【Yocco 診療所】#4|貧血治療 Vol.③|わたしの鉄欠乏性貧血の履歴|鉄剤って何で出来てるの? 〜薬の成分のお話〜
こんにちは!
Yocco診療所シリーズ、今回も引き続き貧血治療について書いていきます。
これまでの記事の内容がベースになるので、こちらも気長にお読みください。どれも長いです、悪しからず😆 ↓
今回は、私の鉄欠乏性貧血の履歴を書きたいと思います。さらに、私が飲んでいた鉄錠剤や他の代表的な鉄剤の有効成分と添加物についても詳しく見ていきたいと思います。ここでは鉄剤を例に見ていきますが、この部分は鉄の薬のみならず、どの医薬品にも通じる内容なので、良ければご一読ください。
今回の目次はコチラ✏️
◆ わたしの貧血歴
さて、ちょぴっと恥ずかしいですが(笑)、私の血液検査の数々を見ていきます。このような経緯を経て、今はこの方法で改善に向かっているというケーススタディのひとつとして参考にしてみてください。
▪️ 第1期 : 検査結果を完全にスルー、ヘモグロビンが減っていく
<7年前>
「貧血症状」という言葉がmy lifeに最初に登場したのが、7年前に受けた職場の健康診断でした。その時の血液検査の結果がこちら ↓
ヘモグロビンが 8.1 g/dL ですね。健診先からは、検査結果と共に「貧血を認めます。精密検査が必要です。内科を受診して下さい」というコメントが添えられていました。この時の私は、体調不良の自覚は全くなし。食生活は、うろ覚えですが、1日1回夕食のみで、日中はもし何か食べたくなったらパンとかお菓子をパクっとつまむ、そのような感じでした。基本的にこの食生活が私にとっては普通になっており、今に至る10数年間はずっとこのリズムで生活していました。また、ベジタリアンやヴィーガン、マクロビの食事を取り入れていた時期もあります。どれもそんなに長くは続かなかったですが、基本的に野菜中心の傾向はずっと変わらずありました。他にはファーストフードやコンビニ食を食べることはあまりせず、でももし食べたくなったら気にせず食べる。自然とそのような食生活になっていき、10数年間ほど特に意識することもなく続いていました。
最初に貧血と診断されたこの時は、自覚症状もなく日常で困ることもなかったので、検査の結果は自分の中で完全にスルーし、引き続き同じような生活を続けていました。
<4年前>
その後、採血をする機会があったのは、前回の検査から3年経った、今から4年前に受けた職場の健康診断です。検査結果はこちら↓
食生活は引き続き1日1回夕食のみ。仕事の日は職場でお昼ごはんが提供されるので、それを食べたり食べなかったり。1日一食だったり二食だったり、特段意識をすることもなく、気ままに食べていました。前回の健康診断から3年が経ち、ヘモグロビンは 8.1 → 7.2 g/dL と少しずつ減ってきているのがわかります。このときの健診先からは前回同様、貧血症状のための内科受診をするように勧められました。この頃から反り爪や足が攣りやすいなどの身体的変化が出てきていたような気もしますが、日常生活で困るようなことでもなかったので、特段気にすることもなく再び検査結果スルーです(笑)。
<3年前>
次の採血の機会は、それから1年経った職場の健康診断でした。こちら↓
ヘモグロビンは 8.1 → 7.2 → 5.4 g/dL と確実に減ってきていますね。この頃は、徹夜が続いたり、長期間休みがない忙しい仕事だったので、夕食か夜食かわからない時間に食べたり、日中も時間を見つけてパンやお弁当を急いで食べるというような食生活でした。深夜2〜3時に食べることもしばしば。この辺りから、疲れが出やすい、階段で息がすぐ上がる、足がよく攣る、心臓もちょっと痛くなる、など少しずつ不調を自覚し始めます。でもハードな仕事なので、その疲れから来ているのだろう、くらいの気持ちでした。そのような中で受けた健康診断。健診先からは「血球については、精密検査を医療機関で受けて下さい」とのコメントが検査結果と共に送られて来ました。度々スルーしてきたこれまでと違い、この時は何となく気になったので健診先に連絡をしてみたところ、すぐに医師に直接電話が繋がれ、早急に受診をするように、と言われました。
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さて、ここまでを貧血履歴の第1期としたいと思います。第1期は「ヘモグロビンなどは低かったけど、基本的に元気だった(そう感じていた)ので治療を何もしなかった」という時期です。こうして改めて数値を見てみると、4年くらいかけて着実にヘモグロビンの量、すなわち流れる血の量が減ってきていたことがわかります。
▪️ 第2期 : 初めての鉄剤治療スタート、ヘモグロビンが増えた
思い返せば、氷をやたらボリボリ食べる、甘いものを異常に欲する、反り爪になる、髪の毛がパサパサになる、足が攣るなど、いわゆる貧血症状の例としてよく挙げられるものが様々出てはいました。でも「全ては気持ち次第!」という謎の気力(信念とも言う(笑))があったので、自分の体や血に関してはお座なりになっていました。
