見出し画像

「カタイタマ」と「アブナイ」

合い言葉は、カタイタマ。
魔法の言葉、カタイタマ。

おおきな声で唱えれば、あつあつのスープにぷつぷつした麺がたっぷり泳ぐ、とんこつラーメンが目の前に現れます。ここは福岡。長浜市場のほど近くにお店をかまえる老舗。「元祖長浜屋」さんです。

市場の方々に手早くお腹いっぱい食べてほしいと工夫を重ねられた細麺のラーメンはボリューム満点で注文(呪文)から1分と待たずに出てきます。食いしん坊の僕としてもたいへん嬉しい限り。むろん、替え玉もありますよ。

冒頭に呟いた「カタイタマ。」とは「麺をかために茹でてちょうだいね!」という意味。ちなみに「ナマタマ。」もあります。これはいわゆる「バリカタ。」と同義だと受け取っていただいて差し支えないかと思います。ちなみに、油多めは「ベタ。」油なしは「ナシ。」です。

以上を踏まえてひとつ例文をご紹介しましょう。
ベタナマネギモリッ油多めバリカタねぎ増し!」
これはコッテリ好きさんにはぜひお試しいただきたい呪文ですね。

さらに、地元の人たちは親しみを込めてお店を「ガンナガ。」と呼んだりします。上級者の方は「モーニング元祖長浜屋」を略して「モーガン。」と呼んだりしてます。

めっぽう呪文が多いお店ですね。テクマクマヤコン。

福岡に住んだことがあるひとなら、きっと何かしらの思い出があるお店ですよね。ガンナガ。朝の5時から深夜までやっているので、夜通しの仕事あけや、飲み明かしたあとやなんかにも行けちゃいますし。

僕はお酒を飲んだ後には決まってこの店のことを思い出してしまいます。無愛想な(それどころか、ちょっと殺気立っている。)店員さんたちや、豚骨を煮込む香り。コップに注ぐと茶葉がわんさか入ってくる、やかんに入ったぬるい緑茶。やあ食べたいなあ。

そう。何を隠そう僕はいま、二日酔いなのです。
しかし二日酔いの日って、なんでこんなにお腹が減るんだろう。



それでは、また明日。

画像1



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?