見出し画像

【読書】習慣化大全(古川武士)

「何をやっても三日坊主…」
「自分のやりたいことってなんだろう?」
「同じ毎日を繰り返しているばかり…」

誰しもこうした思いを大なり小なり抱いているのではないでしょうか?

人の幸せの9割は習慣によって決まります。

今回紹介する「習慣化大全」では行動・思考・感情・環境の側面から、うまく自分を乗せて習慣化できる65の方法が書かれていました。

幸せの90%は習慣から生まれる

「人生の目的は幸せ(幸福)になることである」
古代ギリシャの哲学者アリストテレスは言っています。

「幸せ」とはなんでしょうか?

お金持ちになること?出世すること?いい結婚をすること?
定義するのが難しいですね。

ポジティブ心理学には、幸福の公式というのがあります。それがこちらです。

「幸福(Happiness)=規定値(Set point)+生活状態(Condition of living)+自発的活動(Voluntary Activities)」

幸福というのは、
・規定値(ものの考え方や捉え方)
・生活状態(日々の出来事や人生における出来事)
・自発的活動(自分が選択した活動をしているか、自分で選んだ感覚を持って生きているか)
の3つの要素に左右されます。

それぞれが幸福度に影響する度合いは、規定値40%、生活状態10%、自発的活動50%となるそうです。

幸福感の90%は「習慣」によるものであり、幸せと習慣化は密接なつながりがあります。

(幸福についてはこちらでも書かせていただきました。合わせてご覧になってみてください。)

行動の習慣 先延ばし・続かないを乗り越える

「これならできる!」からはじめる

なにかをはじめるときに赤ちゃんのような小さな一歩から踏み出すことが、行動や継続のコツです。

私たちは行動を「0」から「1」にするのに膨大なエネルギーが必要ですが、「1」を「2」や「3」にするのは、さほど力がいらないもの。

続けられない人は例外なく完璧主義者です。

「面倒」「恐い」「不安」などの感情が出てこなくなるまで徹底的に行動のハードルを下げましょう。

憧れの理想をつくる

「あんなふうになりたい!」という憧れは続けるモチベーションになります。

「◯◯さんみたいな肉体を手に入れたい!」→筋トレしよう!
「◯◯さんみたいに綺麗な発音で流暢に英語を話せるようになりたい!」→英語の勉強しよう!
「◯◯さんみたいに人前でカッコ良くプレゼンできるようになりたい!」→プレゼンの練習しよう!

勉強も運動も習い事も、「あんなふうになりたい」という憧れの理想を持つことがやる気スイッチを入れてくれます。

思考の習慣 マイナス思考から抜け出す

「できること」に目を向ける

「コントロールできることと、できないことを明確に分けなさい。そしてコントロールできることに集中しなさい」

あなたは、自分にはコントロールできない会社の決定事項ばかりに思考を巡らせていませんか?

過去と他人は変えられないけど、未来と自分は変えられます。

考え方を変えて、自分ができることにフォーカスすれば、自分の気持ちが乗ってきて圧倒的に仕事が楽しくなります。

「今はこれでいい」と納得する

何事も駆け出しの身で完璧なものをつくることはできません。
やってみても上手くいかないことだらけです。

「今はこれでいい!」この言葉には、未来の自分の成長や可能性が包含されています。

自分の力不足を受け入れることは、成長には不可欠のプロセスです。

全力を尽くした結果であれば、「今はこれでいい!」と唱えて小さく成長していくことを続けてみましょう。

感情の習慣 やりたいことを見つける

マインドフルになる

忙しい毎日の中でも、目の前の1つのことに100%没頭しているあいだは、ストレスは小さいものです。

「あれもこれもやらなきゃ…」と意識と行動が複数のものに分散すると、脳はストレスを感じます。

マインドフルになるためには、瞑想、自然の中を歩く、軽い運動、水泳などがオススメです。

没頭できる趣味をつくることでも、今この瞬間ゾーンに入れます。

ダメなときがあっていいと受け入れる

「なにも咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ、やがて大きな花が咲く」
これは、シドニーオリンピックのマラソンの金メダリスト高橋尚子さんの座右の銘だそうです。

新しいことへの挑戦は、なかなか結果が出ません。
そんなとき「一時的に結果が出ない時期、評価されないダメなときもある」と受け入れられると楽になります。

「成長している」「売り上げが上がっている」「認められている」という感覚は快感ですが、それが「もっともっと」となり加速していくと自分の首を絞めていくことになってしまうかもしれません。

環境の習慣 変化しない自分を成長させる

自分を乗せる環境を意識的に選ぶ

人は一緒にいる人たちの行動、思考、感情の習慣に影響を受けます。

たとえば、プロ野球選手になりたい高校生がいたとき、どっちの高校にいる方がプロになれそうですか?

A校→甲子園常連校。毎年プロ野球選手を10人以上輩出している。
B校→地区大会で1勝できればいいレベル。上達よりは野球を楽しみたい。

答えは明白ですよね。

人間の心理には、「安全領域(現状領域)」「リスク領域(変化領域)」があるというのが古川さんの考えです。

「安全領域」はすごく快適ですが、成長できなかったり、退屈を感じてしまいます。
「リスク領域」は、居心地はすごく悪いですが、変化と成長があります。

新しい夢や目標を目指すならば、それを実現している人やそこに同じ熱量で向かう人と同じ空気を吸い、刺激を受けることが大事です。

最高のフィードバッグをもらう

フィードバッグの多くは耳に痛いことだったり、目上の人からの叱咤激励かもしれません。

なるべく聞きたくないものですが、自分が夢や目標を持ったとき、先人の知恵・教えとともに必要なのがフィードバッグです。

習慣化の鍵は”自分の乗せ方”

本書の中からいくつか習慣化の方法をご紹介しました。

ここで大切になるのは、モチベーションがつくられるメカニズムはそれぞれ違うということです。

たとえば、新しくランニングを習慣にしたいとき、
・可愛いウエアを着たら走りたくなる女性
・仲間と皇居ランなら走りたい男性

人によって行動するスイッチは変わります。

今回記載した方法が自分に合わないという人はぜひ本書を手に取って、自分に合うモチベーションの高め方を見つけてみてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?