そしてここから初の貧血治療をスタートすることになります(初(笑)。2回目があるっちゅーことですね😆😑)。
<2年前>
早急に受診を、ということだったので、健康診断を受けたクリニックの内科を受診し採血をしました。こちら↓
これまでの貧血治療シリーズの記事の内容を踏まえ、上記の検査結果を解釈すると、以下の点がわかります。
・ヘモグロビン値5.3、血清鉄9、フェリチン4 → どれも低く「貧血症状」に当てはまる
・赤血球数は問題なし → 赤血球数は日内変動があるもので、あくまでも参考程度に大きな異常がないかだけチェックしておく
・MCVは小さめ、MCHは低め → 小球性貧血に分類される(下記表参照)
・白血球、血小板高め → 消化管のどこかに炎症があると考えられる
下記の表↓は、赤血球のMCV、MCH、MCHCからわかる貧血の分類についてです。復習になりますが、再度添付しておきますね。詳細は貧血治療vol.①で詳しく解説しています。
私のケースのように、MCVが基準値より小さい「小球性貧血」に該当するとわかったとします。その中でさらに原因を絞っていく場合、病院では下記の図のような鑑別が行われます。左列「MCV<80」のフローが示しているように、フェリチン値、T-SAT(トランスフェリン飽和度)、鉄の体内動態(鉄動態)、Mentzer index(赤血球数とMCV値からヘモグロビンの合成障害を見つけるための計算式値)や、その他に網状赤血球数、赤血球の顕微鏡での目視などを通して貧血の種類、すなわち何が原因になっているのかを絞っていきます。小球性貧血の中では、ヘモグロビン、フェリチンが共に低い値を示す鉄欠乏性貧血に当てはまるケースが非常に多いのですが、とは言え、他の貧血ということも考えられなくありません。なので医師は、血液検査の数値の他に、黄疸がないか、尿はどうか、遺伝的要素はないかなど、様々な要素を見て原因を鑑別していきます。
さて、小球性貧血の中の鉄欠乏性貧血とわかると、さらに原因がどこにあるかを考えていくことになります。これも復習になりますが、貧血治療vol.①で書いた「出血があるか or ないか」というところのお話しです。一般の病院では通常、胃・腸・女性はさらに子宮の状態を調べることを勧められます。私の場合は、それぞれを胃カメラ・便検査・MRIで検査し、出血(注:炎症ではない)が見られなかったので、鉄欠乏性貧血の中の「摂取が不足」しているケースに当てはまるということがわかりました。(下記図・赤丸部)
さて、治療のスタートです。
まず最初に、鉄錠剤(フェロミア錠50mgを1日2錠=100mg)を1ヶ月処方されました。定められた通りの分量をしっかりと服用し、1ヶ月後に受けた検査では、ヘモグロビン値が 5.3 → 10.8 g/dL と上がっていました(下記表)。これにより鉄の吸収が出来ていることが確認されたので、ここからさらに3ヶ月間、同量の鉄錠剤を服用することを勧められました。鉄錠剤を飲むことで現れた副作用は、未吸収の鉄分が排出されることにより便が黒くなるということ以外はありませんでした。よくある吐き気、胃痛、便秘などもありませんでした。その後は分量も1日1錠に減り、約2ヶ月間服用しました。またこの時期、鍼灸治療を並行して試していました。鍼灸治療は時間がとれなくなり、結局半年くらいで止めましたが、体調改善には効果があったと実感しています。
鉄錠剤開始から1ヶ月目と6ヶ月目の結果がこちら↓
鉄錠剤を飲み続け、ヘモグロビン (5.3 → 13.0)・血清鉄 (9 → 27)・フェリチン (4 → 16) と、どれも確実に増えていったのがわかります。体感としては階段を数段昇るのにも息切れしていたのがなくなり、反り爪、足の攣り、心臓の痛みなどもなくなり、確実に服用前後の違いを感じました。
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ここまでが第2期です。第2期は「鉄錠剤を飲んで、ヘモグロビン・フェリチン・血清鉄が確実に増えた」というシンプルな時期です。そしてここで私は「元気な感覚もあるし、そろそろ飲まなくていいか」と自己判断し、鉄錠剤の服用を止めました。一方、食生活はどうだったかというと、徹夜&深夜食などをしていた多忙な仕事がひと段落したので、再び1日1夕食(野菜中心)と日中は気が向いたらパンやお菓子などをパクッとひと口食べる、という食生活に戻りました。
▪️ 第3期 : 鉄剤辞めたら全て振り出しに、そして今
鉄錠剤を止めて1年半くらい経った頃、反り爪、息切れ、手足の攣りなどの貧血っぽい症状がまた出てきました。よく知っている感覚だったので、まずは採血をして貰おうと思いクリニックに行きました(引っ越ししたため前回とは別のクリニック)。その結果がこちら ↓
