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「トウガン汁」と「桃源郷」

夏が旬なのに冬の瓜。トウガンです。
オジサンなのに紀子。ノリコです。
いや、それは違うか。

夏に収穫して冬まで保存がきくことから「冬瓜」と言う名ががついた冬瓜。なにしろ手のかからない作物で、畑の端っこにてきとうに植えておけば、勝手に育って実をつけていたのだそうです。

『ふふ。だから農家では必ず植えていたのよ。』

と、祖祖母は祖祖祖母の畑で祖母にそう語っていたことを、祖母が祖母の家で母に語っていたと、母は母の家で僕に語りました。先日。

何だこれ。ああ、日本語ムツカシイ。


まあそれはさて置き、本日はそんな夏から秋にかけて冬瓜ばかり食卓に並んでいたという祖母の生家のレシピのひとつをご紹介します。


『トウガン汁』

【材料】冬瓜、生姜、ひき肉(豚、又は合い挽き)、出汁、サラダ油(又は太白胡麻油)、塩、醤油、片栗粉

①冬瓜は皮を剥き、2〜3cm角に、生姜はみじん切り、出汁はお味噌汁を作る要領で引いておく。(少々つよめに引いた方が僕は好み。)
②中火にかけた鍋に薄く油を引き、生姜、ひき肉、冬瓜を塩ひとつまみして炒める。
③ひき肉の色が変わり、冬瓜が透き通ってきたらだし汁を入れ15分煮込む。冬瓜に箸がすうっと通る柔らかさになったらOK。
④醤油で味を決めて、水溶き片栗粉でとろみをつける。

完成!!
アツアツとろとろの冬瓜の食感と、ウマウマとろとろのスープがたまりません。そのままオカズにしてよし、白飯にぶちかけて食べるもよしの万能選手です。

湯気を立てるトウガンをハフハフしながら「冷や」をキュッと(気取らない本醸造酒などが好ましい)、又は焼酎ロックに梅干しを一粒入れたものをクイっといったら、きっと素晴らしい桃源郷が眼前に広がります。いいなあ、いいなあ。


わが家に3代伝わる「トウガン汁」を(僕がむすめ達に伝授するから4代!)是非、お試しください。




それでは、また明日。

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