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デジタルマーケで使えるフレーム【ファネル別のボトルネック分析、Who/What/How、施策一覧のアウトプット手法』

こんにちは、Media Theaterの柳瀬(@theater_media)です。
Webサイト・LPのCVR改善など、デジタルマーケティングの支援をしております。
年間100人以上は「ユーザ行動観察調査」を実施しており、特に顧客のインサイトを把握したCVR改善が得意です。

また、元々リクルートの営業から未経験でWebコンサルへ転身し、最速1年でコンサルティングマネージャーになりました。
(BtoC、BtoB問わず、大手企業からベンチャー企業までデジタルマーケティングを活用した事業成長支援を、通常の倍速以上で濃縮に経験させていただいております。)

そこから、マーケティング未経験でも体型的にデジタルマーケティングの知識を得て、スキルアップしてもらうための活動にも注力しております。
社外での研修講師や、日経ビジネススクールで講座を展開しております。


有効な施策を導き出すアウトプット手法について

デジタルマーケティングで有効な施策を導き出す、アウトプット手法を紹介していきます。

ステップ1
デジタルマーケティングで最初に行うマーケット・競合環境の把握

ステップ1では、デジタル領域に特化した3C分析「デジタル3C分析」によって「マーケット・競合環境の把握」から「戦略仮説構築」が可能になりました。
「デジタル3C分析」について詳しくはこちら→リンク

今回の記事では、その後の工程です。

ステップ2
定量・定性調査からターゲット顧客理解と施策仮説を具体化

を行っていく流れになりますが、その際有効な施策を導き出すために下記のようなアウトプット手法を推奨しています。

・ファネル別のボトルネック分析
ファネル別にKGI・KPI整理を行い、現状のボトルネックを把握する

・Who/What/How ターゲットとなりうる顧客が、どんな顧客で、どんな商品・価値を、どのように伝えるとよいのか?の方針を策定する

・ペルソナ、カスタマージャーニーマップ
ターゲット顧客について点ではなく前後関係含めた文脈レベルまで解像度を上げ、最適なタッチポイントで、最適な体験やメッセージングをデザインする

・デジタルマーケティングの施策一覧
上記の手法を活用して施策を具体化し、一覧化する

これらのアウトプット手法から、今回は「ファネル別のボトルネック分析」「Who/What/How」「施策一覧」についてご紹介します。

現状のボトルネックを把握する「ファネル別のボトルネック分析」

ファネル別のボトルネック分析

こちらが、ファネル別のボトルネック分析のフレームワークです。
戦略具体化に向けた方針策定をする前に、改めて定量調査・定性調査から得た情報をもとに、現状課題の把握をするステップを踏みます。

なぜなら、現状マーケティングファネル「認知・集客・獲得・リピート」の、どこにボトルネックがあるのか、どこに伸び代ポイントがあるのかを正しく把握することは、今後の戦略立案で重要な要素になるからです。

では、どのように整理するとよいでしょうか?

まずは、
①ゴールを定義する
図の上段で、マーケティングファネル別に目的・KPI・目標を示したゴール定義を行います。

そして、
②現状の顧客接点を明確にする
図の中段の顧客理解で、顧客の状態と検討フローを整理します。
定量調査・定性調査から、顧客について解像度高く把握できたので、その情報からどこで顧客接点があるのか整理することが可能かと思います。

最後に、
③現状の課題を明確にする
図の下段で、現状把握と課題分析を行います。
定性・定量調査で抽出した各ファネルのどのチャネルで水漏れしているのか、どの施策に改善の余地があるのか、といった観点で整理していきます。

例えば英語学習のケースだと、総合的に判断して「獲得フェーズ」にボトルネックがあることが分かります。

もう少し具体を見ていくと、

・定量調査
「ビジネス英会話」といった主要キーワード経由でのCVRが著しく悪い
→要因としては、どれも同じLPを活用しており、顧客の文脈に沿ったLPをそれぞれに用意できていない
また、フォームページでの離脱率が高い
→要因としては、ユーザーに本来は不要な情報まで入力させている

ということが見えてきます。
また、何故ビジネス英語の文脈が問題ないのか?については、

・定性調査(ユーザー調査)
「ビジネス英語で気にする、講師のビジネス経験などがサイト上で不明確」という点など、ビジネス層に刺さる要素なかったり、ネック要素が多かったり、離脱要因が多いことが明らかに多い