ヘモグロビン (13.0 → 6.1)・血清鉄 (27 → 7)・フェリチン (16 → 4) などを含めた全項目が、どれも見事に鉄錠剤を飲む前の状態に戻っています。
そして鉄錠剤が処方され、1ヶ月飲んだら再び増えました ↓。ヘモグロビン (6.1 → 12.4)・フェリチン (4→14) 。鉄錠剤は同じくフェロミア錠50mgです。飲んだら増え、止めたら減る、というのの繰り返しですね(とほほ・笑)。体は本当に正直です😊
というわけで、スタート地点に戻ったような形で、ここから貧血改善の治療再スタートとなったわけですが、ちょうどこの頃、薬や現代医療のシステムについて色々調べていました。そのおかげで薬に含まれる成分や、体への作用についても詳しくなってきていました。「自分の身にも薬を飲むということが起きた。これはチャンス?」と思い、鉄錠剤以外で治療する方法はないかを考えました(このあたりのことは貧血治療vol.0に書きました)。それが今実践している方法になります。
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ここまでが第3期です。第3期は「鉄錠剤を止めて振り出しに戻り、飲んだらまた増え始めたが、今度は違う方法で根本的に改善したい」という時期です。鉄錠剤を飲み続ける以外の選択肢を模索し始めました。
実践内容のご紹介の前に、そもそも鉄剤って何で出来ているの? ということで、各種鉄剤について少し詳しく見ていきたいと思います。
◆ 鉄剤の成分の見方
先述の通り、私はフェロミア錠50mgという鉄錠剤を飲んでいました。ここでは、Yocco診療所シリーズ#1「貧血治療vol.0 〜薬と現代医療のお話〜03|薬の構成」でご紹介した、薬の添付文書の調べ方やその見方を元に話を進めていきます。まだ読んでいない方はぜひご一読ください。
さて、鉄剤は主に錠剤・シロップ剤・注射剤に分かれます。また、薬の名前には、その薬の主成分を示した「一般名」と、製薬会社が付けた「商品名(販売名)」があります。ご自分が飲んでいる薬があれば、こちらのサイトで一般名か商品名で検索してみてください。各薬についての添付文書が出てきて、詳細がわかります。
a) 鉄錠剤
ではまず、私が飲んでいた「フェロミア錠50mg」の添付文書を例に、この薬がどのような成分で構成されているかを見てみます。
主成分と添加物の内容および含有量は以下です。
<フェロミア錠50mg>
主成分:クエン酸第一鉄ナトリウム
添加物:カルメロース、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸カルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、マクロゴール6000
含有量:1錠の質量が550mg。そのうちクエン酸第一鉄ナトリウムは470.9mg(鉄として50mg)。550-470.9=79.1 。よって添加物は79.1mg。
b) 鉄シロップ剤
次にシロップ剤を見てみましょう。鉄のシロップ剤は「インクレミンシロップ5%」と言う薬が主流です。添付文書を見ると、下記の内容がわかります。
主成分のと添加物の内容と含有割合は以下です。
<インクレミンシロップ5%>
主成分:溶性ピロリン酸第二鉄
添加物:ソルビン酸、安息香酸ナトリウム、D-ソルビトール、香料、バニリン、エタノール、黄色5号、塩酸、水酸化ナトリウム
含有量:1mLの中に中溶性ピロリン酸第二鉄が50mg(鉄として6mg)。水の場合1mL=1000mg。実際は水より若干重いと考えられるが、この液体の正確な重さがわからないため(mol計算を割愛)、水に当てはめて換算する → おおよそ1000mgの中に中溶性ピロリン酸第二鉄が50mg(=1000mgの5%)含有。1000-50=950。よって添加物はおおよそ950mg。
c) 鉄注射剤
鉄注射剤は長い間「フェジン」が使われていました。3年前にフェジンよりも少量で即効性のある「フェインジェクト」が開発されました。私も一度だけ、鉄の吸収が出来ていないと医師が判断しかけて、フェインジェクトの注射を勧められました。その後、錠剤での吸収は出来ていたとわかり回避できました。フェインジェクトの添付文書を見ると、下記の内容がわかります。
含有成分と割合は以下です。
<フェインジェクト静注500mg>
主成分:カルボキシマルトース第二鉄
添加物:pH調整剤
含有量:1バイアル(10mL)中にカルボキシマルトース第二鉄を鉄として500mg含有する。水の場合10mL=10000mg。実際は水より若干重いが水に当てはめて換算する(mol計算を割愛) → おおよそ10000mgの中にカルボキシマルトース第二鉄を鉄として500mg含有。10000-500=9500。よって添加物はおおよそ9500mg。
ちなみにバイアルとは、注射剤を入れるガラスやプラスチックの容器のことを言います。
