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会議の価値を高める"ちょっとした"工夫

会社での業務に関連した、ちょっとの工夫でかなり効率アップできるやつを紹介していきたい。少しでも業務を効率化し、心疲れ過ぎずに、家族と過ごしたり好きなことをする時間を持てるきっかけになれば幸いです。

第一回目は会議についての工夫。
事前の情報量・質に差がある参加者(部署またぎ、委託関係など)で、開催される会議を想定して説明する。

文章長くなったので、先にサマリます。=================================
【工夫①】会議の背景・目的・ゴールを参加者が常に見えるところに書く
・会議のゴールを明確化する過程で検討すべき論点の深掘りができる!!
・召集すべき人、必要となる資料が最小化できる!!
・議論が散らからず、合意形成を早められる!
【工夫②】会議終了時に決定事項・課題/ToDoを読み合せる
・決定事項は、「"何に対して"、何が決まったか」を合意する!!
・課題/ToDoは、「担当者」、「期限」を明確にする!!
【工夫③】議事録は会議後、ちょっぱや(超早)で共有する
・議事録は「決定事項」「課題/ToDo」の箇条書きで十分!! 
・記憶が鮮明なうちに共有し、確実なエビデンスとする!!
・参加者の大切な時間を使った会議を無駄にしないで!!=================================

クライアント会社でよく目にするのが、
・社員さん、会議ばっかしてはるなぁ
・そして、めちゃくちゃ疲弊してはる
・しかも会議で何も決まっていないらしい・・・
・挙句の果てに会議で仕事が進まず残業しまくりやん・・・
です。
たまに急遽呼ばれて参加すると、結構な役職の人(本部長とか)含め、そこそこの人数(10名とか)で喧々諤々と議論されているが、
結局「何を目的に何を決めるための会議」なのかが曖昧なまま、ふわっとしたテーマについて知ってることや思ってることを言い合っているだけというケースが散見される。(たまに無駄に責められている人もいる・・orz)
結局1時間半会議して、意味あったの2分くらい?と感じることもしばしば。

これって、誰もハッピーじゃない。

そもそも会議が多すぎなのも問題だが、そこは百万歩譲って、少なくとも会議を意味あるものにするためのちょっとした工夫を紹介する。

そもそも意味のある会議とは・・・

会議の目的は、業務を進めるうえで障壁となっている事を無くすこと障壁をなくすために、関係する人達と障壁を無くすための意思決定をする場が会議である。
情報共有の会議でさえ、情報を共有された側の障壁をなくす場でなければあまり意味があるとは言えない。

したがって、会議のゴールは、
「業務上の障壁を無くすための決定事項があること
である。

では、ブレスト会議はどうなの?って感じだが、そもそもブレストの目的は何かを決めること(例えば新サービスのコンセプト)なので、様々な意見を言い合って発散させ、整理し、決定事項が生み出される必要がある。

【明日からできる工夫①】
会議の背景・目的・ゴールを参加者が常に見えるところに書く

会議の目的は共有されることは多い。ただ、○○についての打ち合わせ(例えば、バックオフィス業務の効率化について)のようにふわっとしてることが多い。従って会議の結果のアウトプット(決定事項、ネクストアクション)が決まらない。

そもそも何でこの会議が開催されているのかという背景が不明だと会議招集された人も、会議を自分ゴトとして受け止められず(何で私呼ばれの?状態)、挙句の果てに内職しだしちゃう。

例えば、経営戦略としてバックオフィス業務のオペレーション改革が打ち出され、当事業部において3つのプロジェクトを立ち上げることになった。そのうちの1つとして請求業務の効率化施策を検討することが部門で決定したという背景がある、的な感じ。

背景に基づき、目的とゴールを設定する。

目的:「何について話すのか」
(例えば、「請求業務効率化に向けて、業務の現状課題を洗い出す」)
ゴール:「具体的に何を決定するのか」
(例えば、「課題洗い出しの観点と担当者を決める」)

ここまで準備したうえで、ちょっとした工夫は、
背景・目的・ゴールを参加者がいつでもチラ見できるようにする
こと。
例えば、会議室のホワイトボードにでかでかと書くとか、書いた紙を配るとか。

