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「大栗の旬」と「ウサギ」

ある日、母がウサギを連れて帰ってきた。

「この子の名前はプリンちゃんよ。今日からうちで一緒に暮らすからね。小さいでしょう?ミニウサギっていう種類だから大人になっても手のひらに乗るくらいの大きさにしかならないのよ。うふふ、かわいいわね。プリンちゃん。」

それから3ヶ月後。プリンは両手で抱え切れないくらい大きく立派に育ちました。

筋骨はたくましく、肉付きも良い。恵まれた体格と鋭い前歯で柱という柱をかじり尽くす山下家のヌシさま。ウサギ界の大横綱。

その風貌は「ぷるぷるのプッチンプリンちゃん」なんていう生やさしいものであるはずはなく、言うなればガッチガチに焼き固めた「バケツサイズのプリン様」でありました。まことに素晴らしい貫禄。

しかし、まさかこんなに立派に育つとは。
うさぎ屋のオジサンの舌先三寸だったのか、本人の秘めるポテンシャルがミニウサギの遺伝情報を凌駕したのか、今では確かめるすべはありません。

しかし、とにかく彼女は立派なウサギでした。
かれこれ四半世紀も前の記憶になりますが、秋の夜にはフト思い出すのです。


さて、与太話もほどほどに。
トップの写真は、茨城県は笠間市の小澤栗園さんの「焼き栗」。(大栗の旬と書くとなんとなく小栗旬さんを彷彿とさせますね。)

封を開ければゴロッゴロ。これが見事なつぶ揃い。焦げ目の香ばしい香りと、ほくほく感、舌ににじむ自然な甘さ。まったく美味しいったら、ない。

昨夜はこの「焼き栗」と冷たいビールで秋を感じてみたのですが、ごく控えめに言って最高でした。全ての生きとし生けるものへの感謝の念が胸を満たし、自然と涙が流れました。なんて素敵なんだ。栗ビール。

有機栽培を取り入れ、自然に沿った方法で丹精込めて育てられた栗は公式ホームページでお買い求めいただけます。

おやつに良し。つまみに良し。栗ご飯で、素揚げで良しの「焼き栗」をぜひ、お試しいただきたく思います。

それでは、また明日。

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