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各薬品とも有効成分に「鉄として何g」と書かれていますが、これは簡単に言うと、主成分は鉄(Fe)そのものではないからです。これは各主成分の分子式を見ると意味がわかるかと思います。
<各主成分の分子式>
・クエン酸第一鉄ナトリウム = C₁₂H₁₀FeNa₄O₁₄
・溶性ピロリン酸第二鉄 = Fe₄(P₂O₇)₃・4Na₃C₆H₅O₇
・カルボキシマルトース第二鉄 = Few([C₆H₁₀O₅]aC₆H₁₁O₇)x(OH)yOz・nH₂O
鉄そのものを飲んだり注射したり出来ない、というかしたくないですよね(笑)。つまり、主成分と言っても鉄そのものではなくて、鉄を他の物質と結合させた化合物ということです。そしてその化合物内にFeが何g入っているか、という意味で「鉄として何g」と書かれています。
また、上記の薬以外にも、フェルムカプセル、フェログラデュメット錠などの鉄剤があります。これらも上記と同じようにサイトで検索すると添付文書を見ることが出来るので、服用している方はぜひご自分の薬を調べてみてください。
◆ 鉄剤の主成分を詳しく見る
主成分の分子式が出てきたところで、これらの主成分が具体的にどういう物質なのかをもう少し詳しく見てみましょう。みんな大好き、化学のお時間です😊!(笑)。
a) クエン酸第一鉄ナトリウム(フェロミア錠剤)
「クエン酸第一鉄ナトリウム」は化合物です。化合物というのは、2種類以上の元素が化学反応によって結合された物質のことを言います。化合物は文字をバラして見てみることで、何で構成されている物質なのかがわかります。「クエン酸第一鉄ナトリウム」だと、「クエン酸」と「第一鉄」と「ナトリウム」で出来ている化合物ということになります。
ではまず「クエン酸」の化学式です。↓
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少し余談になりますが、上記のように化学式には分子式、示性式、構造式、骨格式、フィッシャー投影式など様々な表記方法があります。見た目は違いますが、どれも同じ物質を表しています。例えば、構造式②の形を見てみてください。これは、書き方のルール2つを使って書かれています。
1.C(炭素)は省略して線で書く
2.CについたH(水素)は省略される
という2つのルールです。構造式③をこのルールに従って描き直すと、構造式②になります。面白いので試しにやってみてください(笑)。
また、線は元素の結合状態を示しています。線1本は単結合、2本は二重結合を表しています。構造式を見てみると、Cは4つの手(線)を持っているのがわかります(Hとの結合は省略されているので注意)。これは炭素原子の電子殻には4つの電子(マイナス電荷)の空きがあるため、外から4つ分の電子を共有できるということです。その電子のやり取りのおかげで、CはOやHと結合しているというわけです。ありゃ、いよいよ化学ですね!このあたりはまた別の記事で(気が向いたらw)書くかもしれないので、今回はあくまでも薬を詳しく知るための余談ということでお付き合いください(笑)。
ではなぜ、炭素Cは省略して描かれるのでしょうか。「有機化合物とは、炭素が原子結合の中心となる物質の総称」という定義が示すように、有機化学はCが中心の世界だからです。炭素が中心というだけあって、有機化学の世界ではそれだけ頻繁に登場します。そのため構造式で表すときも、いちいち書かずに省略した方が便利というわけです。ちなみに有機化合物に対して「炭素が原子結合に含まれない物質の総称」を無機物と呼びます。
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さて、クエン酸の話に戻ります。
クエン酸は日常でもよく聞く言葉ですね。柑橘類に多く含まれている酸味の部分で、食品添加物として使われたり、あとは洗剤や化粧品としても使われています。ドラッグストアで「クエン酸」として普通に売っているので、馴染みがあると思います。
物質というのは、原子の中にある電子(マイナス電荷)を互いに渡したり受け取ったりしながら、それぞれがくっついて出来ています。とすると、先ほどの「クエン酸 C₆H₈O₇」に「鉄 Fe」と「ナトリウム Na」がそれぞれ電子を交換し合ってくっついた物質が「クエン酸第一鉄ナトリウム」というわけです。化学式で表すと、下記の図のようになります(フェロミア鉄剤の添付文書にも、この化学式が表記されています)。
クエン酸第一鉄ナトリウム
↓
これがフェロミア鉄錠剤の主成分「クエン酸第一鉄ナトリウム」の成り立ちです。
b) 溶性ピロリン酸第二鉄(インクレミンシロップ剤)
同様にして、インクレミンシロップ剤の主成分「溶性ピロリン酸第二鉄」を見てみましょう。名前をバラすと「ピロリン酸」と「第二鉄」がくっついた化合物だとわかります。ちなみに「ピロリン酸」は2つのリン酸が結合した物質なので、別名「二リン酸」とも言います。