招集された会議を思い出して欲しいのだが、会議中に、
「そもそも、この会議なんのための会議だっけ?」
「何が決まれば終わるんだっけ?」
って思うことないだろうか?参加者が、そう思ったら、価値が低い会議になる可能性が高い。
なので、「背景・目的・ゴール」を参加者間で共通理解したうえで会議は進められるべきである。

なるほど!じゃあ、やってみるか!と思って、
いざ「背景・目的・ゴール」を明文化しようとすると、、実はさくっとできなかったりする。
それは、自分が会議の目的・ゴールについて腹落ちできていないからに他ならない。

実はこれが、工夫①の真の効果で、結局自分の業務上の障壁は何か?
誰と何を合意できればいいか、を深掘りするきっかけになる
のである。
そして深掘っていくと、自分で考えて進められること、会議で決めるべきことが明確になる。会議の目的・ゴールが明確になれば、召集すべき人も明確になり、とりあえず呼ばれちゃう人が残念な時間を過ごす事がなくなる。
「とりあえず、関係者集めて会議して」と上司に言われたからとか、、あると思うが、目的・ゴールの明確化は必須である。上司の意図が分からないなら、認識合わせして設定すべきだ。

ちなみにだが、本当は作業計画する時点で、会議設計もできているのがベストである。
どのタイミングで他部署マネージャーに頭出しして、会議を行うタイミングになったときの会議調整をスムーズに進められるようにするとかを事前に考えられたら、無駄ストレス(反発)受けずに済む。

さらに会議の目的・ゴールに必要な情報についてのみ資料を準備すればよいので、とりあえず関係ありそうな情報を集めるといった、非効率な会議準備が不要となる。(印刷資料でほぼ使われない紙が大量に配布されると、大切な資源がぁ、、、と、心痛くなっちゃいます)

さらに参加者の観点でも、自分はこの会議に出る必要があるか、何を期待されるか、を事前準備することができるし、「背景・目的・ゴール」が曖昧であれば、明確にするように促すことができる。そうすると実はまず会議じゃなくて、ここまで検討したうえで、今度会議しましょ、となったりする。(そして感謝されます、たぶん)

【明日からできる工夫②】
会議終了時に決定事項・課題/ToDoを読み合せる

会議の目的・ゴールを共通理解して議論できたとしても、最終的に決定事項が参加者内で同じレベルで理解されていないと意味がない。

これもよくあるが、前回の会議の決定事項を踏まえて、次の会議が進んでいる際に、「あれ、前回の決定したのって、今回テーマに関係あるんでしたっけ?前回は、〇〇について決めた認識でしたが、、」とか、決定事項の認識がブレているケース。
こうなると、結局前回の会議の議題に戻ったりと、ちょっと無駄感が出る。

このような無駄は、会議の終了時に参加者と「決定事項」を正確に読み合わせることで認識相違をなくすことで回避できる。

(1)決定事項
重要なポイントは、「"何に対して"、何が決まったか」である。
よくある認識相違は、何が決まったかは合意できているものの、何に対してかが曖昧なことにより発生する。

例えば「請求業務をアウトソーシングする方針とする」と決定した場合、「請求業務全体」なのか、「入力業務」なのか、「帳票発送業務」なのかの対象を明確にして合意する必要がある。

さらに欲をいえば、決定事項が導かれた考え方についても合意出来れば尚良し。というのも、検討を進める中で、業務に関わる状況(例えば、コスト削減を余儀なくされるとか)は常に変わる。再検討の際に、以前に決定した考え方が明確であれば、どの部分までは以前の決定事項を採用し、どこから考え直せばよいかが明確になるからである。

(2)課題/ToDo
会議の議論から派生して、新たな課題が発生することが常である。
重要なポイントは、「検討の主担当は誰か、期限はいつか」を明確にすること。

複数部署で検討すべき課題でも、主担当(可能な限りバイネーム)を決めないと放置される。主担当として最適な人が誰かも含めてその場で合意できれば不満なく進められる。

さらに、期限の設定も肝心。急ぎの課題ではないにせよ、期限を設定しないと、業務の優先順がわからなくなり、結果として放置されてしまう。

次に、ToDoについてですが・・・
その前に、よく混同される「課題」とか「ToDo」の違いについて、その場その人により使い方がめちゃ散らかりますね。
また色んな人が色んな解説をするんで、???となる・・
違う機会に自分なりの整理を書こうと思うが、ここではざっくり極端に整理する。