といったことが明確になります。

これらの情報から総合的に判断すると、「獲得フェーズ」にボトルネックがあることが分かります。
このように、定量調査と定性調査を行うことで、事実どこがボトルネックになっているのか?をファクトベースで解像度高く把握することができます。

ターゲット顧客と施策方針を策定する「Who/What/How」

Who/What/How

では続いて、ターゲットとなりうる顧客が、どんな顧客で、どんな商品・価値を、どのように伝えるとよいのか?の方針を策定するステップになります。

上記の英語学習のケースだと、ボトルネックである「獲得」を改善するにあたって、ターゲット顧客に向けた方針を策定していきます。

まずターゲット顧客を特定するためには、顧客文脈の整理が必要です。
現状獲得できているターゲット顧客としては、海外転勤や出張を予定しており、緊急度の高い顧客「海外転勤・出張等の短期集中文脈」は獲得できています。

それに対して、将来必要そうだからビジネス英語学習に興味を持つ、緊急度が高くない顧客「将来のキャリアアップ・転職準備文脈」がまだまだ水漏れしており、ポテンシャルのある潜在顧客であるということがわかりました。

このように顧客文脈をマップで整理することで、ターゲット方針がクリアになるとともに、それぞれの顧客文脈の獲得を目的にした、デジタルマーケティング施策やコミュニケーション設計がシャープに考えられるようになります。

さらに、この後のフローでペルソナ・カスタマージャーニーマップの作成を行うことで、ターゲット顧客について点ではなく前後関係含めた文脈レベルまで解像度を上げ、最適なタッチポイントで、最適な体験やメッセージングをデザインすることが可能になります。

「ペルソナ、カスタマージャーニーマップ」については詳しくはこちら→リンク

優先度の高い施策を可視化する「施策一覧」

施策一覧

そして、こちらのワークフレームが、これまでの検討結果を統合したデジタルマーケティング施策の一覧です。

ここでは、目的別、顧客の検討フロー別に施策を洗い出しますが、その上で戦略の重要な要素である「優先度」も整理します。

戦略の重要な要素は、今後のアクションプランとその優先度が明確になることです。
こちらの施策一覧は、ゴールに対して優先度の高い施策を可視化した一枚絵、つまり「戦略に基づいた施策の全体図」になります。

いかがでしたでしょうか。
定量・定性調査からターゲット顧客理解と施策仮説を具体化していく重要なステップにおいて、効果的なアウトプット手法を用いて最適な施策を導き出しましょう。

最後に。日経ビジネススクールの講座紹介

日経ビジネススクールのオンデマンド動画講座では、「デジタルマーケティング戦略立案」について、より詳細を解説しております。
デジタルマーケティング戦略立案において、概念的な基礎知識だけなく、実践的で再現性の高い「戦略立案方法」を解説しております。
ご興味があれば是非試聴してみてください!


講座の想い
「未経験でもデジタルマーケティングを活用してもらいたい!」

私自身は、営業出身で新規開拓営業からソリューション営業まで多くの企業様への営業経験をさせてもらい、そこで強烈に感じたのは、ほぼ100%に近いクライアントがデジタルマーケティングに課題を感じており、「事業を生かすも殺すも、デジタルマーケティングをものにできるか否か」といった現実でした。
そこから、デジタルマーケティングの必要性を強く感じ、未経験でデジタルマーケティングのコンサルティング業に思い切って転身。
そして、BtoC、BtoB問わず、大手企業からベンチャー企業までデジタルマーケティングを活用した事業成長支援を、通常の倍速以上で濃縮に経験させていただいております。
もちろん、クライアントへバリューを提供するために、ご飯を食べるように書籍や動画など、デジマケ関連の情報は読み漁りました。
そこで感じたのは、WEB広告、SEO、SNS、LP改善などなどなど施策単位のナレッジ・方法論は人生賭けても読みきれない程解説されていますが、「何をすべきか?」の戦略的な問いに対して理解することが難しいと感じました。
というのも、デジタルマーケティングは、「施策メニューが多い!分析データ量も多い!」と「忙殺の沼」にハマるといった落とし穴が多いからです。

今回の日経ビジネスクールの講座は、デジタルマーケティングは何から始めるべきか?といった問いに対して、「顧客文脈」と「競争環境」から紐解いていけるように解説した講座になります。
デジタルマーケティング特有の横文字が多いのはご容赦いただきたいのですが、デジタルマーケティングに関わる方には、お役に立てる講座です!
僕自身がそうであったように、未経験でも体系的に理解できるように、出来る限り解説しております。
是非、ご興味あればご試聴ください。拡散も嬉しいです。

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