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ささやかな反抗

変なやつだ、と言われる。
イベントや交流会に「列車で来ました」と言うといつも驚かれる。
地方はクルマ社会だ。もちろん山形も例外ではない。
どこへ行くのもクルマ。それが共通の認識である。
そこをあえて列車を使うのは珍しく見える。
クルマ社会にあらがう。ささやかな反抗を続ける。


左沢線の最上川橋梁の見える河川敷。ここであった焚き火のイベント。
もちろん左沢線に乗って行ったが、この場にいた人はだいたい、いや、ほぼ全員がクルマだ。
左沢線を使うのは通学の高校生くらいだろう。
たしかに車内は高校生ばかりだった。
それでもあえて鉄道を選ぶ。
高校生だらけの空間のなかに、ひとり乗り込むおっさんは異質に映る。

なぜかって?もちろん鉄道は好きだ。あと運転が怖い。
何より、「移動の時間をぜいたくに使える」これに尽きる。
窓の外をボーっと眺めるだけでも楽しい。
運転しながらでも外なんて見られるかもしれないが、あんまり夢中になると事故が起こる。
せっかくどこかへ行くんだったら、だらだらと景色を眺めていたい。移動なんて他人に任せてしまえ。

人間観察をするのも面白い。
このときは3歳くらいの女の子を連れたお母さんが乗ってきたが、その子が「すわりた〜い」とぐずりだした。
そしたらひとりの高校生のお兄ちゃんがその子に席をゆずってあげた。
女の子はすっかり機嫌がよくなった。ほっこりする光景にであえて、少し得した気分。まっ、オイラは見てるだけだったがね。

このイベントの帰りの列車だって、そこで出会った女性とLINEで延々とやりとりしてたっけな。
「列車乗れた?」「もう着いた?」そんなこともクルマではできないよな〜。
はい、のろけ話でおわります。

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