ToDo:行う手順が明確で、やれば終わる作業
   (ex. XXXXファイルを共有する/XXXXデータを抽出し共有する)
課題:何をどのように作業すれば解決するかを考える必要がある事
   (ex. ユーザーの声をどのように収集するか)

で、話を戻すと、ToDoも課題と同じで、担当者と期限を明確することが重要。
またやる事分かってるけど、どれくらいかかるか見えない作業だとしても、いつまでに作業工数が見積れるかまでブレイクダウンして期限を設定する。

【明日からできる工夫③】
議事録は会議後、ちょっぱや(超早)で共有する

これもよくあるが、、議事録共有メールを開くと・・いつのやねん!です。
日々目まぐるしく進むこんな世の中、2日空くと「なんだっけ?」となるのは私だけでしょうか・・

議事録は、参加者の大切な時間を費やして作った成果物である。

従って、決定事項・課題/ToDoを文章化したものを、参加者に確認してもらい確実なエビデンスとして残す必要がある。
そうなると、議事録を書く人も確認する人も、会話の文脈を含めて記憶が新しいうちに確認・合意するのが効率的である

また、たまに誰誰が○○を発言し、それに対して誰誰が○○を発言・・・
と丁寧に採録されているものがあるが、議事録書く人も大変だし、読むほうも、疲れちゃう。
特に参加していない関係者が議事録を読む時、まず読む気にならない。いや、頑張って読む人は素敵だが、時間が勿体ない。

知りたいのは、「何が決まって、今後検討すべき課題は何で、誰がいつまでにやるか」だけ。

なので、工夫②の決定事項、課題/ToDoを箇条書きで残せば十分である。

箇条書きで書く際のポイントは、重要な事項を完結した文章(主語、述語は必須、必要に応じて対象、時、場所を含める)で箇条書きし、
それぞれの補足情報は、一段下げて書く。そうすることで一段目だけ読めば、重要なことが網羅されており、特に気になる部分だけ二段目を読むことで詳細を理解でき、効率的である。

↓イメージ
【決定事項】
■XXXXXXXXXXXXXXX
 ・XXXXXXXXXXXXXXX
 ・XXXXXXXXXXXXXXX
■XXXXXXXXXXXXXXX
 ・XXXXXXXXXXXXXXX
【課題】
 ・XXXXXXXXXXXXXXX(担当:Aさん、期限:2020/1/31)
【ToDo】
 ・XXXXXXXXXXX(担当:Bさん、期限:2020/2/3)

(あと冒頭に背景・目的・ゴールと参加者、日付@場所も忘れずに)

これくらいだと、会議終了時点で書けそうじゃないですか?(読み合わせしながらちょっと頑張ってタイピング)
そうすると、あとは文章変じゃないか見直すのと、必要な資料添付して、ポンっと共有できる。
議事録要員的な呼ばれ方をする人も不要となりハッピー。

うちの会社は、会話のやり取りを採録する風潮があるんだよぉ、とかあるかもだが、少なくとも私は要点箇条書き方式で書いて、分かりやすいと言われることはあっても、苦情言われたことはありません。
会社外のやつ、ってのもあるとは思うが、、分かりやすいに越したことないので大丈夫だと思う。

まとめ

思いのほか長文になってしまった・・・
ただ経験上、会議減らして、短い時間の会議でサクサク業務進めば、ハッピーになる人多いと思う。こういうのが実は働き方改革のポイントだと思ってたりする。
冒頭のサマリを再掲。

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【工夫①】会議の背景・目的・ゴールを参加者が常に見えるところに書く
・会議のゴールを明確化する過程で検討すべき論点の深掘りができる!!
・召集すべき人、必要となる資料が最小化できる!!
・議論が散らからず、合意形成を早められる!
【工夫②】会議終了時に決定事項・課題/ToDoを読み合せる
・決定事項は、「"何に対して"、何が決まったか」を合意する!!
・課題/ToDoは、「担当者」、「期限」を明確にする!!
【工夫③】議事録は会議後、ちょっぱや(超早)で共有する
・議事録は「決定事項」「課題/ToDo」の箇条書きで十分!! 
・記憶が鮮明なうちに共有し、確実なエビデンスとする!!
・参加者の大切な時間を使った会議を無駄にしないで!!=================================

今後も空き時間と気分で、書き続けたいと思います。
未来の自分に期待・・・('ω')ノ

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