ピロリン酸の化学式はこのようになります。
ピロリン酸
↓
分子式:H₄P₂O₇
このピロリン酸に第二鉄が結合すると、このようになります。
ピロリン酸第二鉄
↓
分子式:Fe₄(P₂O₇)₃
以上が「ピロリン酸第二鉄: Fe₄(P₂O₇)₃」の構造ですが、添付文書を見てみると、
主成分「溶性ピロリン酸第二鉄」、さら分子式「Fe₄(P₂O₇)₃・4Na₃C₆H₅O₇」というように、ピロリン酸第二鉄に「溶性」と「Na₃C₆H₅O₇」がくっついています。このくっついた「Na₃C₆H₅O₇」の正体はクエン酸ナトリウムです。どういう事かというと「水に不溶性のピロリン酸第二鉄とクエン酸ナトリウムという固体を加えて可溶性にしたもの」で、簡単に言うと、溶けない性質のものを溶けるようにした、ということです。先ほどのクエン酸ナトリウム(Na₃C₆H₅O₇)がまたまた登場しましたね。では構造式も見てみましょう。
溶性ピロリン酸第二鉄
↓
分子式:Fe₄(P₂O₇)₃・4Na₃C₆H₅O₇
これが、インクレミンシロップ剤の主成分「溶性ピロリン酸第二鉄」の成り立ちです。
c) カルボキシマルトース第二鉄(フェインジェクト静注剤)
注射剤の主成分「カルボキシマルトース第二鉄」も見てみましょう。これは「カルボキシ基」と「マルトース」と「第二鉄」が結合した化合物です。
さて、この化合物。分子式の鎖がとーっても長いので、結合の過程はここでは面倒なので省略します(ついに笑)!ざっくり言うと、マルトース(C₁₂H₂₂O₁₁)という糖類がカルボキシル化した「カルボキシマルトース」と、水和され酸化した「第二鉄」が結合した複合体になります。カルボキシ化というのは、炭化水素化合物(CとHから成る化合物)にカルボキシ基(-COOH)を導入する反応のことです。また、水和というのは、ある物質(ここでは鉄)を水に入れた時、その分子を引き剥がすように、もしくは引き寄せられるようにして水分子が取り囲む現象を言います。
そして見た目はこちらっ。
カルボキシマルトース第二鉄
↓
分子式:Few([C₆H₁₀O₅]aC₆H₁₁O₇)x(OH)yOz・nH₂O
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以上がそれぞれの鉄剤の主成分の成り立ちでした!
さて、主成分に「第一鉄」「第二鉄」とありました。これはどちらも鉄ですが、違いは、結合の際に鉄が放出する電子の数にあります。前述の主成分の構造式をよく見ると、それぞれFeにくっついている数字が違っていますね。説明すると、このようになります。
・第一鉄=電子(-)を2個放出した2価鉄化合物(Fe²+)
・第二鉄=電子(-)を3個放出した3価鉄化合物(Fe³+)
体内での鉄は、2価鉄(第一鉄)の状態で細胞内に取り込まれます。そのため3価鉄(第二鉄)を摂取した場合は、胃で胃酸やビタミンCと反応して一旦2価鉄になってから(この反応を還元と言う)、その先の腸で吸収されます。つまり、3価鉄の場合は吸収されるまでの工程がひとつ多いと言えます。この理由で、鉄の吸収を高めることを狙ってビタミンCが鉄剤と一緒に処方される場合もあります。また、2価鉄にはフェントン反応という活性酸素種を生成する反応が起こるため、2価鉄のほうが3価鉄よりも胃の障害を起こしやすくなります。この理由から、鉄錠剤を飲むと胃痛や吐き気がして飲めない人に対して、シロップ剤や注射が勧めらます。
◆ 鉄剤の添加物を詳しく見る
主成分の成り立ちがわかったところで、次に、添加物の成分の構成を見てみましょう。ここまで出てきた3種の鉄剤の添加物を一覧にまとめると以下になります。ここでまたまた豆知識ですが、添付文書に記載されている添加物の記載順序は、以前は特に規定がなかったようですが、2018年の厚生省の「医薬品添加物規格」の改訂により、現在は原則五十音順となっているそうです。含有量が多い順というわけではありません。
<フェロミン、インクレミンシロップ、フェインジェクトの添加物>
カルメロース
結晶セルロース
酸化チタン
ステアリン酸カルシウム
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
ヒドロキシプロピルセルロース
ヒプロメロース
マクロゴール6000
---
ソルビン酸
安息香酸ナトリウム
D-ソルビトール
香料
バニリン
エタノール
黄色5号
塩酸
水酸化ナトリウム
---
pH調整剤
全ての添加物をひとつひとつ見ていくととても長くなってしまうので、ここではいくつかピックアップします。医薬品添加物についての化学的な構造と、それが体に対してどのように影響するのかなど、詳しい内容は改めて別の記事で書きたいと思っています。ですが、どの添加物も(そしてこれまで見てきた主成分も同じく)、基本的にはCやHやOなどの原子が結合した化合物であるということには変わりありません。地球上にある物質ですからね!
