきたいと心から思っています

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奇を照らったわけでもなく、気をつかったわけでもなく

長距離移動の合間を利用し、今晩は実家に帰っています。ぼくの生まれ兵庫県加古川市は、工業地帯を中心に駅周辺は神戸のベッドタウンになっています。少しずつ大きな建物は建てられているものの、基本的には、あまり代わり映えのしない街といった印象です。

そういえば今年の春に帰省した時のことを、ふと思い出しました。その時は駅から実家までタクシーに乗ったのですが、車内に乗り込み発進してすぐ、運転手さんに「お兄ちゃ

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地元で感じる”根拠のない主人公”感

地元に帰るとなぜあんなにも落ち着くのか。それは田舎は自然が豊かで空気が澄んでいて、道が広々としているから。だけではない気がする。今日はそんなお話です。

地元に帰ると落ち着く。という人は多いと思います。とくに普段住んでいるところとの人口密度の差が激しかったり、多くの緑に囲まれれば、より一層、地元でのびのび過ごすことができるでしょう。小さい頃に遊んだ記憶が思い起こされ、愛着ある町並みを懐かしく思う気

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ステータス消費ver.2

社会学、とりわけ消費社会論(消費文化論)の分野において、ぼくたちの消費の歴史は大きく3つのステージに分けられることが多いです。

例えば、社会学者の間々田孝夫先生は、20世紀の大量生産によってできた必需品を買う「第一の消費」、物質的に豊かになり自己顕示のためにステータスとしての差異化を目的とした「第二の消費」、そして今、文化を通じた幸福と社会的配慮による安定を目指す「第三の消費」の時代が到来してい

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新しいことを知ってもらえる



モデルでエシカルプランナーの鎌田安里紗さん(arisakamada)と岡山・児島のジーンズ工場を巡っています。

高校生の頃からファッション業界において独自の立場で活躍されている鎌田さん(ありちゃん)。お会いするのは3回目くらいなのですが、ファッションに関する哲学、とくに”みんなが心地よく暮らせるために”本当に真剣に考えてらっしゃる、覚悟を持ったプロの方だなと。今日一緒に岡山・児島のジーンズ工

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選択肢をフラットにする

昨日の続き。鎌田安里紗さん(https://note.mu/arisakamada)といろんなことをおしゃべりする中で、「選択肢のフラット化」の話になりました。

どんなことについてでもぼくたちは、選択肢を”平等に”与えられているわけではありません。環境によって何かしらの制約を受けた選択肢の中から選ばざるを得ないのです。その前提を認めた上で、なお選択肢はできるだけ平等な方が良いというのが、ぼく自身

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真面目な人が馬鹿を見ない

「いっつもふざけとるお前らの成績がどうなろうとオレは構へん。ただな、真面目に勉強しとるヤツの邪魔だけはしてほしくないねん。やから授業中ベラベラしゃべるくらいやったら寝といてくれ。」

中学時代、教師から言われた言葉が今でも忘れられません。小学生のときからいつも人の注目を浴びることだけを考えて、落ち着きがなく授業態度が悪かったぼくは、この一言で「真面目な人が馬鹿を見ないこと」について真剣に考えるよう

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昨年の記憶

この間、EVERY DENIM共同代表の弟とともに、この1年間ほどの動きをじっくり振り返ってみました。思い返せば本当に色々あったなぁと。8月を区切りにするのはなんともキリが悪い気がしますが、せっかくなのでこのnoteでも何回かに分けて記しておきたいと思います。

EVERY DENIMはジーンズブランドとして、去年の9月にクラウドファンディングで立ち上げをしています。その前月8月は、ちょうどお盆時

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今年の記憶と着心地の再定義

前回の続きです。EVERY DENIM 1stモデルの「Bengala」は、「いかに世の中にない商品を出すか」というテーマから、現場の職人さんが生み出したいジーンズという方向性で決まりました。

岡山県高梁市で撮れる顔料「ベンガラ」”限界集落”と言われならがも街おこしが進む高梁のことを、もっと多くの人に知ってもらいたいという職人さんの強い思いから誕生したBengalaは、独特の加工を施すことで他に

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熱いお金を集める方法

前々回、前回と、EVERY DENIMのここ1年間について、振り返っています。前にも書きましたが、ぼくたちは、去年の9月、ブランドの立ち上げ&1stモデルの生産資金を、クラウドファンディングという形で募りました。

結果的には予想を超えて2,096,000円も支援いただくことになり、無事スタートできたのですが、今から振り返れば、この立ち上げ時の資金が、いろんな方から支援していただいたお金だったとい

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意訳を増やすRADIO

なんの巡り合わせか、昨日今日と連続でラジオ番組へ出演してきました。昨日は収録で詳細は近日公開、そして今日は「渋谷のラジオ」という4月に放送を開始した生番組でした。

どちらも現場で素敵な出会いがあり、こうして番組にお声がけいただくのもありがたいですが、そこで共演者の方とお話しできるのもまた幸せなことだと感じています。

場をセッティングしてくださる方のおかげで、集まるゲストは近い価値観を持っていま

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公平に接するということ

当たり前のことですが、人と人との最初の出会い方は、その状況によって内容が大きく左右されてしまいます。「どこで会うか」の違いだけで、コミュニケーションの質が全く異なってくるのです。

ぼくたちは、誰かと新しく出会う場に入って行く時、あらかじめその場における自分の役割を、ある程度意識してコミュニケーションに参加します。しかし、実際に繰り広げられるコミュニケーションが当人の想定外の役割を求められるものだ

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命を預けるバス

昨日夜行バスに乗り込み、本日から岡山に来ています。今月3回目の岡山。さすがにバスの運転手さんの顔も覚えてきました。先週のお盆時期にも夜行に乗ったのですが、さすがに今週は比較的空いており、ぐっすり眠って到着することができました。

夜行バスに乗っていると、いつも不思議な感覚に包まれます。文字通りバスに「命を預けている」ような、急な下り坂やカーブを曲がるときのあの車内の振動は、大袈裟ではなく、自分が今

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