あなたが「ヨガ」だと思っているものは? ヨガとエクササイズの違い
長い間ヨガスクールに通っているけれど、思ったような変化がない……と、不満に思っている人は少なくありません。
しかし、あたなが「ヨガ」だと思ってやっていることは、本当にヨガなのでしょうか?
今回は、ヨガとエクササイズの違いについて説明します。
■ヨガ(YOGA)とは?
YOGAの語源は、サンスクリット語の「Yuj(ユジュ)」で、「統合」を意味します。
それは、身体的、心理的、社会的、知的、感情的、精神的な、あらゆるレベルでの人格の統合を意味し、体を動かすこと(アーサナ)のみがヨガというわけではありません。
パタンジャリの「ヨーガ・スートラ」によれば、ヨーガの定義は「心の止滅」であり、ヨガは心をコントロールするための道具の一つにすぎません。
■アーサナ(ASANA)とは?
アーサナ(ASANA)は、サンスクリット語の「アス」に由来しており、「座るためのもの」または「椅子」という意味があります。
アーサナという言葉には、以下の2つの意味が込められています。
・椅子(座る目的のための物体)
・座っている時の姿勢
アーサナの定義は、以下の通り。
・静的なストレッチングを含んだ特定の姿勢パターン
・心と体を安定させ、心身機能全体の調和を図る技法
①神経&筋肉系の緊張性刺激に適切なリズムを確立する
②全般的な筋緊張を調整する
②ヨガ法の実習(プラーナヤーマ)に必要な基礎を準備すること
以上の3つが、アーサナの目的であり、エクササイズとは全く異なることが分かります。
■ヨガ(アーサナ)とエクササイズの違い
【ヨガ(アーサナ)】
✅ゆっくり安定した動き
✅筋骨の柔軟性を保つ働き
✅エネルギー消費が少ない
✅心拍が減少
✅体温が上昇
✅代謝が落ちる(エネルギーを無駄に消費しない)
✅副交感神経を刺激
【エクササイズ】
☑️早い動きで疲労が伴う
☑️限られた部分の筋肉を強化する働き
☑️エネルギー消費が多い
☑️心拍が増加
☑️体温が低下
☑️代謝が上がる(エネルギー消費量が多い)
☑️交感神経を刺激
ヨガ(アーサナ)は心を鎮めて気持ちを内側に向けていくのに対し、エクササイズはアドレナリンが放出されて心が落ち着かなくなります。
また、ヨガ(アーサナ)は精神や心に働きかけて欲求やエゴを失くすのに対し、エクササイズは他者との比較や見た目に意識が向いてしまうため、エゴが出てきてしまいます。
ヨガ(アーサナ)とエクササイズは、優劣をつけるものではなく、全くの別物です。
ヨガは心を穏やかにさせ、意識を強くします。
それによって、本来の自分を見つけ出す手助けをしてくれます。
あたなが「ヨガ」だと思ってやっていたことは、本当のヨガでしたか?