また、上記の添加物を見てみると、スーパーなどで食品表示をチェックしている方は、いくつか同じ名前があることに気付くと思います。食品以外にも、化粧品や洗浄剤で見かける名前もありますね。この食品添加物と医薬品添加物、大きな違いはその「純度」にあります。麻薬でよく言う「純度」と同じ意味合いです。つまり体への効き具合、すなわち体への影響力が違うということです。純度が高いものの方が良く効くわけです。薬の純度とメカニズムにについても、今回は長くなるので、また別の記事で書きたいと思います。
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医薬品添加物については、下記の2つのサイトが参考になるので、ここでも使っていきます。
◉「日本医薬品添加剤協会」のサイト:医薬品添加物がどのような用途目的で使われるのか、生物学的データなどがわかります。↓
◉「KEGG」のサイト:医薬品添加物がどのような分子の比で構成されているか(組成式)などがわかります。マニアック過ぎかもしれませんがおもしろいと思いますのでぜひ!(笑)↓
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a) 医薬品添加物・例1:結晶セルロース
それではまず、フェロミア錠剤に含まれる「結晶セルロース」を、日本医薬品添加剤協会のサイトで調べてみましょう。このように出てきます↓
使用用途は「安定(化)剤,滑沢剤,基剤,吸着剤,結合剤,懸濁(化)剤,コーティング剤,糖衣剤,軟化剤,賦形剤,分散剤,崩壊剤,崩壊補助剤、流動化剤」となっています。
安定剤、コーティング剤などパッと見て想像しやすいものもありますが、名前だけでは想像しにくいものもありますね。というのも、これらの用語は製剤学や製剤工程の分野で使われる用語です。別の記事で詳しく書いていきたいと思いますが、ここでは医薬品添加物の用途には○○剤で分けられる分類があり、当たり前ですがそれぞれ用途がある、ということを知れれば良いかと思います。
次にKEGGのサイトで組成式を調べてみましょう。
結晶セルロースの組成式は「(C₆H₁₀O₅)n」です。ちなみに組成式とは、化学式の一種で、これまで出てきた分子式は「分子の中にある元素の数を表した式」なのに対し、組成式は「分子の中にある元素の比を示した式」となります。なので物質のイメージとしては、組成式で表された分子がダーッと切れ目なく繋がっている感じです。結晶セルロースで言うと、C₆H₁₀O₅ がいくつも(= n 個)繋がった物質ということになります。
この「C₆H₁₀O₅ 」はグルコース(ブドウ糖)です。グルコースは糖の最小単位で、それ以上分解されない単糖類に分類されます。セルロース「(C₆H₁₀O₅)n」は単糖類であるグルコースがダーッといくつも(n個) 連結しているので、単糖がいっぱい繋がっているということで多糖類に分類されます。
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物質的な視点で見ると、セルロースは繊維の一種で、化学繊維の中の「再生繊維」に分類されます(下記図参照)。再生繊維には、レーヨン、キュプラ、天然ゴムなどがあり、天然に存在する原料を溶かして繊維に再生したものです。一方の「合成繊維」は、ナイロン、ポリエステル、アクリルなどで、主に石油から人工的に合成された繊維です。なので再生繊維である結晶セルロースは、天然の原料を精製して出来た物質ということになります。
今度は視覚的に結晶セルロースを見てみましょう。医薬品添加物としての結晶セルロースは見た目は白い粉状の物質です。下記図のようにパルプ繊維を精製させて作られます。
さて、以上が結晶セルロースの解説です。この白い粉が鉄錠剤の一部として含有されているわけですね。
b) 医薬品添加物・例2:ソルビン酸
次に、インクレミンシロップ剤に入っているソルビン酸を見てみましょう。
防腐剤、保存剤として使われる添加物ですね。
次に組成式を見てみます。
ソルビン酸の組成式は「C₆H₈O₂」となっています。
上の図の構造式を見ると、CとCを繋ぐ二重線が2箇所あるのがわかります(Cは省略されている)。これは「炭素-炭素二重結合」とも呼ばれ、この化合物が「不飽和脂肪酸」であることを示しています。不飽和脂肪酸の定義は「炭素元素間に二重結合もしくは三重結合を含む物質」なので、当てはまっていますね。
さて、不飽和脂肪酸は、水素とではなく炭素同士で結合しているために、化学的には不安定な性質を示します(それに対して飽和脂肪酸は、4つの手が全て水素と結合しているので安定している)。不安定というのは、結合が切れやすい、分解しやすいということです。また、二重結合は単結合よりも切れやすい性質があります。なので、不飽和脂肪酸の炭素-炭素二重結合の部分は簡単に切れやすく、そして切り離された炭素は直ぐに他の元素と結合しようとします。
