ミルクを愛する余白を作る。
その日、僕は、生まれて初めて大きな映画館でなく、劇場へと足を運んだ。
その映画の存在は約1年前。
あるシンポジウムにて小耳に挟み、その後何度か情報を得てはいたもののなかなか上映のタイミングなく、手をこまねいていた。
好きが高じて淡水魚の図鑑めいたものを作ってしまうくらいには重度の淡水魚オタクであるところの僕にとって、巡ってきたチャンスをみすみす逃せるはずもなかったのだった。
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ミルクの中のイワナ(A Trout in the Milk)とは、作家ヘンリー・デヴィッド