不飽和脂肪酸は酸化しやすい物質です。食用油を空気にさらしておくと、すぐに酸化して変色したり、ドロドロになったりしますよね。これは、空気や熱に触れて酸化しているわけですが、不飽和脂肪酸が酸化しやすい理由は、つまり炭素-炭素の二重結合が直ぐに切れて、酸素とくっつくから、というわけです。
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さて、この不飽和脂肪酸であるソルビン酸は、ハム、ソーセージ、かまぼこ、などの魚肉加工品やジャム、など食品にも非常に多く使われています。食品では「保存料(ソルビン酸)」と表記されているので、見たことがある方も多いと思います。余談ですが、ソルビン酸にカリウム Kが結合した「ソルビン酸カリウム C₆H₇O₂K」というのもあります。食品表示では「保存料(ソルビン酸K)」と表記されます。この2つは、構造はよく似ているのですが、ソルビン酸は「酸」でソルビン酸カリウムは「カリウム塩」で、水への溶け易さ、乳酸菌への効力など性質は大きく異なります。たったKがくっついただけ=先っぽのOHがOKになっただけなのに!(笑)。
有機化合物は、このように先っちょの結合をひとつ変えただけで、全く違う性質を表します。で、この先っぽなり何なりの結合をあれこれ色々と組み組みしているのが製剤、というわけです。「〜酸と〜酸ナトリウム」「〜酸と〜酸マグネシウム」などなど、似て非なるものは沢山あります。先っぽがちょっと違うだけだから、もしくはなんか似てるから一見良さそう、問題なさそう、など思うけど、いやいや違うよ!みたく(笑)。なので似たように見えても性質は違うので、人体への影響も当然違ってくるわけですね。いつか製剤のことも別記事で書けたらいいなと思っています。
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ソルビン酸の見た目は、白色の粉です。もともとはナナカマドという植物の果汁から発見された成分だそうですが、現在はクロトンアルデヒドとケテンという物質を熱水抽出などで反応させて化学的に生成しています。そのため厚生省の食品添加物の分類も「天然に由来しない添加物」となっています。
以上がソルビン酸です。インクレミンシロップ剤は液体なので、粉のソルビン酸が溶けた状態で含有されているということになります。
c) 医薬品添加物・例3:pH調整剤
最後にpH調整剤を見てみましょう。これは食品表示でもたくさん見られますね。文字通りpHを調整するものです。食品添加物としても使われているpH調整剤ですが、食品の場合はpH調整剤として現在35種類の化合物が指定されているようです。では、医薬品におけるpH調整剤の内容はどうなっているでしょうか。
ここでひとつ豆知識。人体の血液のpHは、通常少しだけアルカリ性に傾いた7.40辺りにあります。そのため血液が酸性に強く傾くと、体に不調、不具合が起こりやすくなります。この貧血治療シリーズでも「細胞の活性酸素、細胞の酸化」などの言葉が出てきましたが、血液が酸性に傾くと、細胞内のpHも酸性に傾き、細胞の酸化が起こり、それが不調や症状となって現れる、というメカニズムです。
さて、pH調整剤はひとつの化合物ではないので、先述の2つのサイトで検索しても出てきません。
そこで今度は、インタビューフォームという資料を見てみます。インタビューフォームは、添付文書と同じように全ての薬に付いており、添付文書よりもさらに詳細な薬の情報が書かれています。見方はまず、添付文書を検索する際に使ったpmdaのサイトで添付文書を出し、その画面の下の欄に「インタビューフォーム」のクリックボタンがあるので、そちらをクリックすると見られます。ぜひ試してみてください。
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フェインジェクト静注剤のインタビューフォームを見ると、添加剤としてpH調整剤の具体的な内容が以下のようにかかれています。
「水酸化ナトリウム」と「塩酸」となっていますね。
水酸化ナトリウム「NaOH」と塩酸「HCl」がpH調整剤として使われているということがわかります。
水酸化ナトリウムは強いアルカリ性を示す化合物です。常温では白い球粒状やフレーク状になっていて、水に溶けやすい物質です。化学式はNaOHです。これまで散々触れてきたCがここにはいませんね! Cのない「無機化合物」初登場です。水酸化ナトリウムは、工場で作られます。イオン交換膜法という技術を使い、塩化ナトリウム(NaCl=塩)を電解させて水酸化ナトリウム(NaOH)を抽出します。
もう一方の塩酸は、強い酸性を示す液体です。ちなみに胃酸も塩酸で、このとても強い酸の力で食べ物を分解します。塩酸の化学式はHClです。製造方法は、食塩水の電解によって発生した水素と塩素を反応させて塩素水素を作り、それを水に吸収させて塩酸を取り出します。つまり、塩化水素が水に溶けた液体が塩酸です。
まとめると、強アルカリ性の水酸化ナトリウムNaOHの粉が、強酸性である塩酸HClの水溶液に溶けて中和し、それがpH調整剤としてフェインジェクトの注射剤に入っているということになります。
このようにして、薬の主成分や医薬品添加物を見ていくと、結局は C や H や O そして Fe など、色々な元素が何だかんだ様々に組み合わさった化合物が薬であり、それが体内に取り込まれる、と言うことがわかります。薬も、そしてそれを受け入れる体も、結局はみな同じ C だの H だの O だの…です(笑)。現在、地球上で人間が確認している元素で出来ている、というわけですね。あ、当たり前か(笑)!? 確認されていないものは表現しようがない、とも言えるけど(笑)。
では、そのような化合物が、時に体に毒となったり、そうでなかったり、様々な影響の違いが出るのはどういうことかと言うと、それは、量・純度・精製物かどうか・さらにそれらが互いに及ぼす作用はどうか、といったところになります。つまり、薬や毒というと、元々体の構成要素に無いものが入るイメージがあるかもしれませんが、決してそういうことではありません。組み合わせや形を意図的に変えたものが体内に入るということです。なので、天然なら良くて、人工ならダメ、とかそういうことではありません。そして、それに反応する側である体も、人によってそれぞれ違う構成だし、またそのひとつの体も常に構成が変化している、ということも忘れないでおきたいところです。
要は「みんな同じ要素で出来ていて、それが常に変化しているだけなので、例え今体調が思わしくなかったり、病気になったとか、色んな事情で薬の量が増え続け、減薬や絶薬をしたくてもどうやっていいかわからない、怖くて辞められない、などなど、どんな状況だったとしても、恐るるに足らず!」です。大丈夫。それが言いたくて、長々とここまで書きました。。。(前置き長ーーっ😆)
薬を実際に体内に取り入れた時、体の中でどのようなメカニズムによってどこにどのような影響があるのか、この薬はどういう効果を狙って作ったのか、このような内容は「薬理学」という分野になります。「薬(化合物)を体のどの部分にどのタイミングでどのように効かせるのか」という分野で、製剤の基本の概念になります。色々な本が出ていますので(いよいよマニアックにはなりますが!笑)、興味があれば書店で手にとってみても面白いかと思います。
◆ 今実践している治療 〜次回へと続く〜
さて、ここまで各鉄剤の成分について詳しく見てきました。
私が再び貧血治療を始める(第3期)とき、鉄剤とは言えこんなにも色々添加物が入っていることを知り、出来れば飲まないで改善出来ないかと考えました。食品を買う時はなるべく気を付けているのに、薬にこんなに入っていたら元もこもないなぁ・・・と。ただ、その頃の体調は実際には結構キテいて、ともかくまずは鉄を増やしたほうがいい、それが最優先、という気がしました。新たな改善方法を探すにしてもパワーが必要。なので、まずは日常生活を送るための、エンジンを「えい!」と着火出来るくらいにはしようと思い、鉄錠剤の摂取をスタートしました。
それから1ヶ月ほど経ち、良い漢方薬局と出会うことが出来ました。新しい方法の実践スタートです。そして今は鉄錠剤を飲むこともなく、じっくりと、でもどんどんと、確実に体がパワーを取り戻している、元気になっている、結果的に貧血も改善に向かっている、そんな確かな体感があります。
「実践編」は、続けて書くと長くてなってしまうので、次の記事に書きました ↓。日常生活(食事と睡眠)を変えるのと、自分に合った漢方の専門医療を探すこと、そして漢方薬を服用を組み合わせた、誰でも実践出来る内容です。ぜひ続けてお読みください。
ではまた次の記事で!😊
I'll see you there!
◆ おまけ
今回は「みんな大好き、化学のお時間」が多めの記事になりました。私自身も「ふむふむ、これがこうやって結合かぁ、そうするとこっちはこうやって分離かぁ」と元素表を見たり、陽子の数や、電子の数を数えたりしながら、久しぶりに化学の勉強をしました。化学反応、理屈はわかるのですが、そうは言ってもマクロの世界。テーブル、コップ、薬、体。物質は見えるけど、原子分子は見えない。
見えているけど、見えない世界。
と思っていたら、こんな動画を見つけました。
3年前のお話(割りと最近!)。
原子ってほんとにくっついたり離れたりしているのですね😆。
Have fun watching it!😊